米Yahoo!がFacebookを提訴
2012/03/19 知財・ライセンス, 特許法, IT
事案の概要
米Yahoo!は米国時間3月12日、ソーシャルネットワークのFacebookを特許侵害で提訴した。
Yahoo!の訴状によれば「Facebookが基盤とするほとんどの技術について、それを最初に発明したのはYahoo!であり、それ故に、Yahoo!はそれらの発明を保護するための特許を米国特許商標庁から与えられている」という。
これに対し、Facebookは「Yahoo!の行為を残念に思う。Yahoo!は以前からのパートナーであり、われわれとの提携により大きなメリットを得てきたはずだ」とコメントしている。
雑感
<なぜYahoo!はFacebookを訴えたのか?>
Yahoo!は、最大のライバルで米ネット検索最大手のGoogleが2004年に上場した際、直前に特許侵害で提訴した。Googleは多大な出費につながりかねない訴訟を引きずることを恐れて和解し、特許料などの名目で株式をYahoo!に発行している。
Facebookは5月にも株式公開するとみられており、今回の訴訟は「経営不振に陥り、利用者をFacebookに奪われているYahoo!が特許訴訟により稼ごうとしているのではないか」との見方も出ている。
<今後のシナリオはどうなるのか?>
・Yahoo!勝訴
この場合FacebookはYahoo!にライセンス料を支払うことになる。
・Yahoo!敗訴
Yahoo!が主張する特許は、先取りされていると判断される可能性があるものも多く、Facebookが特許の無効化を主張した場合、認められる可能性がある。
・特許のクロスライセンス
お互いの特許をライセンスしあう提携を結ぶものである。多くの特許訴訟がこの形に帰着するため、確立は高いと思われる。
関連コンテンツ
新着情報
- 解説動画
- 岡 伸夫弁護士
- 【無料】監査等委員会設置会社への移行手続きの検討 (最近の法令・他社動向等を踏まえて)
- 終了
- 視聴時間57分
- 解説動画
- 江嵜 宗利弁護士
- 【無料】今更聞けない!? 改正電気通信事業法とウェブサービス
- 視聴時間53分
- まとめ
- 中国「データ越境移転促進・規範化規定」解説2024.4.23
- NEW
- 中国の現行法令上, 香港・マカオ・台湾を除く中国本土内(「境内」)から境外への個人情報等の移転...
- 弁護士
- 梅嵜 啓示弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号
- 業務効率化
- LAWGUE公式資料ダウンロード
- セミナー
- 岡部 真記弁護士
- 髙瀬 政徳弁護士
- 【リアル】法務担当者の役割とコンプライアンス教育(座談会)-法務担当者向け 法務基礎シリーズ-
- 2024/07/04
- 15:30~17:00
- 業務効率化
- Hubble公式資料ダウンロード
- ニュース
- 金融庁にルール変更の動き、「真の株主」把握しやすく2024.4.19
- 金融庁は株主名簿に載らないが、株主総会で議決権を持つ実質的な株主を企業が把握しやすくするよう...
- 弁護士
- 髙瀬 政徳弁護士
- オリンピア法律事務所
- 〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内一丁目17番19号 キリックス丸の内ビル5階