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    <title>企業法務ナビ</title>
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    <description>日本最大級の企業法務支援サイト</description>
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    <item>
      <title>日本経営史研究所で行われたバーチャルオンリー解任決議は違法 ー東京地裁</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6237</link>
      <pubDate>Mon, 13 Apr 2026 10:30:25 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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      <description>
        <![CDATA[一般財団法人「日本経営史研究所」の理事だった２人が、オンライン会議システムによる評議員会で可決された解任決議の取消しを求めていた訴訟で東京地裁が７日、決議を取り消していたことがわかりました。オンラインのみの決議は違法とのことです。今回は会社法の株主総会決議取消訴訟について見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

一般財団法人「日本経営史研究所」の理事だった２人が、オンライン会議システムによる評議員会で可決された解任決議の取消しを求めていた訴訟で東京地裁が７日、決議を取り消していたことがわかりました。オンラインのみの決議は違法とのことです。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道によりますと、一般財団法人「日本経営史研究所」は２０２５年１０月６日午後８時、オンライン会議システムによって評議員会を開催したとされます。評議員会では６人の評議員が出席し、それにより原告である理事２人の解任決議が可決され解任されたとのことです。

解任された理事２人は「オンライン会議システムによる評議員会決議は違法である」として解任決議の取消しを求め東京地裁に提訴していました。

東京地裁は、現行会社法が開催場所を定めないバーチャルオンリー株主総会を原則として認めていないとしたうえで、一般財団法人でも同様に決議に法令違反があるとして取消しを認めました。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">株主総会決議取消訴訟とは</h3>

会社法８３１条１項では、
（１）株主総会等の招集の手続きまたは決議の方法が法令・定款に違反しまたは著しく不公正なとき
（２）株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき
（３）特別利害関係人が議決権を行使したことによって著しく不当な決議がされたとき

には、株主等は決議の日から３か月以内に株主総会決議取消の訴えを提起することができると規定しています。
例えば招集通知の記載不備や解任議案で当該役員が決議に加わっている場合などが典型例と言えます。

ちなみに、決議内容が法令に違反している場合は決議取消の訴えではなく、決議無効確認の訴えの対象となります（８３０条）。
この取消訴訟で請求が認容された場合、決議は遡及的に無効となり、また訴訟当事者以外の第三者にも効力が及ぶとされています（８３８条）。

なお、違反事実が認められる場合でも、それが重大ではなく決議に影響を及ぼさないと認められるときは裁判所は請求を棄却することが可能です（８３１条２項　裁量棄却）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">取消原因</h3>

上でも触れたように、株主総会決議の取消原因としては招集手続きや決議方法について法令・定款違反や著しく不公正である場合、決議内容の法令違反などがあります。

まず、招集手続きの法令違反としては、取締役会決議を経ていない代表取締役による招集、招集通知期間不足、一部の株主への招集通知漏れ、招集通知の記載不備、参考書類や議決権行使書面の不備などが挙げられます。株主総会での決議方法の法令違反としては、説明義務違反、議決権行使妨害、議決における定足数不足などが挙げられます。

次に、定款違反については、定款に規定する招集手続き違反、定款に規定する決議方法違反、そして定款所定の員数を超える役員等の選任などが典型例です。

そして、著しく不公正な場合としては、出席困難な日時や場所での開催、開会時刻の遅延、株主からの質問に対し虚偽の回答をした場合などが考えられます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">一般社団・財団法人の場合</h3>

上記の決議取消の訴えは一般社団・財団法人にもあり、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」２６６条１項では、

（１）社員総会等の招集の手続きまたは決議の方法が法令・定款に違反しまたは著しく不公正なとき
（２）社員総会等の決議の内容が定款に違反するとき
（３）特別利害関係人が議決権を行使したことによって著しく不当な決議がされたとき

には、社員等は決議の日から３か月以内に決議取消の訴えを提起できる旨規定されています。

ここで「社員総会等」とは一般社団法人における社員総会や一般財団法人における評議員会を言います。

このように会社法の規定とほぼ同様の規定が一般社団法人法にも置かれており、株主総会決議と同じように招集や決議に法令・定款違反などがある場合には社員等が取消を求め提訴できます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で東京地裁は会社法が開催場所を定めないバーチャルオンリー株主総会を原則として認めていないとし、一般社団法人法でも同様にバーチャルオンリーの評議員会は法令違反であるとして決議取消を認めました。開催や決議方法に法令違反が認めらたということです。

以上のように、会社法では株主総会の招集や決議方法などに法令・定款違反があった場合、また著しく不公正であった場合には決議取消の訴えが用意されています。
原告となるのは株主や取締役、監査役、清算人、執行役などが含まれています。これには期間制限があり決議の日から３か月となっています。

なお、決議内容に法令違反がある場合は別途決議無効確認の訴えが用意されています。
まもなく定時株主総会の季節がやってまいります。招集手続きや期間、開催地や決議方法などに不備は無いかを確認し、慎重に進めていくことが重要と言えるでしょう。

<div>&nbsp;</div>
]]>
      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>東京地裁が医師の過重労働に労災認定、労基法の宿日直許可とは</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6236</link>
      <pubDate>Mon, 06 Apr 2026 11:05:42 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6236</guid>
      <description>
        <![CDATA[くも膜下出血で寝たきり状態になった東京大学医科学研究所付属病院（港区）の５０代男性医師が、過重労働による労災認定を求めていた訴訟で東京地裁が労災を認めていたことがわかりました。宿直中も業務から解放されていたとは言えないとのことです。今回は労基法が規定する宿日直許可について見ていきます。
]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

くも膜下出血で寝たきり状態になった東京大学医科学研究所付属病院（港区）の５０代男性医師が、過重労働による労災認定を求めていた訴訟で東京地裁が労災を認めていたことがわかりました。宿直中も業務から解放されていたとは言えないとのことです。
今回は労基法が規定する宿日直許可について見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、原告の男性は東京大学医科学研究所付属病院の緩和医療科で勤務していました。２０１８年１１月にくも膜下出血で倒れましたが、発症前１～６か月の時間外労働は過労死ラインを大幅に超えていたといいます。

原告男性は、三田労基署に労災申請をしましたが、労基署側は「午後５時１５分から翌朝午前８時半の１５時間１５分のうち、少なくとも６時間は仮眠が取れていた」などとして、宿直時間分を総労働時間から差し引き、労災認定をしなかったとのことです。また、東京労働局の審査官も病院が宿日直許可を得ていた事実を重視し、宿直中の労働時間をゼロとして判断したとされます。

三田労基署や東京労働局の認定結果を受けて、原告男性は東京地裁に訴訟提起。
原告側は、「重症患者の急変対応は看護師からの呼び出しを常時受けられるようにしており、緊張状態にあった」と主張するなど、「宿直時間が労働時間に該当するか」が主な争点となっていました。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">労基法による規制</h3>

労働基準法では労働者の労働時間や休憩、休日などについて厳格な規制を置いています。まず、労働時間については、使用者は労働者に１日８時間、週に４０時間を超えて労働させてはならないと規定されています（３２条１項、２項）。これを超えて時間外労働をさせるには労使協定を締結し労基署に届け出る必要があります（３６条１項）。

次に、休憩については労働時間が６時間を超える場合は最低４５分、８時間を超える場合は最低１時間の休憩時間を労働時間の途中に与える必要があります（３４条１項）。この休憩時間は原則として一斉に与えなければならず、また、休憩時間は労働者の自由にさせる必要があります（同２項、３項）。

そして、使用者は労働者に原則として毎週少なくとも１回の休日を与えなければならないとされます（３５条１項）。例外として４週間を通じ、４日以上の休日を与える使用者については適用されないとされています（同２項）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">宿日直許可とは</h3>

上記のように労基法では労働者の労働時間や休憩、休日に関する規定が置かれていますが、労基法４１条３号では、「監視又は継続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの」についてはこれらの規定は適用しないとしています。これを「宿日直許可」と言います。

宿直や日直といった業務では通常の業務と異なり心身への負荷が比較的小さく、また厳密な労働管理になじまない場合も多いことからこのような業務にも一律に労基法の規定を適用することが適切ではないとされます。そこで、一定の場合に許可を得た宿日直では労働時間や休憩などの規定が適用されないこととなります。

つまり、許可を受けた宿直や日直では時間外労働は無く、割増賃金も発生しないということです。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">宿日直許可の基準</h3>

それではどのような場合に宿日直許可が出されるのでしょうか。厚労省のパンフレットによりますと、
（１）常態としてほとんど労働をする必要がないこと
（２）基準で定める最低額以上の宿日直手当が支払われること
（３）宿直勤務は週１回、日直勤務は月１回を限度とすること

となっています。

定時巡視や緊急の文書または電話の収受、非常事態に備えての待機等を目的とする労働が対象となっています。始業または終業時刻に密着した時間帯に顧客からの電話対応や盗難・火災防止を行うなど、通常の労働の継続は原則として許可の対象とならないとされます。また、宿日直の回数については人手不足や勤務の労働密度が薄い場合などは上限回数を超えて許可が出されることもあります。

なお、宿日直許可を得た宿日直勤務でも突発的な事故による緊急対応など、本来通常の勤務時間に従事するような業務が発生した場合は、その時間については労基法の規定が適用となり、時間外労働手続きや割増賃金の支払が必要となります。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で東京地裁は、原告男性に宿直時の対応やカルテの作成のほか、院外に出られない実態があったとし、待機を主とするものとはいえないと指摘しました。また、仮眠時間についても看護師からの呼び出しの可能性など一定の緊張常態にあったとして宿直時間は労働時間に当たるとし労災を認めました。

以上のように労基法の宿日直許可は常態としてほとんど労働をする必要がないような場合に認められるものです。特に医師や看護師など医療従事者については許可基準に通常の勤務時間の拘束から完全に解放された後のものである必要があり、十分な睡眠がとり得ることなどが盛り込まれています。

従業員の休憩時間や仮眠時間が会社の指揮命令下から離れ、十分な休養を取れるものとなっているかを自社で確認し、環境を整えていくことが重要と言えるでしょう。

<div>&nbsp;</div>]]>
      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>決済端末の販売預託でリア・エイドに措置命令／預託法違反のポイントを解説</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6235</link>
      <pubDate>Thu, 02 Apr 2026 09:02:38 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6235</guid>
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        <![CDATA[違法な販売預託商法を行っていたとして、クレジットカード決済端末機などを販売する「リア・エイド」に対し消費者庁が措置命令を出していたことがわかりました。
売り上げは約１９億円に上るとのことです。今回は預託法が規制する販売預託について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

違法な販売預託商法を行っていたとして、クレジットカード決済端末機などを販売する「リア・エイド」に対し消費者庁が措置命令を出していたことがわかりました。
売り上げは約１９億円に上るとのことです。今回は預託法が規制する販売預託について見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、リア・エイドは２０２２年から２０２５年にかけて「事業パートナー募集」などとうたい、クレジットカード決済端末機を１台５５万円で販売し、飲食店などの第三者に貸し出し、決済手数料などを端末機の購入者に還元する販売預託契約を締結するなどしていたとされます。
また、同社は街角のLEDビジョンについても販売預託契約を締結し、のべ７００人ほどを相手に１９億円余りを売り上げていたとのことです。

消費者庁はリア・エイドが「預託法に規定する内閣総理大臣の確認を受けずに本件契約および勧誘を行った」として、

・違法行為の差止
・本件売買契約および預託取引契約が無効であることの確認
・再発防止と周知徹底

などを命じる措置命令を出しました。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">預託等取引とは</h3>

預託等取引に関する法律（預託法）において、「預託等取引」とは、当事者の一方が相手方に対して物品の預託を受けることおよびそれに関して財産上の利益を供与することを約し、または物品の預託を受けること及び一定の期間の経過後一定の価格により物品を買い取ることを約し、相手方がこれに応じて当該物品を預託することを約する取引とされます（２条１項１号）。

たとえば、事業者が商品を販売し、消費者が代金を支払うとともに事業者にその商品を預けて、預かった商品を事業者が第三者に貸し出すなどの運用を行い、利益を発生させてその利益の一部を消費者に還元するといった取引などを指します。

ここで販売される商品としては、航空機や太陽光パネル、仮想通貨や宝石、絵画、和牛などが挙げられます。これらを航空会社や電力会社などに貸与するなどして運用し利益を還元するといったスキームで勧誘されます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">預託等取引の原則禁止</h3>

上記のような預託等取引は、実際には運用による利益はほとんど出ず、消費者への還元は新たな消費者からの売上金などが充てられるといった自転車操業に陥ることも少なくなく、最終的に破綻するリスクが極めて高いスキームとされています。

そこで、改正預託法では令和４年６月１日の施行から預託等取引は原則として禁止となり、例外として内閣総理大臣の確認を受けた場合にのみ預託等取引やその勧誘が可能とされています（９条１項、１４条１項）。

これに違反して預託等取引を行った場合、取引停止命令や措置命令、業務禁止命令などの行政処分が出され（１９条、２０条等）、また罰則として５年以下の拘禁刑または５００万円以下の罰金が規定されています（３２条１号）。法人に対しても５億円以下の罰金となっています（３８条１号）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">預託法によるその他の規制</h3>

預託等取引は内閣総理大臣の確認を受けた場合は適法に行うことが可能ですが、その場合でも預託法では厳格な規制が置かれています。

まず、預託等取引契約を締結しようとするときは、事業者は顧客に対し書面の交付が義務付けられています（３条）。

次に、預託等取引業者または勧誘者は勧誘する際や解除を妨げるために故意に事実を告げなかったりまたは不実のことを告げる行為や威迫などが禁止されます（４条１号、２号）。加えて、事業者は預託等取引契約に基づく債務や解除によって生じる債務の全部または一部の拒否や不当な遅延なども禁止されています（５条）。

そして、預託者は３条の書面を受領した日から起算して１４日を経過するまでの間は預託等取引契約を解除することが可能です（７条１項）。
事業者側が解除に関する事項につき不実のことを告げる行為をしていたり、また威迫行為などを行っていた場合は事業者は改めて解除できる旨を記載した書面を交付し、その日から１４日が経過するまでは解除することが可能です（同項カッコ書き）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件でリア・エイド社はクレジットカード決済端末機を消費者に販売した上でそれを預かり、飲食店などの第三者に貸与して決済手数料などを消費者に還元するといった契約を締結していたとされています。消費者庁は「このような行為は預託法の預託等取引に該当する」として、行為の差止や契約が無効であることを踏まえた対応、再発防止などを命じる措置命令を出しました。

以上のように、物品を販売した上で預かり、それを運用して利益を還元するといったスキームは預託等取引に該当することとなります。預託等取引は破綻のリスクが高く多くの消費者が被害を受ける可能性があることから現在では原則として禁止されています。
例外的に内閣総理大臣の確認を受けた場合は行うことが可能となっていますが、現時点で確認を受けた事業者は存在しないとされています。

連鎖販売取引と同様に預託等取引や無限連鎖講など厳格な規制の対象となっているスキームについては社内でその危険性を周知し、法令違反が生じないよう徹底していくことが重要と言えるでしょう。

<div>&nbsp;</div>]]>
      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>ジェットスターCAの休憩なし問題で調停成立／労基法上の休憩時間の考え方とは</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6234</link>
      <pubDate>Wed, 01 Apr 2026 12:54:10 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6234</guid>
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        <![CDATA[航空会社の「ジェットスター・ジャパン」の客室乗務員（CA）らが「勤務中に休憩がないのは違法」として同社を訴えていた訴訟で３月２４日、調停が成立していたことがわかりました。機内清掃を外部委託するなどして休憩時間を確保するとのことです。今回は労基法の休憩時間について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

航空会社の「ジェットスター・ジャパン」の客室乗務員（CA）らが「勤務中に休憩がないのは違法」として同社を訴えていた訴訟で３月２４日、調停が成立していたことがわかりました。機内清掃を外部委託するなどして休憩時間を確保するとのことです。今回は労基法の休憩時間について見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、原告のCAらは複数区間の乗務を１日の間に担当し、到着から次の搭乗までに客室清掃などがあるため最大で十数時間の間実質的に休憩が無い状態だったとされます。

そこで、ジェットスターのCAら３５名はフライトなど長時間の拘束が続く勤務中に休憩がないのは労働基準法に違反するとして、会社に休憩の確保を求め東京地裁に提訴しました。
会社側は運航中に客室サービスが終了すれば「クルーレスト」と呼ばれる場所で業務をせず休めると反論していたといいます。

これに対し、東京地裁は「クルーレストでの滞在も緊張度が低いとは認められず休憩に当たらない」として会社側の安全配慮義務違反を認め、休憩の確保を命じました。
判決を受け、ジェットスター側は即日控訴していました。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">労基法の休憩時間規制</h3>

労働基準法３４条１項では、「使用者は労働者の労働時間が６時間を超える場合は最低４５分、８時間を超える場合は最低１時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない」と規定しています。この条文は、労働者の心身の健康維持を目的としています。

ここでいう「休憩時間」は原則として労働者全員に一斉に与える必要があります（同２項）。ただし、労働者の過半数で組織する労働組合または労働者の過半数を代表する者と書面による協定がある場合は例外が認められています（同項ただし書き）。

また、休憩時間は労働者が自由に利用できるようにしなければならないとされています（同３項）。

ここでいう「労働時間」とは一般的に労働者が会社の指揮命令下に置かれている時間を言うとされています。
つまり、「休憩時間」とは会社の指揮命令下から解放されている状態である必要があるということです。過去の判例でも、休憩時間とされていた時間に制服着用が義務付けられ会社の指示があれば即座に対応しなければならないといったケースで「休憩時間」該当性が否定されています（大阪地裁平成１６年３月３１日）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">長距離運行の特例</h3>

上記のように労基法では６時間を超える労働の場合は労働者に休憩時間を与えることが義務付けられています。しかし、労働基準法施行規則３２条１項ではその例外が定められています。それが長距離運行の特例です。

同特例では列車や自動車、船舶、航空機等に乗務する運転手や操縦士、車掌、荷扱主、給仕などの乗務員は「長距離にわたり継続して乗務するもの」として労基法３４条の規定にかかわらず休憩時間を与えないことができるとされています。

また、これらに該当しない乗務員でも、その者の従事する業務の性質上、休憩時間を与えることができないと認められる場合において、その勤務中における停車時間、折り返しによる待ち合わせ時間その他の時間の合計が休憩時間に相当するときも休憩時間を与えないことができるとされます（同２項）。

なお、「長距離」とは通達によりますと運行の所要時間が６時間を超える区間について連続して乗務して勤務する場合を言うとされています（昭和３９年６月２９日基発３５５号）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">トラック運転手の場合</h3>

長時間運転を行うトラックドライバーについては厚労大臣告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」が出されています。この基準によれば、まず、トラックドライバーについては１日の拘束時間は原則として１３時間、延長しても最大１６時間とされています。

そのうえで、連続運転時間は４時間までとされており、４時間ごとに合計３０分以上の休憩を取らせることが必要とされています。また、これとは別に休息期間として勤務終了後、次の勤務開始までに連続８時間以上の休息期間が必要とされています。

なお、荷待ち時間など業務がない状態でも使用者の指揮命令下になる場合は労働時間とみなされ、休憩時間には該当しないとされています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件の一審である東京地裁は、複数回離着陸を繰り返す同社の運行時間は６時間に満たず「長距離乗務」該当しないとし、またクルーレストでの滞在も休憩には当たらないとして労働基準法施行規則３２条の適用はないとしました。

東京高裁での調停では、
・４区間以上の連続乗務の場合は機内清掃を外部委託すること
・やむを得ずCAが清掃する場合は１回あたり３千円の手当を支給すること
・４区間以上の連続乗務は１区間あたり５００円の手当を支給し、月に３回を上限とすること

などの合意がなされたとのことです。

以上のように、労基法では原則として労働時間が６時間を超える場合に休憩時間を付与することが義務付けられています。
また、長距離運行の特例やトラック運転手に関する告示など現状規制が複雑なものとなっています。

長時間の拘束を要する場合など、労働時間や休憩時間などの管理が適切にできているかを今一度確認しておくことが重要と言えるでしょう。

<div>&nbsp;</div>]]>
      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>違法な投資勧誘で「西山ファーム」元幹部らに賠償命令 ー名古屋地裁</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6233</link>
      <pubDate>Mon, 30 Mar 2026 08:51:44 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6233</guid>
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        <![CDATA[岡山県の観光農園「西山ファーム」の違法な投資勧誘で損害を受けたとして、愛知や岐阜などの原告約４０人が同社の元幹部や関連会社などに損害賠償を求めていた訴訟で２６日、名古屋地裁が約２億８６００万円の支払を命じていたことがわかりました。破綻を免れないことは明らかだったとのことです。今回は出資法の規制について見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

岡山県の観光農園「西山ファーム」の違法な投資勧誘で損害を受けたとして、愛知や岐阜などの原告約４０人が同社の元幹部や関連会社などに損害賠償を求めていた訴訟で２６日、名古屋地裁が約２億８６００万円の支払いを命じていたことがわかりました。「破綻を免れないことは明らかだった」とのことです。今回は出資法の規制について見直していきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、西山ファームは以下のスキームで資金調達を行っていたとされます。

(1)代理店を通じ、投資家に商品をクレジットカードで購入してもらう
(2)決済代行会社を通じて、商品代金の立替払いを受けて事業資金に充てる
(3)後日、西山ファームが投資家から商品を買い戻す
(4)その際、西山ファームは(1)の購入代金に一定の利益を上乗せして支払う

西山ファームの投資話は２０～３０代を中心に口コミで拡大し、投資家に利益を約束して資金を預かっていたとされ、約１３３億円を不正に集めていたとのことです。
約束された入金が滞り、商品購入に利用したクレジットカードの返済に行き詰まる被害が多数出ており、架空取引を疑った信販会社がカードを停止したことで問題が発覚したとされます。

なお、同ファームの実質経営者らには既に出資法違反で有罪判決が出されています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">出資法による規制</h3>

「出資の受入れ、預か金及び金利等の取締りに関する法律」、いわゆる出資法は、一般市民が事業者に多額の出資をしたり、お金を借りる際に高額の利息を搾取され生活の基盤を失ってしまうといった事態を防ぐことを目的とした法律です。

出資法による規制は、（１）出資金の受入れ制限、（２）預り金の禁止、（３）浮貸しの禁止、（４）金銭貸借の媒介手数料の制限、（５）高金利の処罰となっています。

浮貸しとは、金融機関の役員や職員などがその地位を利用して自己または当該金融機関以外の第三者の利益を図るために金銭の貸付けや金銭消費貸借の媒介、債務の保証等をする行為を言います。金融機関の内部の人間が正規の業務としてではなく自己または第三者のサイドビジネスとして貸付け等を行う行為は金融機関の信用を失墜させるものとして禁止されています（３条）。

金銭貸借の媒介を行う者は貸借額の５％を超えて手数料等を受け取ることが禁止されており（４条）、また金銭の貸付けを行う者はその利息についても厳格な規制が置かれています（５条）。

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<h3 class="news＿column＿title">出資金の受入れ制限等</h3>

出資法１条では、「何人も、不特定且つ多数の者に対し、後日出資の払いもどしとして出資金の全額若しくはこれをこえる金額に相当する金銭を支払うべき旨を明示し、又は暗黙のうちに示して、出資金の受入をしてはならない」とされています。

「何人も」とあるように貸金業者に限られず誰でもが行為の主体となり得ます。
「出資金」とは一般に共同の事業のために拠出される金銭であってその目的たる事業の成功を図るために用いられるものをいうとされます。本条で重要な点としては、事業の成否を問わず確定的に出資した元本またはそれを上回る利益配当を約束することとされており、いわゆる誇大広告的に出資者の判断を誤らせる表現が禁止されています。
ちなみに、本条に該当する行為が同時に詐欺罪を構成する場合は詐欺罪のみが成立するとされます（８条４項）。

次に、出資法２条では、「業として預り金をするにつき他の法律に特別の規定のある者を除く外、何人も業として預り金をしてはならない」（１項）とされています。
そして「預り金」とは、「不特定かつ多数の者からの金銭の受入れであって」「預金、貯金又は定期積金の受入れ」「社債、借入金その他のいかなる名義をもってするかを問わず、前号に掲げるものと同様の経済的性質を有するもの」とされています。

こちらは１条とはことなり「業として」行う者に主体が限られており、「業として」とは反復継続の意思をもって預り金をすることを言うとされています（東京高裁昭和３５年１１月２１日）。このような者が、不特定多数から元本を保証して預け人の便宜のために金銭などを保管するといった行為が禁止されています。

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<h3 class="news＿column＿title">違反した場合の罰則</h3>

これらの規定に違反した場合は罰則として３年以下の拘禁刑、３００万円以下の罰金またはこれらの併科となっています（８条３項１号）。
また、法人に対しても３０００万円以下の罰金となっています（９条１号）。

上でも触れたように出資金の受入れが同時に詐欺罪を構成する場合は詐欺罪のみが成立すると条文で規定されていますが（８条４項）、不特定多数の者から詐欺的手段によって業として預り金を受入れた場合には争いがあるとされます。まず、個人的法益保護を目的とする刑法の詐欺罪に対し、出資法２条は社会的法益保護を目的としており、保護法益が異なることから観念的競合となるとする説があります。

次に、両者は終局的には個々人の財産を侵害するものであるから両者は法条競合となり詐欺罪に吸収されるとする説があると言われています。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で西山ファームは、不特定多数から代理店を通じて商品を大量に購入してもらい、クレジットカード会社からの建替え払い金としてお金を預かり、購入してもらった商品は買い戻して代金の３割りを利益として支払うといったスキームで金銭を集めていたとされます。

名古屋地裁は遅くとも２０１６年末頃までには商品の仕入れなどを行わない架空取引を行うようになったとし、利益の裏付けとなる原資がなく、いずれ破綻を免れないことは明らかとして継続的勧誘行為を違法としました。なお、本件を巡り刑事では２０２４年７月に名古屋地裁で懲役２年、執行猶予４年、罰金１５０万円の有罪判決が出ています。

以上のように出資法では元本保証や確実な利益などをうたって不特定多数から金銭を集めるといった行為が厳格に禁止されています。また、それ以外の例えばファンドといった形式での投資勧誘等については別途金商法で登録が義務付けられるなどの規制が置かれています。

募集株式発行や社債の発行、金融機関からの借り入れ等以外で資金集めを検討している場合はこれらの規制に留意して専門家の指導のもと慎重に進めていくことが重要と言えるでしょう。

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    </item>
    <item>
      <title>noteがKADOKAWAに第三者割当増資へ、募集株式発行について</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6232</link>
      <pubDate>Thu, 26 Mar 2026 08:37:59 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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        <![CDATA[出版大手の「KADOKAWA」が投稿プラットフォーム大手「note（ノート）」と資本業務提携し、第三者割当増資を引き受けて１００万株取得することがわかりました。出資額は約２２億円とのことです。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

出版大手の「KADOKAWA」が投稿プラットフォーム大手「note」と資本業務提携し、第三者割当増資を引き受けて１００万株取得することがわかりました。出資額は約２２億円とのことです。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

今回、第三者割当増資を行うとされるnote株式会社は、クリエーターが文章や画像、音声、動画を投稿するプラットフォームを運営しており、会員登録者数は１千万人を超え、７千万近いコンテンツを抱えているとされます。

KADOKAWAは生成AIの普及によりコンテンツ制作の仕組みが大きく変わろうとしている中、クリエーターの作品がより多くの人に届く環境を作るためnotoと資本業務提携し、同社の第三者割当増資を引き受けたとのことです。今後、両社は出版やAIデータ流通、IP創出、ファンコミュニティなどの分野で協業していくとされます。

今回の提携でKADOKAWAはnoteの株式を１００万株引受け、４月９日に取得し議決権の５.２２％を保有する見通しとのことです。

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<h3 class="news＿column＿title">募集株式発行の手続き</h3>

募集株式発行の手続きはおおまかに、（１）募集事項の決定、（２）募集事項の通知・公告、（３）募集株式申し込み、（４）割当決定、（５）払込み、（６）登記となります。

募集株式の発行は株主割当、第三者割当に分かれ、またそれぞれ公開会社、非公開会社でも手続きが分かれます。
（公開会社とは譲渡制限が設けられていない株式を発行している会社を言い、非公開会社とは全ての株式に譲渡制限が設けられている会社を言います。）

まず、公開会社が募集事項を決定する場合、株主割当・第三者割当のいずれも原則として取締役会決議で行います（会社法１９９条～２０２条）。例外として特に有利な価格で第三者割当を行う場合は株主総会の特別決議が必要です。

一方、非公開会社の場合は原則として株主総会の特別決議によって募集事項を決定することとなります。こちらにも例外があり、非公開会社が株主割当をする場合は定款で定めることによって取締役に決定を委任することが可能です。しかし、第三者割当の場合はこのような定款規定を置くことはできず、株主総会の特別決議で委任することができます。

第三者割当の際の割当については、募集する株式が譲渡制限株式である場合は取締役会の決議（取締役会非設置会社の場合は株主総会特別決議）で決定し、それ以外の株式の場合は代表取締役等が決定することとなります（２０４条２項）。

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<h3 class="news＿column＿title">株主に対する通知等</h3>

募集株式発行の際には上でも触れたように株主に通知や公告をする必要がある場合があります。
まず、株主割当の場合には申込み期日の２週間前までに株主に募集事項等を通知する必要があります（２０２条４項、２４１条４項）。これは割当を受ける株主に検討と準備の期間を与えるためです。

次に、公開会社が取締役会決議によって第三者割当により募集株式を発行する場合には、払込期日の２週間前までに募集事項を株主に通知するか公告する必要があります（２０１条３項、４項）。こちらは株主割当と異なり、株主に新株発行の差止の機会を与えるためとなっています。公開会社が取締役会決議で発行する場合は既存の株主が知らない間に新株が発行されてしまうというリスクがあるためです。

これらの２週間という期間は総株主の同意がある場合は短縮することが可能です。募集事項の決定日と払込期日または申込み期日との間に２週間の期間がない場合は新株発行後の登記の際に総株主の同意書の提出が要求されることとなります。

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<h3 class="news＿column＿title">支配株主の異動を伴う場合</h3>

上記のように公開会社が取締役会決議によって募集株式を発行する場合は原則として払込期日の２週間前までに株主に通知するか公告する必要があります。ここで募集株式発行によって議決権の５０％を超えて保有する「支配株主」の異動が生じる場合にはその氏名または名称、住所を株主に通知または公告する必要があります（２０６条の２第１項、２項）。

従来公開会社は取締役会の一存で新株を発行することによって筆頭株主、支配株主を変えることができていました。しかし、これには海外の投資家などからの批判も強く会社法の平成２６年改正によってこのような規定が盛り込まれました。

この通知を受け、総株主の議決権の１０％以上が会社に反対の通知をしたときは株主総会決議による承認を受ける必要があります（同４項）。ここでの承認決議は役員選任の場合と同様に定款によっても定足数を３分の１より下げることができません（同５項カッコ書き）。この場合でも会社の財産状況が著しく悪化しており、緊急の必要がある場合は決議は不要です（同４項ただし書き）。

また、引受人が親会社等である場合はこれらの手続きは不要となっています（同１項ただし書き）。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件でKADOKAWAはnoteの株式を１００万株引受け、議決権の５.２２％を保有することとなります。noteは公開会社であることから取締役会の決議によって募集株式発行が可能となっており、また今回は支配株主の異動も伴っていないことから株主総会決議も不要となっています。

以上のように会社法では募集株式の発行について厳格な手続き規定を置いています。公開会社、非公開会社、また株主割当、第三者割当それぞれで手続きが異なってきます。特に期間制限のある手続きなどは期間に不足がある場合など後々トラブルに発展することも有りえます。

新株発行による増資を検討する際にはこれらの規定を踏まえて、期間に余裕をもって慎重に手続きを進めていくことが重要と言えるでしょう。

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    </item>
    <item>
      <title>宮崎市の消防局職員がサプリ販売で懲戒処分、マルチ商法について</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6231</link>
      <pubDate>Wed, 25 Mar 2026 08:50:19 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6231</guid>
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        <![CDATA[宮崎市消防局の職員がサプリメントを販売する「マルチ商法」を行っていたとして減給の懲戒処分を受けていたことがわかりました。匿名の電話で発覚したとのことです。今回は特定商取引法が規制するマルチ商法について見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

宮崎市消防局の職員がサプリメントを販売する「マルチ商法」を行っていたとして減給の懲戒処分を受けていたことがわかりました。匿名の電話で発覚したとのことです。今回は特定商取引法が規制するマルチ商法について見直していきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、処分を受けたのは宮崎市消防局の３０代の主任級職員で、２０２４年１月頃から家族名義で健康食品のサプリメントを販売するマルチ商法の代理店を共同で運営していたとされます。

消防局に寄せられた匿名の電話で発覚し、その後の調査で職員が商品の広報や販売のあっせんを行ってたことが判明したとのことです。その一方で活動は勤務時間外であったことや他の職員への勧誘行為などは確認されなかったとされ、市は地方公務員法に違反したとして同職員を２３日付で１か月間の減給１０分の１の懲戒処分としました。

同市消防局長は不祥事に対しお詫びと再発防止に全力で取り組むとしています。

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<h3 class="news＿column＿title">マルチ商法とは</h3>

マルチ商法とは、商品やサービスの販売員となって販売利益を得ると同時に他人を販売員になるよう勧誘して一定の紹介料が得られるといった商法を言います。「マルチレベル・マーケティング」と呼ばれることもあり、プラミッド状に組織が拡大していくといった特徴があります。

マルチ商法は特定商取引法では「連鎖販売取引」と呼ばれ同法による規制の対象となっています（３３条）。特商法において「連鎖販売取引」とは、（１）物品の販売または役務の提供の事業であって、（２）再販売、受託販売もしくは販売のあっせんをする者を、（３）特定利益が得られると誘引し、（４）特定負担を伴う取引をするものとされています。

「この会に入会すると売値の３割引で商品を買えるので他人を誘ってその人に売れば儲かります」「他の人を勧誘して入会させると１万円の紹介料がもらえます」といった勧誘が典型例と言えます。そして、取引をするための条件として金銭の負担を求める場合に連鎖販売取引に該当することとなります。

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<h3 class="news＿column＿title">連鎖販売取引への規制</h3>

上記のような連鎖販売取引に該当する場合は特定商取引法で厳格な規制を受けることとなります。まず、連鎖販売取引の統括者、勧誘者、それ以外の一般連鎖販売業者は消費者を勧誘するに先立って（１）氏名や名称、（２）勧誘目的、（３）商品または役務の種類を告げなければなりません（３３条の２）。

次に禁止行為として勧誘を行う際、または取引の相手方に契約を解除させないようにするために嘘をつくことや威迫して困惑させるといった行為が禁止されています（３４条）。広告をする際にも著しく事実に相違する表示や実際のものよりも著しく優良でありまたは有利であると人を誤認させるような表示が禁止されています（３６条）。

さらに連鎖販売取引について消費者と契約を締結する際には統括者の氏名や名称、住所、電話番号、商品の種類や性能、品質、商品名、販売価格、特定利益および特定負担の内容、契約解除に関する事項その他の事項を記載した書面の交付が義務付けられます（３７条）。この書面を受け取った日から２０日以内であれば消費者はクーリングオフをすることができ、連鎖販売業者が虚偽を言ったり威迫があった場合はこの期間を過ぎてもクーリングオフができます（４０条）。

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<h3 class="news＿column＿title">ねずみ講とは</h3>

連鎖販売取引に似たものとして「ねずみ講」があります。連鎖販売取引と同様に勧誘した者がさらに勧誘を繰り返し、プラミッド構造となる点は同様ですが、連鎖販売取引と異なり商品の販売を目的とせず、もっぱら金品の受け渡しを目的としています。

ねずみ講は構造上、最終的には必ず破綻するにもかかわらず射幸心を煽って多くの者を加入させ、膨大な経済的被害を生じさせることから現在では「無限連鎖講の防止に関する法律」によって厳しく禁止されています（３条）。

無限連鎖講を開設し、または運営した場合は３年以下の拘禁刑、３００万円以下の罰金またはこれらの併科となっています（５条）。業として無限連鎖講に加入することを勧誘した場合は１年以下の拘禁刑または３０万円以下の罰金（６条）、それ以外の場合でも無限連鎖講への加入を勧誘した場合は２０万円以下の罰金となっています（７条）。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で宮崎市消防局の職員はサプリメントの販売を目的とするマルチ商法の代理店を共同で営んでいたとされます。市は地方公務員法が定める「営利企業への従事等の制限」に違反したとして減給の懲戒処分としました。

本件では公務員法に違反したとして処分がなされていますが、マルチ商法自体は直ちに違法となるものではありません。上でも触れたように連鎖販売取引の要件を満たす場合、特定商取引法の厳格な規制に服することとなります。一方でいわゆるネズミ講と呼ばれる無限連鎖講はそれ自体が違法となっており開設や運営だけでなく勧誘行為も違法とされ、罰則が設けられています。

消費者を勧誘して、さらにその消費者に勧誘を誘引するといったスキームを検討する際にはこれらの規制を精査して法に抵触していないかを慎重に見ていくことが重要と言えるでしょう。

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    </item>
    <item>
      <title>法務省が株主総会での書面投票義務廃止を検討、会社法改正の動き</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6230</link>
      <pubDate>Thu, 19 Mar 2026 08:25:16 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6230</guid>
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        <![CDATA[法務省の法制審議会が株主総会の書面投票を義務付ける会社法の規定の廃止を検討していることがわかりました。議決権行使をインターネットのみで行うことを認め企業の負担を減らす狙いとのことです。今回は株主総会での議決権行使について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

法務省の法制審議会が株主総会の書面投票を義務付ける会社法の規定の廃止を検討していることがわかりました。議決権行使をインターネットのみで行うことを認め企業の負担を減らす狙いとのことです。今回は株主総会での議決権行使について見ていきます。

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<h3 class="news＿column＿title">株主総会の招集手続き</h3>

株主総会を招集するに際しては、原則として株主に招集通知を発送する必要があります（会社法２９９条１項）。
通知時期としては、公開会社では株主総会の開催日の２週間前までに発信する必要があります。

非公開会社の場合は書面または電子投票を採用するかで分けられ、採用しない場合は１週間前まで、採用する場合は２週間前までに発信することを要します。
ちなみに、取締役会非設置会社であれば書面・電子投票を採用しない場合、定款で１週間の期間をさらに短縮できます。
ここでいう「開催日の２週間前まで」とは具体的に、開催日と発信日の間に１４日以上の期間がなければならないことを意味し、たとえば６月２３日に開催予定であればその１５日前である６月８日がデッドラインということです。

通知方法としては、取締役会設置会社および書面・電子投票を採用する場合は書面で通知することを要します（２９９条２項１号、２号）。
取締役会設置会社でも株主の承諾がある場合は電磁的方法による通知が可能です。取締役会非設置会社の場合はこのような制限はなく、口頭や電話、メールなど様々な方法が認められます。

なお、これらの手続きは書面・電子投票を採用している場合を除き、総株主の同意があれば省略できます（３００条）。

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<h3 class="news＿column＿title">株主総会における議決権行使</h3>

株主の議決権行使方法としては、株主総会に出席して行使する他に上でも触れた書面投票と電子投票が用意されています。

書面投票の場合、株主は議決権行使書面に必要な事項を記載して原則として株主総会の日時の直前の営業時間終了時または定められた日時までに株式会社に提出して行使することとなります（３１１条１項、会社法施行規則６９条）。
提出された議決権行使書面は株主総会の日から３か月間本店に備え置かれ、株主は営業時間内であればいつでも閲覧・謄写請求ができます（３１１条３項、４項）。ちなみに、株主の数が１０００人以上の会社は原則として書面投票を採用する必要があります（２９８条２項）。

次に電子投票の場合、株主は株式会社の承諾を得て株主総会の日時の直前の営業時間の終了時、または特に定められた日時までに電磁敵方法により株式会社に提供して行使することとなります（３１２条１項）。ちなみに、会社は正当な理由がなければ承諾を拒むことはできません（同２項）。
一般的には会社が株主に割り当てたパスワードや専用コード番号などを株主から送信してもらう方法で株主本人の確認を行います。

また、議決権行使は代理人によって行うことも可能です（３１０条）。その際には代理権を証明する書面を会社に提出することとなります。代理人を株主に限定する定款規定も株主総会が第三者に撹乱されることを防止するといった目的の範囲内で有効とされています（最判昭和４３年１１月１日）。

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<h3 class="news＿column＿title">書面投票に関する裁判例</h3>

書面投票における議決権行使書面の行使期間に関する最近の裁判例を一つ紹介しておきます。

上でも触れたように書面投票を採用する場合は株主は議決権行使書面を原則として株主総会直前の営業時間終了時までに会社に提出することとなりますが、提出期限を会社があえて定めることも可能です。

提出期限を定める場合、招集通知を発送した日から２週間を経過した日以降の日を期限として定める必要があります（２９８条１項５号、施行規則６３条３号ロ）。つまり、この場合は招集通知を遅くとも株主総会開催日の１６日前までに発送する必要があるということです。

この事例では営業時間が午後５時２０分に終了する会社が株主総会直前日の午後５時を提出期限と定め、株主総会の１５日前に招集通知を発送していました。裁判所は法令違反を認めつつも、その２０分間で議決権行使書面が提出された証拠はなく、手続きの瑕疵は重大ではなく決議に影響を及ぼさないとして決議取消の訴えを裁量棄却しています（東京地裁令和３年４月８日）。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

報道によりますと、近年電子投票を採用する上場企業は８７％に達しているとされています。
電子投票は集計の誤り防止や負担軽減につながる一方、デジタル機器に不慣れな高齢者にとって電子投票は利用しにくくなるとの指摘もあります。これに対し、書面投票は往復の郵送に時間もかかりコストも増加します。

そこで、法務省の法制審では株主数が１０００人以上の企業に書面投票の採用を義務付ける会社法の規定の廃止をパブリックコメントを経て判断するとのことです。

以上のように株主総会の招集や議決権行使には会社法上詳細な手続き規定が置かれています。
上で紹介した裁判例のように些細な手続きの不備でも決議取消訴訟に発展することも有りえます。

株主総会招集の際には期日に余裕を持って慎重に進めていくことが重要と言えるでしょう。

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    </item>
    <item>
      <title>RIZAPの「未払いなら退会不可」規約が改定／消費者契約法上の問題点は</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6229</link>
      <pubDate>Wed, 18 Mar 2026 08:41:17 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6229</guid>
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        <![CDATA[RIZAPが未払い利用料がある場合は退会できない旨の利用規約の規定を改定していたことがわかりました。適格消費者団体から差止請求がなされていたとのことです。今回は消費者契約法の規制について見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>
RIZAPが未払い利用料がある場合は退会できない旨の利用規約の規定を改定していたことがわかりました。適格消費者団体から差止請求がなされていたとのことです。今回は消費者契約法の規制について見直していきます。
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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
報道などによりますと、フィットネスクラブ「chocoZAP」を運営するRIZAPは、利用規約の退会に関する条項で、退会できない場合として「利用料の引き落としエラー等の未払いがある場合（未払いが解消されるまで退会不可）」と定められていたとされます。

これに対し適格消費者団体であるNPO法人 消費者被害防止ネットワーク東海は、「本条項は民法６５１条１項の定める解約の要件を加重するものであり、未払い料金の支払が完了しない限り解約できず、その間も月額会費が発生し続けるというもので消費者の利益を一方的に害し消費者契約法に反する」として差止を求めていたとのことです。

また、解約できない間に自動的に発生する会費についても、「実質的に損害賠償の予定ないし違約金に該当する」と主張しています。
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<h3 class="news＿column＿title">消費者契約法の規制</h3>
消費者契約法１０条によりますと、消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申し込みまたはその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限しまたは消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって民法１条２項の基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは無効とされています。

消費者と事業者との間にある情報・交渉力の格差を背景として消費者が本来有しているはずの利益を一方的に侵害する条項を無効とし、消費者の利益を保護することが趣旨となっています。

具体的な無効要件は、
（１）任意規定と比較して消費者の権利を制限しまたは義務を加重する条項であること
（２）信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであること

となっています。任意規定とは特約がなければ適用される法律の規定を意味します。信義則に反するかについては当該条項の性質、契約に至った経緯、消費者と事業者間の情報や交渉力の格差、その他諸般の事情を総合的に考慮されます。
<div>&nbsp;</div>
<h3 class="news＿column＿title">消費者契約法９条</h3>
消費者契約法９条では消費者契約の解除等に伴う消費者の負担する損害賠償額の予定や違約金などについて行っていの規制を置いています。

まず、解除に伴う損害賠償額の予定または違約金を定める条項では、これらを合算した額が解除の事由、時期等の区分に応じて同種の消費者契約の解除で事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える部分が無効となります（同１項１号）。

次に、消費者が支払期日までに支払わない場合の損害賠償額の予定または違約金を定める条項では、これらを合算した額が支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、日数に応じて年１４.６％の割合を乗じて計算した額を超える部分が無効とされています（同２号）。

さらに、事業者は損害賠償額の予定や違約金を定める条項に基づき消費者に支払を請求する場合に、当該消費者から求められたときはその算定の根拠の概要を説明する努力義務を負っています。
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<h3 class="news＿column＿title">契約条項が無効となるケース</h3>
消費者契約法９条や１０条に違反する具体的なケースとして、事業者がいつでも一方的に契約内容を変更できる旨の条項や、消費者の債務不履行がある場合に正当な理由なく無催告解除ができる旨の条項、契約不適合責任の権利行使期間を正当な理由なく不当に短く設定する条項、契約解除の手続きを極端に複雑にし事実上解除ができなくするような条項などが消費者の正当な権利を不当に制限する条項として無効となる可能性が高いと言えます。

また、逆に事業者の責任を不当に免除や軽減する条項として、事業者の施設内での盗難や事故について事業者が一切責任を負わない旨の条項や事業者に過失がある場合でも不当に低廉な賠償額の上限を設けるといった条項が無効となる可能性があります。

そして、解除等の場合の損害賠償額の予定や違約金に関しては、例えば学習塾など中途解約で受講していない期間の授業料分も全額違約金となる条項や、結婚式場のキャンセル料などで契約時期に関わらず契約金額の大部分を占めるような高額な違約金を定める条項などが無効となる可能性が高いと言われています。
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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>
上述のように、以前のRIZAPの利用規約では、「利用料の引き落としエラー等の未払いがある場合、未払いが解消されるまで退会不可とする」条項が定められていましたが、現在では改定されており、「未払いがある場合でも退会できる一方、退会後も未払分の支払い義務は免れない」という内容となっているとされます。

このように、消費者契約法では民法等の任意規定よりも義務や責任を加重し、信義に反するような消費者に一方的に不利益を与える条項は無効としています。損害賠償の予定や違約金も同様に、同種の契約で想定される損害額の平均を超える部分や年利１４.６％を超える部分は無効としています。

これらを踏まえて自社の利用規約に問題は無いか、社内で周知して見直しておくことが重要と言えるでしょう。
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    </item>
    <item>
      <title>イオンがサンデーを完全子会社化、株式等売渡請求について</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6228</link>
      <pubDate>Mon, 16 Mar 2026 17:26:25 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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        <![CDATA[イオンが子会社であるホームセンター「サンデー」（青森県八戸市）に対して行っていたTOBで９６％以上の株式を取得していたことがわかりました。今後完全子会社となる予定とのことです。今回は会社法の株式等売渡請求について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3> 

イオンが子会社であるホームセンター「サンデー」（青森県八戸市）に対して行っていたTOBで９６％以上の株式を取得していたことがわかりました。今後完全子会社となる予定とのことです。今回は会社法の株式等売渡請求について見ていきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、イオンの子会社でありホームセンターを展開するサンデーは今年１月、イオンからの完全子会社化の提案に賛同することを明らかにしたとされます。同日時点でイオンはサンデーの株式を７６.７％保有しており同月９日～３月４日に１株１２８０円で株式公開買付（TOB）実施していたとのことです。

これによりイオンはサンデー株の９６.１３％を取得し、今後株式併合ではなく株式等売渡請求によって完全子会社化するとされています。

サンデーはイオンとより一体となって事業を展開することでプライベートブランドをはじめとした商品や出店の拡大、食品事業の強化を図る方針とのことです。

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<h3 class="news＿column＿title">株式等売渡請求とは</h3>

株式等売渡請求とは、株式会社の総株主の議決権の９０％以上を保有する株主（特別支配株主）が当該会社の承認を得て他の少数株主が有する株式等の全部を強制的に取得する制度を言います（会社法１７９条）。完全子会社化する際のスクイーズ・アウトに利用するための制度と言えます。

従来完全子会社化やMBOなどで対象会社の少数株主をスクイーズ・アウトするには株式併合や株式交換、全部取得条項付種類株式などが利用されてきました。これらによってスクイーズ・アウトを行うには株主総会の特別決議による承認が必要です。また、全部取得条項付種類株式や株式併合の場合は端数処理に裁判所の手続きを要するなど手続きが煩雑な面もありました。

しかし、平成２６年の会社法改正で導入された株式等売渡請求ではこれらの手続きが不要で、より簡易・迅速な組織再編を行うことが可能となりました。

また、株式等売渡請求では株式の他に新株予約権も取得することができます。以下具体的に手続きの流れを見ていきます。

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<h3 class="news＿column＿title">株式等売渡請求の手続き</h3>

TOBなどによって対象会社の株式の９０％以上を取得できた特別支配株主は株式等売渡請求をすることができます。手続きとしてはまず、特別支配株主から対象会社への通知が行われます（１７９条の３第１項）。それに対し対象会社が承認すると対象会社から特別支配株主に通知がなされます。

そして、対象会社から取得日の２０日前までに残存株主等に通知・公告がなされます（１７９条の４第１項、２項）。この通知・公告によって特別支配株主から残存株主に売渡請求がなされたものとみなされます（同３項）。売渡請求に関する事項と会社が承認した旨を記載した書面が会社の本店に備え置かれます（１７９条の５）。

特別支配株主は取得日に残存株主の株式を取得し、対価が支払われることとなります。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">株式等売渡請求への対抗手段</h3>

特別支配株主による株式等売渡請求に対してはいくつかの対抗手段が用意されています。まず、（１）売渡請求が法令に違反する場合、（２）売渡請求の手続き違反がある場合、（３）対価が不当である場合に、残存株主が不利益を受ける可能性があるときは売渡請求の差止を請求することができます（１７９条の７）。

次に残存株主は、特別支配株主が決定した対価に不服がある場合は、裁判所に価格決定の申立てをすることができます（１７９条の８第１項）。なお、この場合、特別支配株主は価格決定があるまでは自らが公正な価格と認める額を支払うことができます（同３項）。

そして売渡請求を受けた残存株主は、特別支配株主が株式を取得した日から１年以内（公開会社の場合は６か月以内）であれば、売渡請求無効の訴えを提起することも可能となっています（８４６条の２）。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件でイオンは今月４日まで行っていたTOBによってサンデー株の９６％以上を取得したとされています。これによりイオンはサンデーの特別支配株主となったことから株式等売渡請求によってスクイーズアウトが可能となります。４月頃には完全子会社化が完了する見込みとのことです。

以上のように会社法では対象株式会社の株式を９０％以上取得した場合、簡易・迅速な株式等売渡請求によることが可能となっています。TOB等で９０％以上の取得ができなかった場合はこれまでと同様に株式併合等によることとなります。なお、一般的に株式併合等による場合は４～５か月程度の期間を要するとされますが、株式等売渡請求の場合は３か月程度に短縮できると言われています。

M＆AやMBOを検討している場合は、保有株式の割合によってどのような手続きが用意されているかを把握し、慎重に手続きを進めていくことが重要と言えるでしょう。

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    </item>
    <item>
      <title>まもなく施行、改正女性活躍推進法について</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6227</link>
      <pubDate>Thu, 12 Mar 2026 09:00:34 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6227</guid>
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        <![CDATA[２０２５年６月に成立した改正女性活躍推進法が今年４月１日から施行となります。企業の男女間賃金差異等の情報公表義務の拡大や女性の健康上の特性配慮などが盛り込まれています。今回は改正女性活躍推進法の概要について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

２０２５年６月に成立した改正女性活躍推進法が今年４月１日から施行となります。企業の男女間賃金差異等の情報公表義務の拡大や女性の健康上の特性配慮などが盛り込まれています。今回は改正女性活躍推進法の概要について見ていきます。

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<h3 class="news＿column＿title">女性活躍推進法とは</h3>

女性活躍推進法とは、自らの意思によって職業生活を営み、または営もうとする女性がその個性と能力を十分に発揮して職業生活において活躍することが一層重要になっていることに鑑み、女性の職業生活における活躍の推進についてその基本原則を定め、国や地方自治体、事業主の責務を明らかにすることを目的とした法律です（１条）。

この法律は２０１６年に施行され、２０２６年３月３１日までの時限法として成立しましたが、昨年の法改正によって有効期限がさらに１０年間延長され２０３６年３月３１日までとなっています。

その基本原則は、男女間の格差の実情を踏まえ、自らの意思によって職業生活を営もうとする女性の採用、教育訓練、昇進、職種および雇用形態の変更その他の職業生活に関する機会の積極的な提供、そして女性の健康上の特性に留意してその個性と能力が十分に発揮できるようにすることを旨としています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">女性活躍推進法による義務</h3>

女性活躍推進法では常時雇用する労働者数が１０１人以上の事業主に対し、（１）一般事業主行動計画の策定、社内周知、外部への公表と都道府県労働局への届出、（２）女性の活躍に関する情報公表を義務付けています（８条１項）。

一般事業主行動計画では、計画期間、女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の実施により達成しようとする目標、実施しようとする女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の内容および実施期間を盛り込むこととなっています（同２項各号）。

女性の活躍に関する情報公表については、常時雇用する労働者が３０１人以上の場合、男女間賃金差異に加えて２項目以上の公表が義務付けられます。常時雇用する労働者が１０１年～３００人の場合は１項目以上の公表が義務付けられています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">改正法施行後</h3>

今年４月１日の改正法施行後は義務付けられる公表事項が拡張されます。
まず、常時雇用する労働者が３０１人以上の場合は「男女間賃金差異」に加え「女性管理職比率」＋２項目となります。そして、常時雇用する労働者が１０１人～３００人の場合も「男女間賃金差異」「女性管理職比率」＋１項目と公表事項が大幅に拡大されています。

ここで選択できる公表項目としては以下の通りとなっています。

「女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供」

・採用した労働者に占める女性労働者の割合

・男女別の採用における競争倍率

・労働者に占める女性労働者の割合

・係長級にある者に占める女性労働者の割合

・役員に占める女性の割合

・男女別の職種または雇用形態の転換実績

・男女別の再雇用または中途採用実績

「職業生活と過程生活との両立に資する雇用環境の整備」

・男女の平均継続勤務年数の差異

・１０事業年度前およびその前後の事業年度に採用された労働者の男女別の継続雇用割合

・男女別の育児休業取得率

・労働者の１月当たりの平均残業時間

・雇用管理区分ごとの労働者の１月当たりの平均残業時間

・有給休暇取得率

・雇用管理区分ごとの有給休暇取得率

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

以上のように、今回の改正法で従業員３０１人以上の企業では男女間賃金差異に加えて女性管理職比率の公表が義務付けられることとなります。１０１人～３００人の企業ではこれまで義務ではなかった男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が義務となります。

これらの数値は具体的には改正法の施行後に最初に終了する事業年度の実績をその次の事業年度の開始後おおむね３か月以内に公表する必要があるとされています。その後もおおむね１年に１回以上、最新の数値を公表する必要があるとのことです。

また、「管理職」とは課長級と課長級より上位の役職（役員を除く）の合計とされています。求職者等に対するセクハラ防止措置の内容を公表していることが「プラチナえるぼし」認定要件に追加されています。

近年の多様な労働者の就業環境整備や女性活躍推進の流れを注視しつつ、自社の就業環境の整備を進めていくことが重要と言えるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>小林製薬が監査等委員会設置会社への移行を提案、筆頭株主は反対表明</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6226</link>
      <pubDate>Wed, 11 Mar 2026 08:43:10 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6226</guid>
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        <![CDATA[紅麹サプリ問題で揺れる小林製薬が今月開催予定の定時株主総会で監査等委員会設置会社への移行を提案する方針であることがわかりました。これに対し同社株主である投資ファンドが反対を表明しているとのことです。今回は会社法の監査等委員会設置会社について見直していきます。
]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

紅麹サプリ問題で揺れる小林製薬が今月開催予定の定時株主総会で監査等委員会設置会社への移行を提案する方針であることがわかりました。これに対し同社株主である投資ファンドが反対を表明しているとのことです。今回は会社法の監査等委員会設置会社について見直していきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、小林製薬は今月２７日に予定されている定時株主総会で、執行と監督の機能を分離する「監査等委員会設置会社」への移行と元社長の取締役選任を提案する予定だといいます。

これに対し、同社の株式を１３％以上保有する筆頭株主である「オアシス・マネジメント」は会社側の提案に反対を表明しているとのことです。

会社からの提案の中には、「重要な業務執行の決定の全部または一部を取締役に委任することができる」旨の定めを定款に置くというものが含まれているとされ、『創業家による支配をより強固なものにするおそれがある』として、オアシス・マネジメントは警戒を示しているといいます。

ちなみに、オアシス・マネジメントは、紅麹問題に関連して当時の取締役ら７人に対し約１３５億円の賠償を求める株主代表訴訟も提起しているとされます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">監査等委員会設置会社とは</h3>

監査等委員会設置会社とは、会社法の２０１５年改正で導入された株式会社の機関設計の一種で、監査役の代わりに取締役会の内部に監査等委員会を置きコーポレートガバナンスの強化を図った制度です。

会社法では従前、２００３年から導入された委員会設置会社の制度が置かれていましたが、同制度では指名委員会、報酬委員会、監査委員会の三委員会を設置し、それぞれの委員会で過半数が社外取締役である必要があり会社の負担が非常に大きい機関設計となっていました。経済界からはより柔軟な機関設計を求める声が高まり２０１５年改正で監査等委員会設置会社の導入に至りました。

これにより社外監査役の設置が不要となり、最低限２名の社外取締役の確保によって要件を満たすことができ会社の人材確保の負担が大幅に軽減されたと言えます。

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<h3 class="news＿column＿title">監査等委員会設置会社の機関構成</h3>

監査等委員会設置会社では取締役会、監査等委員会、会計監査人の設置が義務付けられます。監査等委員会は３名以上の監査等委員である取締役で構成されその過半数は社外取締役である必要があります。

通常の取締役と監査等委員である取締役は区別され株主総会で選任されますが（会社法３２９条２項）いずれも取締役会を構成することになります。監査等委員である取締役は代表取締役となることができないため監査等委員会設置会社では監査等委員となる取締役３名と代表取締役となる取締役１名の最低４名を用意する必要があります。

監査等委員である取締役の任期は原則として２年ですが、監査等委員でない取締役の任期は原則として１年となっています（３３２条１項、３項、４項）。監査等委員である取締役を解任する場合は監査役と同様に株主総会の特別決議を要します（３４４条の２第３項、３０９条２項７号）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">重要な業務執行の決定委任</h3>

本来、会社法では、
（１）重要な財産の処分・譲受け
（２）多額の借財
（３）支配人その他の重要な使用人の選任および解任
（４）支店その他の重要な組織の設置・廃止
（５）募集社債に関する事項
（６）役員の責任免除といった重要な業務執行の決定

については取締役に委任することができず取締役会で行う必要があります（３６２条４項）。

しかし、監査等委員会設置会社では取締役の過半数が社外取締役である場合、これら重要な業務執行の決定を取締役に委任することが可能となっています（３９９条の１３第５項）。
これは監督機能が強化された監査等委員会設置会社では、監督者が逐一決定に関与するのではなく各取締役に委任し、監督者はできるだけ監督に専念すべきとの考え方によるとされます。

なお、重要な財産の処分・譲受け、多額の借財については一定の要件の下「特別取締役」に決定を委ねることが認められていますが（３７２条１項）、監査等委員会設置会社で取締役の過半数が社外取締役である場合は「特別取締役」を置くことができません。

これは上記のようにこのような会社は重要な業務執行の決定を取締役に委任できるため「特別取締役」を置く意味がないからです。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

現在、小林製薬の定款では、監査役・監査役会・会計監査人の設置が定められていますが、「定款を変更して監査等委員会設置会社へ移行する」提案を取締役会で決定したとされます。

それに加えて、監査等委員である取締役３名、監査等委員でない取締役７名、補欠取締役１名の選任議案も提出される予定です。候補者の詳細は不明ですが、取締役の過半数は社外取締役であると考えられています。

以上のように、会社法では従来の監査役会設置会社、指名委員会等設置会社の他にその中間的な監査等委員会設置会社の機関設計が用意されています。欧米で一般的な委員会設置会社よりも柔軟で負担の少ない機関設計となっており、取締役４名に加え会計監査人１名の計５名で設置が可能となっています。

ガバナンスの強化と経営体制の刷新が求められる際にはどのような機関設計があるのかを把握し、柔軟に選択肢を検討していくことが重要と言えるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>三田市民病院、残業代8300万円未払いで是正勧告／管理監督者とは？</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6225</link>
      <pubDate>Mon, 09 Mar 2026 08:30:51 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6225</guid>
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        <![CDATA[兵庫県三田市の「三田市民病院」が職員の時間外手当の未払いがあったとして昨年９月に伊丹労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかりました。未払い額は計８３００万円に上るとのことです。今回は労基法の管理監督者について見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

兵庫県三田市の「三田市民病院」が職員の時間外手当の未払いがあったとして昨年９月に伊丹労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかりました。未払い額は計８３００万円に上るとのことです。今回は労基法の管理監督者について見直していきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、三田市民病院ではこれまで課長級と次長級の看護師、放射線技師や薬剤師など医療技術者あわせて４１人を“管理監督者”とし時間外手当の支給対象外としていたとされます。

しかし、職員からの相談を受けた伊丹労働基準監督署が現場での勤務実態などを調査したところ、実態として管理監督者に与えられるべき権限が与えられていなかったといいます。そこで、伊丹労働基準監督署は、当該職員らは労基法の“管理監督者”に該当しないとして昨年９月に是正勧告を出していたとのことです。

病院側は２０２２年８月までの未払い分合わせて約８３００万円を支払うとした上で補正予算案に計上し今月４日の市議会で可決されたとされています。

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<h3 class="news＿column＿title">労基法の規制</h3>

労働基準法では労働者の労働時間や休憩時間などについて厳格な規制を置いています。
まず、使用者は労働者に１日８時間、週４０時間を超えて労働させてはならないとされており（３２条１項、２項）、それを超えて労働させるには労使協定を締結して労基署に届け出る必要があります（３６条）。これを一般にサブロク協定と呼びます。

また、時間外労働や休日労働、深夜労働をさせた場合には割増賃金の支払が必要となります（３７条１項）。

従業員の労働時間が６時間を超える場合は最低４５分、労働時間が８時間を超える場合は最低１時間の休憩を労働時間の途中に与える必要があるとされています（３４条１項）。そして、この休憩時間は原則として一斉に与える必要があり、休憩時間中は従業員の自由にさせなければなりません（同２項、３項）。

加えて、使用者は従業員に対して毎週最低１日、４週間で４日以上の休日を与える必要があります（３５条１項、２項）。そして、休日に労働させるためにもやはり労使協定を締結して労基署に届け出ることとなり（３６条１項）、割増賃金も発生します（３７条１項）。

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<h3 class="news＿column＿title">管理監督者とは</h3>

上記のように労働基準法では従業員の労働時間や休憩、休日について厳格な規制が置かれていますが、これらの規定は「監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者」に対しては適用除外となるとされています（４１条２号）。それではこの労基法の「管理監督者」とはどのような場合に認められるのでしょうか。

厚生労働省のHPでは、「管理監督者」とは労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者を意味し、名称にとらわれず実態に即して判断すべきものとされています。

そして、その判断基準としては、
（１）当該者の地位、職務内容、責任と権限からみて、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にあること
（２）勤務態様、特に自己の出退勤をはじめとする労働時間について裁量権を有していること
（３）一般の従業員に比してその地位と権限にふさわしい賃金（基本給、手当、賞与）上の処遇を与えられていること

が挙げられています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">管理監督者に関する裁判例</h3>

管理監督者に関する裁判例としてハンバーガーチェーン店の店長が自身は該当しないとして会社側に過去２年分の割増賃金の支払を求めた事例が存在します。

この事例で裁判所は、店長の従業員の採用や育成、シフト決定、販促活動の企画などの権限を認めつつも、それらはあくまで店舗内に限られており企業経営上の必要から経営者と一体的な立場で重要な職務権限が付与されているとは言えないとしました。
また、店舗で自らシフトマネージャーとして勤務しており労働時間に関する裁量性も無く、待遇も十分ではないとして管理監督者には該当しないとしました（日本マクドナルド事件東京地裁平成２０年１月２８日）。


一方で、管理監督者に該当すると認められた事例として、医療法人の人事課長として看護師の募集業務に従事していた従業員が同法人に対し割増賃金の支払を求めた例があります。

この事例では、自身の出退勤についてタイムカードを打刻すべき義務を負わされていましたが、それは拘束時間の長さを示すにとどまると判断され、その他、

・看護師の採否の決定や配置等の労務管理について経営者と一体的な立場にあったこと
・実際の労働時間に対する裁量が認められていたこと
・待遇も責任手当や特別調整手当が支給されていたこと

などから“管理監督者”に該当するとされました（医療法人徳洲会事件大阪地裁昭和６２年３月３１日）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で伊丹労働基準監督署は三田市民病院で管理監督者として扱われていた医療従事者４１人について、「実態として管理監督者に与えられるべき適切な権限が与えられていなかった」として同病院に是正勧告を出していたとされます。

詳細は明らかにされていませんが、従業員の募集や採否、労務管理等についての決定権限といった経営者と一体的な立場と言えるほどの権限が付与されていなかったものと考えられます。従業員には順次未払い分の支払いがなされるとのことです。

以上のように労基法の「管理監督者」とは経営者と一体的な立場の権限や待遇が与えられ、労基法上の規制を超えて活動しなければならない企業経営上の必要性が認められる者を指します。単に店長や課長といった役職が与えられているだけでは該当しないといえるでしょう。

自社で管理監督者に該当する者を置いている場合はこれらの要件に該当するかを見直しておくことが重要といえるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>民事再生手続き前の高級車隠匿で元会社代表を逮捕</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6224</link>
      <pubDate>Thu, 05 Mar 2026 08:34:57 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6224</guid>
      <description>
        <![CDATA[会社が民事再生手続きに入る前に会社の資産である高級車を隠匿したなどとして埼玉県警が４日、会社の元代表を逮捕していたことがわかりました。車はすでに転売されているとのことです。今回は民事再生法の詐欺再生罪について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

会社が民事再生手続きに入る前に会社の資産である高級車を隠匿したなどとして埼玉県警が４日、会社の元代表を逮捕していたことがわかりました。車はすでに転売されているとのことです。今回は民事再生法の詐欺再生罪について見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、逮捕されたのは複数の有料老人ホームなどを運営する会社（埼玉県春日部市）の元代表取締役です。会社は２０２４年３月に民事再生法の適用を申請し、同年４月に東京地裁が開始決定をしていたとされます。

元代表取締役は会社の資産で買った高級スポーツカー「ランボルギーニウラカン・ステラート」（販売価格３９５０万円）を同社に勤めていた男性社員の名義で登録し、裁判所が選任した監督委員から会社が支出した３００万円について説明を求められた際にも実際は同車の購入申込金であったにもかかわらず虚偽の報告をしていたとのことです。

これを受けて、埼玉県警は元代表取締役を民事再生法違反の疑いで逮捕しました。元代表取締役は「今は話すことはない」と話しているといいます。

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<h3 class="news＿column＿title">詐欺再生罪とは</h3>

民事再生法２５５条１項では、再生手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で財産を隠匿や破壊したり、財産譲渡や債務負担を仮装する行為、また財産の現状を改変して価値を減損するといった行為を詐欺再生罪として禁止しており、違反した場合には１０年以下の拘禁刑、１０００万円以下の罰金、またはこれらの併科となっています。

民事再生手続きは経済的に窮境にある債務者が債権者の多数の同意を得た上で、裁判所の認可を受けて事業や経済生活の再生を図ることを目的としています（１条）。そのため債務者は債権者に対し誠実に再生手続きを遂行し、債権者の損失を拡大させないよう務める必要があります。それにもかかわらず自己または第三者の利益のために財産を減少させ、債権者を害することは許されないということです。

このような規定は民事再生法だけでなく破産法（２６５条１項）や会社更生法（２６６条１項）にも規定があり、法定刑も同様となっています。

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<h3 class="news＿column＿title">詐欺再生罪の要件</h3>

上でも触れたように民事再生法２５５条１項では「再生手続開始の前後を問わず」と規定されており、再生手続開始後に行った行為には限定されていません。そのため、再生手続開始決定がなされる前の行為にも適用がありますが、具体的には資金繰りが厳しくなり倒産が濃厚となってきた段階から該当する可能性が高いと考えられます。

次に行為類型として「債権者を害する目的」で（１）財産を隠匿しまたは損壊する行為、（２）財産の譲渡または債務の負担を仮装する行為、（３）財産の現状を改変して価格を減損する行為、（４）財産を債権者の不利益に処分または不利益に債務を負担する行為が挙げられています。

これらの規定は債務者以外でも、債務者について管理命令または保全管理命令が発せられたことを認識しながら債権者を害する目的で管財人の承諾その他の正当な理由なく債務者の財産を取得し、または第三者に取得させた者も同罪となります（同２項）。

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<h3 class="news＿column＿title">その他の注意点</h3>

上記のように詐欺再生罪には１０年以下の拘禁刑、１０００万円以下の罰金またはこれらの併科が規定されています。さらに組織犯罪処罰法１３条２項９号、１０号、１１号、同３項で詐欺再生罪、詐欺更生罪、詐欺破産罪で得られた利益は没収される可能性があります。

また、民事再生手続きでは詐欺再生罪以外でも、虚偽の報告や報告拒絶、検査の拒絶に対しては３年以下の拘禁刑、３００万円以下の罰金またはこれらの併科が規定されています（２５８条１項～３項）。再生管財人に提出する報告書等で偽造するといった行為が典型例と言えます。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件では元会社代表が民事再生手続開始決定がなされる前に会社財産で購入した高級車を元従業員名義で登録して隠匿した上で第三者に売却していた疑いがもたれています。
会社の資金繰りに窮し経営破綻が濃厚となった後に行っていた場合は詐欺再生罪に該当する可能性は高いと考えられます。

以上のように倒産の前後を問わず会社財産を隠匿や損壊したり、その他債権者に不利になる処分を行うことは民事再生法違反となる可能性があると言えるでしょう。

過去にも、民事再生手続開始決定後に会社財産を自己が経営する他社に流し、その事実を隠蔽するために通帳のコピーを改ざんして担当弁護士に提出していたという例も存在します。

このような事例は年間２０～３０件程度発生していると言われており、倒産法の中では最も重い罰則が置かれ厳格に規制されています。会社の倒産が濃厚となっている場合は専門家の指導の下、慎重に対応していくことが重要と言えるでしょう。

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    <item>
      <title>JX金属が東邦チタニウムを完全子会社化、株式交換とは</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6223</link>
      <pubDate>Thu, 05 Mar 2026 08:14:28 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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        <![CDATA[半導体素材などの開発・製造を手掛ける「JX金属」が株式交換によって「東邦チタニウム」を完全子会社化する方針であることがわかりました。簡易株式交換の手続きによるとのことです。今回は会社法の株式交換について見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

半導体素材などの開発・製造を手掛ける「JX金属」が株式交換によって「東邦チタニウム」を完全子会社化する方針であることがわかりました。簡易株式交換の手続きによるとのことです。今回は会社法の株式交換について見直していきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、JX金属は２月２５日の取締役会で株式交換により東邦チタニウムを完全子会社化することを決めたとされます。既存事業の強化やサプライチェーンの安定化、新規事業の拡大などが狙いとのことです。

今後の予定としては、２月２５日に臨時株主総会の基準日公告（３月１２日が基準日）、４月２４日に東邦チタニウムで臨時株主総会開催、５月２７日東邦チタニウム株最終売買日、同月２８日上場廃止、６月１日に株式交換の効力発生となっています。

なお、東邦チタニウムが手掛けている金属チタン事業は分社化し、既存株主で主要取引先でもある日本製鉄が資本参画することを検討しているとされています。

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<h3 class="news＿column＿title">株式交換とは</h3>

株式交換とは、買収する側の企業が相手企業の株主に自社の株式を交付して相手企業の株式を１００％取得し完全子会社化するという組織再編行為の一種です。吸収合併と異なり子会社となる会社は消滅せずそのまま存続することから影響や負担が小さく、また親会社となる会社にとっても対価として金銭を用意しなくてもよいというメリットがあります。

また、M＆Aに反対の株主を別途スクイーズアウトで締め出す必要がなく、簡易な手続きで対象会社の株式を１００％確保できる制度となっています。似た制度に株式移転と株式交付というものも存在しており、株式移転とは親会社となる会社を新設して子会社となる会社の株式を１００％移転するというものです。

一方、株式交付は完全親子会社関係ではなく、あくまでも親子会社となることを目的とした制度となっています。こちらは現物出資規制を受けることなく株式を対価として子会社となる側の株式を取得できる点に特徴があります。

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<h3 class="news＿column＿title">株式交換の手続きの流れ</h3>

株式交換の大まかな手続きとしては、まず取締役会による決議と相手会社との株式交換契約の締結から始まります。その後上場会社や一定の要件を満たす会社は適時開示と公取委などへの事前届出を行います。次に事前開示書類を備え置き、必要な場合には債権者保護手続きや反対株主の株式買取手続きを行います。

株式交換も組織再編行為の一種であることから原則として両当事会社で株主総会の特別決議による承認を要します。そして株式交換契約で定めた効力発生日に完全親子会社となります。

その後、必要な場合は登記を行い、事後開示書類を備え置くこととなります。なお株式交換は吸収合併等とは異なり株主が変動するだけであることから原則として債権者異議手続きは不要で、新株予約権付社債が完全親会社に承継される場合と完全親会社が交付する対価に株式以外のものが含まれる場合に必要となります。

また、登記についても合併や分割と異なり株式交換自体は登記事項とはなっておらず、新株予約権の処理があった場合のみ登記が必要となります。

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<h3 class="news＿column＿title">簡易・略式株式交換</h3>

上でも触れたように株式交換を行うには原則として株主総会の特別決議による承認が必要となります。しかし一定の場合にこの承認決議を省略することが可能です。

まず、完全親会社となる会社が子会社となる会社の株主に交付する対価が純資産額の５分の１以下である場合、親会社となる会社側の承認決議を省略することが可能です。これを簡易株式交換と言います。
これは交付する対価が大きくなく、会社および株主への影響が小さいことから株主による承認を省き、スピーディなM＆Aを可能にすることが趣旨となっています。
ちなみに、この場合でも一定数の株主が反対の意思を表明した場合は省略できません。

次に相手会社が自社の議決権の９０％以上の株式を保有している場合も株主総会による承認決議を省略できます。これを略式株式交換と言います。
承認決議には出席株主の議決権の３分の２以上の賛成を要しますが、相手会社が９０％以上保有している場合は可決することが確定しており株主総会を招集する意味がないからです。

しかし、略式株式交換の場合でもやはり例外が存在し、完全親会社となる会社が対価として交付する株式が譲渡制限株式である場合がこれに当たります。子会社側が公開会社であり種類株式を発行していない場合、そして親会社側が非公開会社である場合です。
子会社側にとっては譲渡制限が設けられることと等しく、また親会社側では譲渡制限株式を第三者割当することと同様だからです。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件でJX金属による東邦チタニウムの完全子会社化に際し、今年４月２４日に東邦チタニウム側の臨時株主総会が招集され承認決議を得る予定とされています。今回は簡易株式交換であることからJX金属側では臨時株主総会は招集されない予定とのことです。その後上場廃止を経て６月１日に完全子会社化が完了する見通しです。

以上のように、相手会社の株主に交付する対価が純資産額の５分の１以下である場合は株主総会での承認決議を省略することができます。
また、相手会社が自社の株式の９割を保有する特別支配会社である場合も同様に省略が可能です。完全子会社化ではなく親子会社化で十分である場合は別途株式交付という制度も近年導入されており、金銭を交付することなく子会社化も可能となっています。

M＆Aを検討する際には会社法上どのようなスキームが用意されているか、またそれぞれのメリット・デメリットを十分に吟味し選択していくことが重要と言えるでしょう。

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    <item>
      <title>自動車学校・教習指導員の定年再雇用後の待遇格差に賠償命令 ー名古屋高裁</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6222</link>
      <pubDate>Mon, 02 Mar 2026 10:22:37 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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        <![CDATA[定年後の再雇用で基本給が大幅に減額されたのは不当な待遇格差だとして「名古屋自動車学校」（名古屋市）に勤めていた男性２人が同社に差額分の支給を求めていた訴訟の差し戻し審で２６日、名古屋高裁が計約３３６万円の賠償を命じていたことがわかりました。大幅な減額は「不合理な相違」とのことです。]]>
      </description>
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        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

定年後の再雇用で基本給が大幅に減額されたのは不当な待遇格差だとして「名古屋自動車学校」（名古屋市）に勤めていた男性２人が同社に差額分の支給を求めていた訴訟の差し戻し審で２６日、名古屋高裁が計約３３６万円の賠償を命じていたことがわかりました。大幅な減額は「不合理な相違」とのことです。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによると、名古屋自動車学校の正社員の教習指導員として勤務していた原告の男性２人は定年後に嘱託社員として再雇用された際、基本給や賞与等が大きく引き下げられたといいます。
背景には、名古屋自動車学校における、正社員と嘱託社員の給与制度の違いがあったとされます。

名古屋自動車学校の正社員の賃金は月給制で、基本給・役付手当などで構成されており、基本給は一律給と功績給、役付手当は主任以上の役職の者に支給されていたとのことです。
一方で、有期労働契約である嘱託社員に対しては、正社員に適用される就業規則とは別の「嘱託規定」が適用され、賃金額は経歴や年齢その他の実態を考慮して定められるとし、役付給はつかない旨が定められていました。

その結果、原告の男性２人は定年時と再雇用後との比較で、賃金および賞与が５０％以上減額されていたとのことです。

これを受け、原告の男性２人は、「無期労働契約を締結している正社員との待遇差は旧労働契約法２０条に違反し不当である」として、会社に対し差額分の損害賠償を求め提訴していました。

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<h3 class="news＿column＿title">定年後再雇用とは</h3>

高年齢者雇用安定法９条では、定年（６５歳未満のものに限る）の定めをしている事業主に対して、その雇用する高年齢者の６５歳までの安定した雇用を確保するために、（１）定年の引き上げ、（２）継続雇用制度の導入、（３）定年の定めの廃止のいずれかを講じることが義務付けられています。

高年齢者の安定した雇用の確保と再就職の促進、就業の機会の確保によって福祉の増進と経済の発展を目的としている制度とされます。そして、定年後再雇用は（２）の継続雇用制度の一種とされています。定年後も慣れた仕事を継続でき、他職への再就職に比べてストレスが少なく、会社にとっても安定した労働力が確保できます。

一方で、定年後再雇用には定年前に比べて大幅に賃金や手当が削減されることが多いといえ、トラブルも増加しているといいます。

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<h3 class="news＿column＿title">定年後再雇用の際の待遇格差</h3>

それでは定年後再雇用の際に、定年前の雇用条件よりも賃金を減額したり手当を廃止するといったことは許されるのでしょうか。
旧労働契約法２０条では、有期契約労働者と無期契約労働者との間の不合理な労働条件の格差を禁止しており、「同一労働同一賃金」の原則の根拠となっていました。

現在ではパートタイム・有期雇用労働法８条、９条に引き継がれており原則として雇用形態にかかわらず、職務内容が同じであれば同様の待遇を与える必要があり、不合理な格差を設けてはならないということです。

定年前と定年後の待遇格差が不合理であるかが争われた著名な事案として長澤運輸事件があります。この事案では、定年後の再雇用の際は嘱託社員就業規則が適用され、基本給も月給制以外の在籍給や年齢給などがなくなり、精勤手当や在宅手当、家族手当、役付手当、超勤手当、通勤手当、賞与などもありませんでした。

この事案で最高裁は、職務内容や責任は定年前と後とで同等であると認めた上で、待遇格差が不合理であるか否かを判断する際には、単に職務内容や変更範囲などの事情だけで判断するのではなく、労働契約法２０条の「その他の事情」も加味して判断すべきとしました。そのうえで、

・定年後再雇用の場合はそもそも長期間雇用することが想定されていないこと
・定年までは無期契約労働者として賃金を受けてきており、一定の要件を満たせば老齢厚生年金を受けることが予定されていること

などの事情を「その他の事情」として加味すべきとしました。

最終的に、最高裁は、長澤運輸におけるそれぞれの手当・項目等の趣旨を個別に考慮したうえで、「精勤手当と超勤手当がないこと」については不合理と判断しています（最高裁平成３０年６月１日）。

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<h3 class="news＿column＿title">本件での裁判所の判断</h3>

本件では定年後再雇用の際に業務内容等が同様であるにもかかわらず、賃金が５０％以上減額されているという事情がありました。

名古屋地裁と名古屋高裁は上記の最高裁判例の考え方を踏襲し、
「有期雇用労働者と無期雇用労働者の労働条件の相違について定年後再雇用である事情も考慮できるものの、勤続短期正社員の基本給の額をも下回る賃金は労働者の生活保障の観点から看過しがたい」として、定年時の６０％を下回る部分については労働契約法２０条が禁じる“不合理な労働条件の格差”にあたるとしました。

これに対し最高裁は、「不合理であるか否かについては基本給や賞与に関しても他の労働条件と同様にその性質や目的その他諸事情を考慮し、検討すべき」として差し戻しました。基本給の細かな性質にまで踏み込み分析することを求めた形です。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件差し戻し審で名古屋高裁は、“基本給”は指導員という仕事内容に対する職務給としての性質が強く、その点は嘱託社員においても同様であると指摘。
若手を大きく下回る金額は不合理とし、原告の１人については定年時の約５５％、もう１人に対しては約５７％を下回る分の支払を命じました。

以上のように定年後再雇用の際の待遇格差が不合理か否かについては各種手当だけでなく基本給についても、それぞれ個別にその趣旨や目的、内容や責任の程度、異動の有無その他の事情など様々な要素が総合的に考慮されます。
本件事情下では定年時の約５５％と示されましたが、一審二審時点では６０％とされていました。どの程度が合理的な範囲となるかは個別の事案ごとに異なるといえます。

定年後再雇用をする際には一律に減額するのではなく、なぜそのような額になるかを合理的に検討し導き出すことが重要といえるでしょう。
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    </item>
    <item>
      <title>公取委が共同通信社に勧告、フリーランス法の規制について</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6221</link>
      <pubDate>Thu, 26 Feb 2026 08:38:23 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6221</guid>
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        <![CDATA[業務委託をした将棋のプロ騎士などに取引条件を明示していなかったとして、公取委が株式会社共同通信社に勧告していたことがわかりました。
一部期日までの報酬の不払いもあったとのことです。今回はフリーランス取引適正化法の明示義務について見ていきます。]]>
      </description>
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        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

業務委託をした将棋のプロ騎士などに取引条件を明示していなかったとして、公取委が株式会社共同通信社に勧告していたことがわかりました。
一部期日までの報酬の不払いもあったとのことです。今回はフリーランス取引適正化法の明示義務について見ていきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

正確公平な内外ニュースの提供等を目的に全国の新聞社およびNHKが組織する社団法人、「一般社団法人共同通信社」。
そのグループ会社の一つに、広報・PR支援、イベント企画、出版などを手掛ける「株式会社共同通信社」があります。

公取委の発表によりますと、その株式会社共同通信社は、自社が企画運営する囲碁や将棋のイベントの立会・撮影、自社が出版する年鑑等の原稿などの執筆等でプロ棋士や記者、カメラマンなどフリーランスに各種業務の委託をしていたとされます。

しかし、同社はこれらフリーランス４５名との業務委託契約の際、直ちに取引条件を明示しなかったとされており、また４１人には報酬の支払期日までに報酬を支払っていなかったとのことです。

これに対し公取委は同社に対し、「フリーランス取引適正化法を遵守する体制を確立するために必要な措置を講ずること」を命ずる勧告を出しました。

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<h3 class="news＿column＿title">フリーランス取引適正化法と規制対象</h3>

近年働き方の多様化が進み、フリーランスという働き方を選択する労働者が急増しました。それに伴い取引先企業との関係で報酬の不払いやハラスメントなど様々なトラブルも報告されています。

そこで個人であるフリーランスと企業との間の交渉力や立場の格差を是正しフリーランスが安心して働ける環境を整備することを目的にフリーランス・事業者間取引適正化法が成立・施行されました。

本法で対象となるフリーランスを「特定受託事業者」、発注事業者を「特定業務委託事業者」といいます。特定受託事業者とは（１）個人であって従業員を使用しない者、（２）法人であって１人の代表者以外に役員も従業員も使用していない者をいうとされています。

これに対し特定業務委託事業者は、（１）個人であって従業員を使用するもの、（２）法人であって２人以上の役員または従業員を使用する者のいずれかでありフリーランスに業務委託をする事業者とされています。

これに該当する発注事業者には本法により取引条件の明示義務（３条）や報酬支払義務（４条）、募集情報の的確表示義務（１２条）、ハラスメント対策体制整備義務（１４条）や受領拒否、減額、買いたたき、返品、購入利用強制、不当な経済上の利益要請、不当な給付内容の変更やり直しなどの禁止行為（５条）が規定されています。

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<h3 class="news＿column＿title">取引条件の明示義務</h3>

上記のようにフリーランスに業務委託をする際には直ちに取引条件を書面または電磁的方法により明示することが義務付けられています（３条）。これは逆にフリーランスが発注する場合も同様に義務付けられます。

明示すべき事項は、
（１）委託事業者とフリーランス両当事者の名称
（２）業務委託をした日
（３）フリーランス側の給付内容
（４）給付を受ける期日
（５）給付を受領する場所
（６）給付内容について検査をする場合は検査完了期日
（７）報酬の額および支払期日
（８）金銭以外で報酬を支払う場合は支払方法

に関する事項となっています。

報酬の額について具体的な金額を明示することが困難なやむを得ない事情がある場合は算定方法を明示することも可能です。ただしその算定方法は報酬額の算定根拠が確定すれば具体的な額が自動的に確定するものでなければなりません。

また、未定事項がある場合は正当な理由があれば委託時に明示しなくてもよいとされます。その場合、内容が定められない理由と内容が定まる予定日を委託時に明示する必要があるとされています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">期日における報酬支払義務</h3>

発注事業者は発注した給付を受領した日から起算して６０日以内のできるだけ短い期間内で支払期日を定めて、その日までに報酬をしはらわなければならないとされています（４条）。
これが再委託である場合は、元委託支払期日から起算して３０日以内のできる限り短い期間内で定めることとなります。

ちなみに、支払期日を定めなかった場合は給付を実際に受領した日が支払期日となります。給付を受領した日から起算して６０日を超えて支払期日を定めた場合は受領日から起算して６０日を経過する日が支払日となります。

支払期日の定め方としては「○月○日支払」や「毎月○日締め切り、翌月○日支払」といった具体的な日が特定できるように定める必要があります。「○月○日まで」や「○日以内」といった具体的な支払日が特定できない定め方はできないとされています。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で共同通信社はフリーランスに業務委託をする際、取引条件を書面または電磁的方法によって直ちに明示しなかったとされます。
また、フリーランス４１人に対し業務委託した際には報酬の支払期日を定めておらず、また給付を受領した日までに報酬を支払っていなかったとのことです。

上でも触れたように報酬の支払期日を定めなかった場合は給付の受領日が支払日となります。公取委はフリーランス取引適正化法に違反するとして勧告を出しました。


以上のように現在企業がフリーランスに何等かの業務委託をする場合、取引条件等を明示した書面または電磁的記録を直ちに交付する必要があります。

これは当事者間でトラブルが発生することを予防し、また問題が生じた場合、訴訟などで解決の拠り所となります。違反した場合は公取委による勧告や命令などの行政処分が出され、これに違反した場合には５０万円以下の罰金となっています。

これまで電話や口頭などで依頼していたなどの慣習がある場合は本法に抵触していないかを確認し、書面の交付義務の存在等を社内で周知しておくことが重要といえるでしょう。

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    <item>
      <title>成年後見を欠格事由とする警備業法の条項に違憲判決 ー最高裁</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6220</link>
      <pubDate>Wed, 25 Feb 2026 09:08:43 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6220</guid>
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        <![CDATA[成年後見制度を利用したことにより欠格条項に該当し警備会社を退職することとなった男性が国に賠償を求めていた訴訟で１８日、最高裁が警備業法の欠格条項を違憲とする判決を出していたことがわかりました。法令が違憲と判断されたのは戦後１４件目とのことです。今回は欠格条項について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[
<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

成年後見制度を利用したことにより欠格条項に該当し警備会社を退職することとなった男性が国に賠償を求めていた訴訟で１８日、最高裁が警備業法の欠格条項を違憲とする判決を出していたことがわかりました。法令が違憲と判断されたのは戦後１４件目とのことです。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、原告の男性は岐阜県在住で軽度の知的障害があり、２０１４年から警備会社で交通誘導の仕事をしていたといいます。ところが、２０１７年に成年後見制度の保佐人をつけたことにより、警備業法の欠格条項に該当したとして、退職を余儀なくされたとのことです。

男性は２０１８年に国会の立法不作為を理由に国に賠償を求め提訴しました。
一審の岐阜地裁は警備業法の欠格条項を違憲と判断し、国に１０万円の賠償を命じました。二審の名古屋高裁も同様にこの欠格条項を違憲とし、賠償額を５０万円に増額していました。

なお、当時、警備業法をはじめ国家公務員法など約１８０の法律に同様の欠格条項が定められていましたが、２０１９年の法改正で全て削除されており、現在の警備業法には成年後見制度利用を欠格事由とする条項はありません。

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<h3 class="news＿column＿title">欠格条項とは</h3>

「欠格条項」とは、各種法令で特定の資格や職務に就くために必要な要件を満たさない事由を定めた規定をいいます。年齢や刑罰の経歴、障害の有無などが典型例です。特定の資格や職務においてこれらの事由に該当する場合は一律で不適格となります。

たとえば、本件で問題となった警備業法では現在、破産者や拘禁刑または罰金刑に処せられ執行後５年を経過していない場合、過去５年間で警備業法等の違反があった場合、アルコールや麻薬等の中毒者、心身障害により警備業を適正に行うことができない者などが欠格事由として規定されています（３条各号）。

それ以外でも、たとえばかつては医師や看護師などで「視覚や聴覚の機能障害」が欠格事由とされていました。
これらの欠格条項を巡っては従来から、「成年後見制度の利用や障害を一律に欠格事由に含めるべきではない」とする声も多く、問題視されてました。

そうした流れもあり、現在では、成年後見制度については欠格事由から除外され、個別審査規定が代わりに設けられるようになっています。

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<h3 class="news＿column＿title">成年後見制度とは</h3>

本件で原告の男性が利用した成年後見制度。成年後見制度とは、判断能力が不十分な人が契約や財産管理等で不利益を被らないよう保護する制度とされます。
たとえば、認知症になった高齢者が訪問販売等で不必要な高額商品を購入したり、大事な不動産を著しく低廉な価格で販売してしまうといった被害を防ぐことができます。

成年後見制度は民法で定められた法定後見制度と任意後見制度の２種類があります。
法定後見では判断能力の程度によって後見、保佐、補助に分かれており、「事理を弁識する能力を欠く状況」の場合は後見人が、「事理を弁識する能力が著しく不十分」な場合は保佐人が、「事理を弁識する能力が不十分」な場合は補助人が裁判所の審判により付されることとなります（民法７条、１１条、１５条）。

成年後見人が付されている場合、本人が行った行為は日用品の購入など日常生活に関するもの以外は取り消すことができます（９条）。これは成年後見人の同意の有無に関わらないとされています。

かつて旧制度の時代では禁治産宣告を受けた場合、戸籍に記載されていましたが、現在では成年後見開始がなされても戸籍に記載されることはなく、法務局が管理する後見登記簿に記録されることとなります。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">会社法の欠格条項</h3>

上記のような欠格条項は会社法にも存在します。会社法３３１条１項では取締役になることができない欠格事由が規定されており、
（１）法人
（２）会社法や金商法、破産法などの会社関連法令違反で刑の執行が終わり、または執行を受けることがなくなった日から２年を経過しない者
（３）それ以外の法令に違反し禁錮以上の刑に処せられ執行が終わっていない者

が挙げられています。

令和元年改正以前はこれらに加え成年被後見人、被保佐人が欠格事由として規定されていましたが、成年後見制度の利用を躊躇させる要因となっていると指摘されていたことから削除されたという経緯があります。
そのため、現在では成年被後見人等は取締役になることはできますが、その就任承諾は後見人が本人の同意を得た上で行うこととなります（３３１条の２）。

なお、取締役就任中に後見開始の審判を受けた場合、会社法上は欠格事由ではありませんが、民法上は委任の終了事由であることから一旦退任することとなります（民法６５３条３号）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で最高裁は警備業法の成年後見制度の被保佐人を欠格事由としている条項は、制定当時の心神耗弱者に適正な警備の実施は期待できないという理由には相応の合理性があったとしつつ、その後の社会や国民意識の変化により一律の排除は立法府の合理的裁量の範囲を逸脱し、憲法２２条１項と１４条１項に違反すると判断しました。

以上のように現在では成年後見制度の利用を欠格事由とする各種法令の条項は削除されています。
しかし、職種や資格の性質上、様々な欠格条項は各法令に多数存在しており、会社法にも取締役や監査役などについて欠格や兼任禁止規定が多数置かれています。

どのような場合に欠格となるかを自社の業務内容や職種に照らして正確に把握し、社内で周知しておくことが重要といえるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>殿村 和也</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/lawyers/%E6%AE%BF%E6%9D%91%E5%92%8C%E4%B9%9F</link>
      <pubDate>Wed, 25 Feb 2026 00:00:00 +0900</pubDate>
      <category>弁護士</category>
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      <description>
        <![CDATA[殿村 和也
オリンピア法律事務所
法的な問題に対して機械的な回答を出すのではなく、背景にある事情や想いを汲み取り、二人三脚で最善の解決を目指します。
業務においては、特に強い関心を持って注力している「労働問題」をはじめ、実務経験を有する「M&amp;A」案件、さらには個人の身近なトラブルを解決する「一般民事事件」まで、法人・個人問わず幅広く対応可能です。

どのような案件であっても、まずはしっかりとコミュニケーションを取り、信頼関係を築くところからスタートします。法的トラブルでお悩みの際は、一人で抱え込まず、どうぞお気軽にお声がけください。
労務法務 債権回収・与信管理]]>
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        <![CDATA[殿村 和也
オリンピア法律事務所
法的な問題に対して機械的な回答を出すのではなく、背景にある事情や想いを汲み取り、二人三脚で最善の解決を目指します。
業務においては、特に強い関心を持って注力している「労働問題」をはじめ、実務経験を有する「M&A」案件、さらには個人の身近なトラブルを解決する「一般民事事件」まで、法人・個人問わず幅広く対応可能です。

どのような案件であっても、まずはしっかりとコミュニケーションを取り、信頼関係を築くところからスタートします。法的トラブルでお悩みの際は、一人で抱え込まず、どうぞお気軽にお声がけください。
労務法務 債権回収・与信管理]]>
      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>競合より約30円安、ガソリンの不当廉売で村上商事に警告 ー公取委</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6217</link>
      <pubDate>Tue, 24 Feb 2026 12:49:59 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6217</guid>
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        <![CDATA[京都府内の給油所でガソリンを不当に安く販売していたのは独禁法に違反する恐れがあるとして公取委が１９日、給油所を運営している「村上商事」（福知山市）に警告をしていたことがわかりました。周辺の競合店より約３０円安い価格であったとのことです。今回は独禁法の規制する不当廉売を見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

京都府内の給油所でガソリンを不当に安く販売していたのは独禁法に違反するおそれがあるとして公取委が１９日、給油所を運営している「村上商事」（福知山市）に警告をしていたことがわかりました。周辺の競合店より約３０円安い価格であったとのことです。今回は独禁法の規制する不当廉売を見直していきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

公取委の発表などによりますと、村上商事は２０２５年７月～８月に京都府内の国道９号線周辺にある「福知山インターセルフ給油所」と「福知山中央セルフ給油所」の２店舗でレギュラーガソリンを供給に要する費用を著しく下回る価格で継続して供給していたとされます。

公取委はこの行為が周辺地域に所在する他のレギュラーガソリンを販売する事業者の事業活動を困難にさせるおそれを生じさせた疑いがあるとして同社に対し警告を発しました。

同社は「地域最安値」をうたい、競合店より約３０円安い価格で販売していたとのことです。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">独禁法の不当廉売とは</h3>

独禁法２条９項３号では、「正当な理由がないのに、商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給することであって、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの」を不当廉売としています。いっぱんにダンピングとも呼ばれる行為で、一定の経済力がある事業者が競合他社を排除するといった目的で採算度外視の低価格で販売する行為です。

公正かつ自由な競争の維持・促進を目的とする独禁法からすれば、効率的な企業努力による低価格販売は本来望ましいものといえます。しかし、採算を度外視した低価格販売は正当な競争者を排除し公正な競争秩序を害するものといえます。そこで、独禁法では一定の要件のもとにダンピング行為を不公正な取引方法の一種として禁止しています（１９条）。

以下、具体的に要件を見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">不当廉売の要件</h3>

上でも触れたように不当廉売の要件として「供給に要する費用を著しく下回る対価」で販売することが挙げられています。それではこの供給に要する費用とはどのような費用をいうのでしょうか。

公取委のガイドラインによりますと、供給に要する費用とは「総販売原価」をいうとされます。総販売原価とは対象商品の供給に要する全ての費用を合計したもので、製造業では製造原価に販売費と一般管理費を加えたものを指すとのことです。通常の販売業では仕入原価に販売費と一般管理費を加えたものとされています。

そして、総販売原価を「著しく下回る」価格であるかは、その商品を供給することによって発生する費用を下回る収入しか得られないような価格であるかという観点から事案に即して算定されます。供給しなければ発生しない費用である可変的性質を持つ費用さえ回収できないような価格である場合は著しく下回る対価であると推定されるといいます。

このような価格である程度「継続」して販売することも要件となっています。なお、原材料が想定外の高騰により結果として販売価格が費用を著しく下回ったり、生鮮食料品のように品質が急速に低下する恐れがある場合に見切り販売するといった場合は「正当な理由」に該当し適法となるとされます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">不当廉売に対するペナルティ</h3>

不当廉売に対しては公取委は当該行為の差止やその他必要な措置を命じる排除措置命令を出すことができます（２０条１項）。

また、不当廉売は上記の２条９項３号に規定する法定不当廉売の他に、価格基準や継続性のいずれかを満たさない場合でも該当し得る一般指定６項の不当廉売がありますが、法定不当廉売に対しては排除措置命令の他に課徴金納付命令が出される場合があります（２０条の２）。

課徴金額は違反行為期間における売上額の３％となっており、不当廉売については課徴金減免制度の対象とはなりません。

これら以外にも不当廉売によって損害を受け、または受ける恐れがある者は不当廉売行為の差止請求をすることができ（２４条）、また損害賠償請求をすることも可能です（２５条１項）。この場合の賠償責任は故意または過失を問わない無過失責任とされています（同２項）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で村上商事は京都府内でレギュラーガソリンを周辺競合店よりも約３０円安い価格で販売していたとされます。詳細な仕入れ価格や費用については不明ですが、公取委は供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給した疑いがあるとして警告を発しました。

以上のように正常な企業努力を超えて採算度外視した低価格で販売する場合は不当廉売として独禁法に違反する可能性があります。
実際に不当廉売と認められるかは様々な諸般の事情を勘案して判断されることとなりますが、可変的性質を持つ費用を下回る場合は該当する可能性は高いといえます。

自社で販売する場合だけでなく、競合他社がこのような廉売行為を行っている場合にはどのような対処が可能かも把握し、備えておくことが重要といえるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>育休明け男性社員の内勤配転は「著しい不利益」を負わせ無効 ー東京地裁</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6216</link>
      <pubDate>Thu, 19 Feb 2026 08:59:32 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6216</guid>
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        <![CDATA[「育児休業から復帰後、外勤の営業職から内勤に配転されたのは不当だ」として、パナソニックリビングの男性社員が同社を訴えていた訴訟で１８日、東京地裁が配転を無効とする判決を出しました。配転は著しい不利益とのことです。今回は育休に伴う不利益取り扱いについて見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

「育児休業から復帰後、外勤の営業職から内勤に配転されたのは不当だ」として、パナソニックリビングの男性社員が同社を訴えていた訴訟で１８日、東京地裁が配転を無効とする判決を出しました。配転は著しい不利益とのことです。今回は育休に伴う不利益取り扱いについて見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
報道によると、パナソニックリビングに勤務する原告男性は２０２２年１０月から２０２３年１月にかけて育児休暇を取得していたとされます。
しかし、職場復帰の際、入社時から担当してきた外勤営業職から内勤職に変更する配転命令を受け、月約５万円の外勤手当も支払われなくなったとのことです。

男性は育休取得後のこのような配転命令は不当であるとして、パナソニックリビングを相手取り配転の無効と慰謝料などを求め東京地裁に提訴していました。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">育児休業制度とは</h3>

育休（育児休業）とは、仕事を休んで子供の育児に専念することができるとする制度をいいます。この育休は労働者であれば男女問わず取得することができます。育児・介護休業法によりますと、育休は原則として子供が１歳になる前日まで取得することが可能です。例外的に子供が保育園に入れないといった場合には最大２歳まで延長が可能とされています。

この育休は従業員から申請があった場合、就業規則に規定が無い場合でも拒むことはできません。また、男性の育児参加促進と女性の社会復帰支援を目的として「パパ休暇」「パパ・ママ育休プラス」という制度も用意されており、出産後８週間以内の期間内に男性が育休を取得した場合、特別な事情がなくても再度育休が取得できます。さらに、両親がともに育休を取得する場合、子供が１歳２か月に達するまで延長できます。

育休取得中は原則的に給与が支払われないため代わりに雇用保険から育児休業給付金の支給を受けることも可能です。給付額は育休開始６か月までは賃金の６７％、６か月以降は５０％となっています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">育休取得を理由とする不利益取り扱い</h3>

育児・介護休業法では、育児・介護休業の申し出をしたことや取得したことを理由として解雇その他の不利益な取り扱いをすることを禁止しています（１０条、１６条）。対象となるのは育休や介護休業だけでなく、子供の看護休暇、妊娠・出産等の申し出や小学校就学までの子供の養育措置なども含まれます。

不利益な取り扱いの具体的な内容としては、解雇することの他に有期雇用契約の更新拒絶、更新回数の引き下げ、正社員を非正規社員とする労働契約の変更、就業環境を害することや自宅待機を命じること、労働者の希望を超えて労働時間制限等を適用すること、降格させること、減給や賞与で不利益算定をすること、昇進・昇格の人事考課で不利益な評価を行うこと、不利益な配転をすること、派遣先が派遣労働者の労務提供を拒否することなどが挙げられています。

また、事業主は職場において上司や同僚が妊娠・出産休業、介護休業等を理由とする就業環境を害する行為を行わないよう防止措置を講じることも義務付けられています（２５条、男女雇用機会均等法１１条の３）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">不利益取り扱いに関する裁判例</h3>

不利益取り扱いの禁止に関する事例として、妊娠を機に軽易業務への転換を請求したことにより別部署に異動となり、降格され、育休後に前部署に復職しても後任者が既に存在したことから以前の役職に戻れなかったという例があります。

この事例で最高裁は男女雇用機会均等法の不利益取り扱いの禁止規定は同法の目的や基本理念を実現するための強行規定で、これに違反する取り扱いは違法であり無効であると示しました。

その上で、例外的に配転や降格などが許容される場合として、
（１）労働者が自由な意思に基づいて降格を承諾したものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在する場合
（２）降格させずに軽易業務に転換することが円滑な業務運営や人員の適正配置の確保などの業務上の必要性から支障がある場合であって、降格措置が同法の趣旨・目的に実質的に反しないと認められる特段の事情が存在する場合

などを挙げています（最判平成２６年１０月２３日）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件で東京地裁は、育休復帰時に配転を命じる場合は、業務上の必要性が、労働者の不利益を相当程度上回る必要があるとしました。
そのうえで、本件については「営業職として復帰させることで連絡や発注のミスが起きる具体的なおそれは認められず、配転の必要性は抽象的なもの」と指摘。外勤手当の不支給が著しい不利益として配転命令を無効と判断しています。

以上のように育休の取得は労働者の権利となっており、育休取得の申請を会社側が拒むことはできません。また、育休の申請や取得を理由とする不利益な取り扱いも禁止されており、例外が認められる場合もかなり限定的なものとなっています。

これらを踏まえたうえで、従業員が取得できる権利やその要件、また不利益に取り扱ってはならない旨を社内で周知し、育児休業などが取得しやすい職場環境の構築を進めていくことが重要といえるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>外国産ロブスターを伊勢海老表記で販売したサコウ食品に措置命令 ー三重県</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6215</link>
      <pubDate>Wed, 18 Feb 2026 12:45:33 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6215</guid>
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        <![CDATA[三重県が６日、「伊勢志摩みやげセンター王将」を運営する「サコウ食品」に対し景品表示法と食品表示法違反があったとして措置命令を出していたことがわかりました。外国産ロブスターを「伊勢海老」と表示していたとのことです。今回は食品の産地偽装に対する規制について見直していきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

三重県は２月６日、景品表示法および食品表示法違反があったとして、「伊勢志摩みやげセンター王将」を運営するサコウ食品に対し措置命令を出していたことがわかりました。
外国産ロブスターを「伊勢海老」と表示していたとのことです。今回は食品の産地偽装に対する規制について見直していきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、サコウ食品は伊勢市と松阪市にある２店舗にて、冷凍の外国産ロブスターを原産地を表示せずに「伊勢海老」と表記して販売していたとされます。

また、鳥羽本店を加えた県内３店舗に併設されている食堂でも外国産ロブスターを「伊勢海老」とメニューに表記し、「鳥羽の伊勢海老」などと書かれたポスターを掲示していたとのことです。

食堂での提供は遅くとも２０２０年４月から行われていたと見られており、合計で約３２００万円を売り上げていたとされています。

これに対し三重県は、２０２５年１０月から今年１月にかけて、サコウ食品が運営する「伊勢志摩みやげセンター王将」各店舗に立入検査を行っていましたが、立入検査の結果、景表法と食品表示法違反が認められたとして、消費者への周知徹底と再発防止を求める措置命令を出しました。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">景表法による規制</h3>

食品の産地偽装については多くの法令で規制が置かれていますが、ここではまず景表法による規制を見ていきます。

優良誤認などの不当表示を規制する景表法５条３号に基づいて定められる公取委の告示「商品の原産国に関する不当な表示」によりますと、次のような表示が不当表示に該当するとされています。

まず、国内で生産された商品について、（１）外国の国名、地名、国旗、紋章その他これらに類するものの表示、（２）外国の事業者またはデザイナーの氏名、名称または商標の表示、（３）文字による表示の全部または主要部分が外国の文字で示されている表示がなされ、その商品が国内で生産されたことを一般消費者が判別することが困難であるとみとめられるものとされます。国内産を外国産であるかのような表示ということです。

次に、外国で生産された商品については、（１）その商品の原産国以外の国名、地名、国旗、紋章その他これらに類するものの表示、（２）その商品の原産国以外の国の事業者またはデザイナーの氏名、名称または商標の表示、（３）文字による表示の全部または主要な部分が和文で示されている表示がなされ、その商品がその原産国で生産されたものであることを一般消費者が判別することが困難であると認められるものとされます。こちらは「外国産をその国以外または日本で製造されたかのように見える表示」を指します。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">不正競争防止法による規制</h3>

不正競争防止法２条１項２０号によりますと、商品や役務、その広告や取引に用いる書類等にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途などについて誤認させるような表示をしたりその商品を譲渡、引渡、輸出入等をすることを「不正競争」行為の１つとしています。これを原産地誤認惹起行為といいます。

このような原産地誤認惹起行為によって営業上の利益を侵害され、または侵害されるおそれがある者はその侵害の停止や予防、侵害物の廃棄や除去など求める差止請求が可能とされています（３条１項）。

そして、故意・過失によって営業上の利益を侵害された場合は損害賠償請求が可能です（４条１項）。

また、不正競争防止法では罰則も設けられており、原産地誤認惹起行為に対しては５年以下の拘禁刑、５００万円以下の罰金またはこれらの併科となっており、法人に対しては３億円以下の罰金が規定されています（２１条２項１号、２２条１項３号）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">その他の規制</h3>

上記景表法や不正競争防止法以外にも食品の産地偽装に対して規制を置く法令は存在します。

まず、食品表示法５条では、食品関連事業者等は、食品表示基準に従って表示がされていない食品を販売してはならないとしています。そして、食品表示基準では、一般用加工食品や業務用加工食品、一般用生鮮食品や業務用生鮮食品について原産地の表示方法が規定されています（３条２項、１０条１１号等）。

仮に食品表示法に違反した場合、内閣総理大臣や農林水産大臣による指示や命令、公表といった行政処分がなされ（６条１項、５項、７条等）、また罰則として２年以下の拘禁刑、２００万円以下の罰金も定められています（１９条）。

これら以外にも食品の産地偽装はJIS法や刑法に抵触する可能性があるといえます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件でサコウ食品は外国産のロブスターを「伊勢海老」として販売していたとされます。

同社は「外国産ロブスター＝外国産の伊勢海老」という認識だったと主張しているといいますが、消費者庁のガイドラインでは外国産のロブスターを伊勢海老と表記してはならないとされており、景表法および食品表示法に違反するとして措置命令が出されました。ちなみに、サコウ食品は別途不正競争防止法違反でも刑事告発されているとのことです。

以上のように食品に関する産地偽装については様々な法令に抵触する可能性があるといえます。
また、景表法は一般消費者の被害防止に主眼を置いていますが、不正競争防止法は事業者保護に主眼を置いています。

産地偽装被害を受けた場合はどの法令に抵触しているのか、またどの法令に基づいた救済が可能なのかを慎重に検討して対応していくことが重要といえるでしょう。

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    </item>
    <item>
      <title>ヘリコプター・オーナー商法疑いで３人を逮捕、預託法の規制について</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6214</link>
      <pubDate>Mon, 16 Feb 2026 17:39:29 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6214</guid>
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        <![CDATA[「ヘリコプターなどを共同購入すれば賃料収入を毎月得られる」などとうたい販売預託商法をしていたとして、警視庁が一般社団法人「S.I.Net会」会長ら３人を逮捕していたことがわかりました。約１０億円を集めていたとのことです。今回は預託法が規制する販売預託商法について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>

「ヘリコプターなどを共同購入すれば賃料収入を毎月得られる」などとうたい販売預託商法をしていたとして、警視庁が一般社団法人「S.I.Net会」会長ら３人を逮捕していたことがわかりました。約２７０人から１０億円ほどを違法に集めていた疑いが持たれているとのことです。今回は預託法が規制する販売預託商法について見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>

報道などによりますと、S.I.Net会の会長や航空機販売会社「エスアイヘリシス」（杉並区）の社長らは２０２２年９月～２３年１２月にかけて、埼玉県の３０～５０代の男女２人との間で「ヘリコプターや小型飛行機の計７口の共同所有権を７７０万円で販売し、機体は同社が預かる代わりに毎月賃料を支払う」という内容の販売預託契約を締結していた疑いが持たれています。

共同所有権を販売するに際し、容疑者らは「自治体との協定に基づく災害時の物資輸送や遊覧飛行で機体を運用する」と説明していたとのことです。
事前の説明では、１口につき月６０００円程度の賃料を支払うとしていたものの、２３年のヘリコプター運用益は７００万円程度で、とても事前の説明に沿った賃料が支払える状況になく、自転車操業だったと見られています。

なお、エスアイヘリシスは２０２４年５月に消費者庁から預託法に基づき措置命令を受けています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">販売預託取引とその規制</h3>

今回問題となったヘリコプターの販売預託取引。「販売預託取引」とは、事業者が商品を販売し、その商品は事業者がそのまま預かり事業者が預かった商品を運用してその利益を配当金として消費者に還元するという取引をいいます。

近年、この販売預託取引を利用した商法が問題視されており、悪質なケースでは、実際には商品は存在せず、運用利益もなく、事業者が自転車操業を行っており最終的に破綻し、多くの消費者に多額の損害を及ぼすといった例も報告されています。

これまでに問題となった事例として、金の地金を預託販売していた豊田商事事件が挙げられます。この事例では１９８２年から８５年にかけて約２万９０００人の被害者が発生し被害総額は約２０００億円に上るとされています。また、子牛を商品としていた安愚楽牧場事件では被害者数が７万３０００人に上り、被害総額も約４２００万円となっています。

このように預託販売取引は膨大な数の被害者と巨額の損害を生じさせるリスクが高く、規制の必要性が高いスキームといえます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">預託法の令和３年改正</h3>

従来、旧預託法では被害が発生するごとに政令で指定する形で規制対象を拡大してきました。具体的にはダイヤモンドなどの貴石や真珠、貴金属、それらを用いた装飾品、盆栽や鉢植え、哺乳類や鳥類などの動物、自動販売機、動植物の加工品、家庭用治療機器などが対象とされています。

しかし、このような後追い規制では抜本的な消費者被害の予防に繋がらず、今後も新たな預託販売商法による被害が発生し続けることが予想されます。そこで、令和３年改正で全ての販売預託取引を原則として禁止し、例外的に内閣総理大臣（消費者庁）の厳格な確認を受けた場合に限り勧誘や契約の締結が可能となりました。

さらに、罰則や行政処分も強化されています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">預託法に違反した場合</h3>

上記のように現行預託法では販売預託取引を行うには内閣総理大臣（消費者庁）の確認を受ける必要があります。この確認を受けずに行った契約は無効となります。

また、行政処分も強化されており、業務停止命令が２年に伸長され、業者の役員等については業務禁止命令が新設されています。さらに、これらの行政処分の対象となる者が実質的に支配している法人等も特定関係法人として行政処分の対象となりました。

そして、罰則として確認を受けないで販売預託取引の勧誘や契約の締結をした場合は５年以下の拘禁刑、５００万円以下の罰金またはこれらの併科となっています（３２条１号）。また、法人に対しても５億円以下の罰金が規定されています（３８条１項１号）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>

本件でS.I.Net会とエスアイヘリシスの社長らはヘリコプターや小型飛行機を販売し、機体をそのまま預かって運用益を賃料として支払う契約を消費者と締結していた疑いが持たれています。これが事実であった場合、違法な販売預託取引に該当する可能性が高いと考えられます。消費者庁からは既に行政処分も出ているとのことです。

以上のように現行預託法では販売預託取引は原則として禁止されており、事前に消費者庁の厳格な審査と確認を受ける必要があります。なお、現時点で消費者庁から確認を受けた例は無いとされています。

商品の販売とリースをかけ合わせた形の商法を検討している場合にはこれらの規制を慎重に確認し、違法な販売預託商法とならないよう社内で周知していくことが重要といえるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>クスリのアオキが買収防衛策を導入予定、大株主オアシスは反対</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6213</link>
      <pubDate>Thu, 12 Feb 2026 08:30:34 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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        <![CDATA[「クスリのアオキ」が臨時株主総会で買収防衛策の導入を予定していることがわかりました。これに対し投資ファンドが反対を呼びかけているとのことです。
]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>
「クスリのアオキ」が臨時株主総会で買収防衛策の導入を予定していることがわかりました。これに対し投資ファンドが反対を呼びかけているとのことです。

<div>&nbsp;</div>
<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
報道などによりますと、株式会社クスリのアオキは１７日開催予定の臨時株主総会で、「同社の株式２０％以上となる買付に対し、所定の手続きに従わない場合は他の株主に新株予約権を無償割当する」といった買収防衛策の導入を諮る予定とされます。
具体的な手続きとしては大量株式取得を行おうとする者に意見表明書の提出や情報提供を求め、それに基づいて取締役会が検討をするとのことです。

こうした動きに対し、クスリのアオキの株式を１１％超保有する投資ファンドの「オアシス・マネジメント」は同社が目指す買収防衛策の議案に反対を表明し、他の株主にも反対票を投じるよう呼びかけたとされています。

オアシスはこの買収防衛策を「事実上、取締役会の一存で希薄化するものであり、一般株主に対し極めて差別的」と主張しているといいます。

また、オアシスは、クスリのアオキ創業家を対象とした有償ストックオプションについても「企業価値を毀損する」として改めて問題視したとのことです。
<div>&nbsp;</div>
<h3 class="news＿column＿title">買収防衛策とは</h3>
経産省および法務省のガイドラインによると、買収防衛策とは、

「株式会社が資金調達などの事業目的を主要な目的とせず新株または新株予約権の発行を行うこと等により自己に対する買収の実現を困難にする方策のうち、経営者にとって好ましくない者による買収が開始される前に導入されるものをいう」

とされています。
一般に買収防衛策は“敵対的買収”に対抗するために導入されます。“敵対的買収”とは対象となる株式会社の経営陣の同意を得ずに進められるM＆Aと言われ、市場での買付やTOBが用いられることが多いといえます。目的は短期的な投資利益の獲得や技術・資産の吸収、競合会社の排除など様々です。

これに対して、買収対象会社の経営陣と合意をした上で行われる買収は“友好的買収”と呼ばれます。この場合は通常のM＆Aであり買収防衛策の対象とはなりません。以下で具体的な買収防衛策を見ていきます。
<div>&nbsp;</div>
<h3 class="news＿column＿title">買収防衛策の種類</h3>
（１）毒薬条項（ポイズンピル）
買収防衛策には様々な種類がありますが、まず、検討されるのが株主権希薄化型と呼ばれるものです。その中でも代表的なものとしてポイズンピルが挙げられます。これは買収者が一定割合以上の株式を取得した場合、その他の株主に対して無償または割安で新株予約権や新株を取得させるというものです。これにより買収者の議決権が希薄化され、経営権取得が困難になる仕組みです。

（２）黄金株
黄金株とは会社の重要な事項について否決する権利が付与された株式をいいます。拒否権付株式とも呼ばれ、自社に友好的な株主に与えておくことによって自社に敵対的な株主による株主総会決議で拒否権を発動してもらい自社を防衛するというものです。

（３）全部取得条項付株式
株主総会の特別決議によって会社が全て取得してしまうことができるのが全部取得条項付種類株式です。これを発行しておくことによって、敵対的買収者が現れた際に全て取得し、対価として普通株式を交付し株式数を増加させて買収コストを上げ、買収を困難にするといった方式です。

（４）ゴールデンパラシュート
ゴールデンパラシュートとは、あらかじめ取締役の退職金を高額に設定しておくことによって買収後の支出を大きくし、買収者の買収意欲を低下させるという手法です。この方法は株式の価値の下落を招き他の株主の利益にも影響を与えるといったリスクがあると言われています。
<div>&nbsp;</div>
<h3 class="news＿column＿title">一般的な買収防衛策の流れ</h3>
上で紹介したガイドラインでは企業が買収防衛策を導入する上で遵守すべき原則が定められています。

具体的には買収防衛策の導入や発動、廃止は企業価値と株主共同の利益を確保し向上させる目的をもって行わなければならず、導入に際しては事前に目的や内容が具体的に開示され、その内容も買収を防止するために必要かつ相当なものとすべきとされています。

そして、現在の一般的な買収防衛策としては、一定の割合以上の株式取得をしようとする者に対し、その目的や買付後の方針などについて情報提供を求め、取締役会での検討、第三者委員会での諮問などを経て対抗措置を講ずるかを決定するといった流れが多いといえます。

対抗措置としては敵対的買収者以外に新株予約権を割り当て、買収者の保有株式を希薄化するといった手法が多いとされます。
<div>&nbsp;</div>
<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>
本件でクスリのアオキは買収防衛策として２０％以上の株式取得を目指す者に対し事前の情報提供を求め、独立委員会の諮問を経て取締役会が検討するといった手法の導入を予定しているとされています。

これは上述のように、昨今における一般的な買収防衛策といえます。これに対し、大株主であるオアシスは「創業家の会社支配が目的で一般投資家の利益に資するものではない」と反対を表明しています。

以上のように買収防衛策には様々な手法がありこれまでも多くの企業が導入してきました。しかし、一方で近年海外の投資家などによる反発などから買収防衛策を導入する企業は減少傾向にあるとされています。

買収防衛策の導入を検討している場合は、ガイドラインが求める原則と一般株主の利益も十分に配慮して慎重に選択していくことが重要といえるでしょう。
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    </item>
    <item>
      <title>スリムビューティハウスに3ヶ月間の業務停止命令（特定商取引法違反疑い）</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6212</link>
      <pubDate>Mon, 09 Feb 2026 13:08:20 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6212</guid>
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        <![CDATA[エステ大手「スリムビューティハウス」に対し、消費者庁が３ヶ月間の業務停止命令を出していたことがわかりました。  
クーリングオフなどについて虚偽の告知をしていたとのことです。今回は特定商取引法の特定継続的役務提供について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>
エステ大手「スリムビューティハウス」に対し、消費者庁が３ヶ月間の業務停止命令を出していたことがわかりました。  
クーリングオフなどについて虚偽の告知をしていたとのことです。今回は特定商取引法の特定継続的役務提供について見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
報道などによりますと、スリムビューティハウスは２０２４年６月から２５年３月にかけて、勧誘の際、エステ契約の条件としていた食品の購入契約について、「決まっていますので解約はできませんよ」などとクーリングオフができないかのように体験者に告げていたとされます。

また、これ以外にも契約をしない旨の意思を示したにもかかわらず「痩せたいと思いませんか」「このプランだったらどうですか」「一番安いプランですよ」などと執拗に勧誘し、契約締結に持ち込んでいたとのことです。

これを受けて消費者庁は、株式会社スリムビューティハウスおよび代表取締役に対し、に３ヶ月間の業務停止命令（一部業務を除く）を出しました。  
同社は「今回の処分を真摯に受け止め、信頼回復に努めます」としているといいます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">特定継続的役務提供とは</h3>
特定継続的役務提供とは、長期・継続的な役務の提供とこれに対する高額の対価を約する取引をいいます。  
現在、エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室の７役務が対象となっています（特定商取引法４１条）。

これらの役務提供については契約期間と金額が指定されており、金額については一律５万円を超えるものとなっていますが、期間についてはエステティックでは１か月、それ以外では２か月以上のものが規制の対象となります。

これらの特定継続的役務提供については、特定商取引法で厳格な規制が置かれており、書面の交付義務や各種禁止事項、そしてクーリングオフ制度などが定められています。以下、具体的に見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">特定継続的役務提供に対する規制</h3>
特定商取引法では、事業者が特定継続的役務提供について契約する場合、まず書面の交付を義務付けています（４２条）。  
この書面は概要書面と契約書面の２種類があり、契約の締結前に当該契約の概要を示した概要書面を、そして契約締結後には遅滞なく契約内容について明らかにした契約書面を交付する必要があります。

次に、禁止事項として誇大広告等の禁止などが定められています（４３条）。  
事業者は役務の内容などについて「著しく事実に相違する表示」や「実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」をすることを禁止されています。  
さらに、契約の締結について勧誘を行う際、または契約の解除を妨げるために事実と違うことを告げたり、故意に事実を告げないこと、また解除を妨げるために相手を威迫して困惑させることが禁止されています（４４条）。

加えて、前払方式で５万円を超える特定継続的役務提供を行う事業者に対しては、消費者が事業者の財務内容などについて確認できるように貸借対照表や損益計算書などを備え置き、消費者の求めに応じて閲覧できるようにしておくことも義務付けられています（４５条）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">クーリング・オフ等</h3>
特定継続的役務提供は、消費者が契約を締結しても、書面を受け取った日から８日以内であればクーリング・オフすることができます（４８条）。  
事業者が事実と異なることを告げていたり、威迫したりすることによって消費者が誤認や困惑してクーリング・オフをしなかった場合は、期間が経過した後でもクーリング・オフが可能です。

また、特定継続的役務提供のために必要だと説明されて契約した関連商品についても、特定継続的役務提供契約のクーリング・オフに伴って一緒にクーリング・オフをすることが可能です。  
たとえば、エステティックに関する関連商品としては健康食品や化粧品、石鹸、浴用剤、下着類、美顔器、脱毛器などが挙げられています。

そして、消費者は上記クーリング・オフ期間の経過後であっても将来に向かって当該特定継続的役務提供契約を中途解約することも可能となっています（４９条）。  
その際に事業者が消費者に対して請求できる損害賠償には上限が設けられており、たとえばエステティックでは２万円、語学教室では１万５０００円などとなっています。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>
本件でスリムビューティハウスは、顧客を勧誘する際に契約の条件として食品の購入を求めており、それについてはクーリング・オフができないかのように告げていたとされます。  
このような場合、食品は関連商品に該当し、継続的役務提供契約と一緒にクーリング・オフが可能であり、契約解除を妨げるための不実告知に該当するものと考えられます。

以上のように、特定商取引法では一定の特定継続的役務提供について詳細な規制を置いており、違反に対しては業務停止命令や業務禁止命令、一部については罰則も設けられています。

該当する事業を展開している場合は、これらの規制に抵触していないか、また顧客に執拗な勧誘を行っていないかなど社内で周知・徹底していくことが重要といえるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>ヤマハ発動機がジュビロの株式取得、子会社化へ</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6211</link>
      <pubDate>Thu, 05 Feb 2026 08:28:03 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6211</guid>
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        <![CDATA[ヤマハ発動機は１月２９日、株式会社ジュビロの発行する新株を取得する旨発表しました。  
これによりジュビロを子会社化するとのことです。今回は子会社化の手法について見ていきます。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>
ヤマハ発動機は１月２９日、株式会社ジュビロの発行する新株を取得する旨発表しました。  
これによりジュビロを子会社化するとのことです。今回は子会社化の手法について見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
株式会社ジュビロでは１月２９日に臨時株主総会が開かれ、第三者割当増資による新株発行が決議されヤマハ発動機が取得することとなりました。  
これによりヤマハ発動機がジュビロの議決権の過半数を取得し、ジュビロが子会社となります。

１９７２年に創部したヤマハ発動機サッカー部が１９９４年にジュビロ磐田としてJリーグに昇格して以降３０年以上にわたり、メインパートナーとして同クラブを支援し続けてきたヤマハ発動機。

今回のジュビロの子会社化には、ヤマハ発動機として、ジュビロ磐田の歴史と文化を尊重しながらクラブの価値向上に貢献し、地域社会とともに発展して行きたいという意図があるとされています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">新株発行による子会社化</h3>
会社が他の会社を子会社化する方法は多岐にわたりますが、まず考えられるのが「第三者割当による募集株式発行」です。  
これは子会社となる会社が親会社となる会社に対して新たに株式を発行して割り当てるというものです。
今回のヤマハ発動機によるジュビロの子会社化もこの方法により行われたといいます。

募集株式の発行手続きはその会社が公開会社であるか非公開会社であるか、また株主割当であるか第三者割当であるかで手続きが異なってきますが、ここでは第三者割当について触れておきます。

まず、公開会社が第三者割当で募集株式を発行する場合、取締役会決議によって募集事項を決定します（会社法２０１条１項、１９９条）。  
定めるべき募集事項は、（１）発行する株式の数、（２）払込金額または算定方法、（３）払込期日、（４）増加する資本金および準備金となります。  
そして、払込期日の２週間前までに株主に通知、または公告し（２０１条３項、４項）、また引き受けようとする者へ通知がなされます（２０３条１項）。  
その後申し込みに対して割当を決定し、払込期日の前日までに通知します（２０４条１項）。  
特定の者が全て引き受ける総数引受契約の場合は、通知や割当などの手続きは不要です。

これが非公開会社の場合は、募集事項の決定は株主総会の特別決議を要します（１９９条２項、３０９条２項５号）。  
そして、申込みに対する割当決定についても取締役会決議、または株主総会特別決議が必要です。

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<h3 class="news＿column＿title">株式交付による場合</h3>
他にも、会社を子会社化する手法として「株式交付」という制度が存在します。  
これは令和３年３月１日施行の改正会社法で新しく導入された制度です。  
会社法２条３２号の２によりますと、株式交付とは株式会社が他の株式会社をその子会社とするために当該他の株式会社の株式を譲受け、当該株式の譲渡人に対して対価として当該株式会社の株式を交付することを言うとされています。

つまり、親会社となる会社が子会社となる会社の株主から株式を譲受け、その対価として親会社となる会社の株式を交付するというものです。  
手続きとしては、親会社となる会社が株式交付計画を作成して事前開示書類を備え置き、株主総会の特別決議によって承認を受け、債権者異議手続、子会社となる会社の株主へ通知・公告を経て、申込みに対し割当を決定・通知、効力発生日に親会社となります。

株式交付はM＆Aの一種ともいえますが、子会社となる会社自体はなんら手続きがないということです。  
そのため、株式交付「契約」ではなく「計画」となっています。  
株式交付のメリットは、株式を対価として相手会社の株式を取得できるということです。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">株式交換による場合</h3>
上記の株式交付はあくまでも親子会社の関係を構築することを目的とする制度です。  
つまり、議決権の５０％超の取得しか求めていない場合に利用する制度です。  
これに対して「株式交換」は相手会社の株式１００％の取得を目的としています。

株式交換の手続きとしては、当事会社で株式交換契約の締結、事前開示書類の備え置き、株主総会で特別決議による承認、債権者異議手続き、株券や新株予約権の提出手続き、対価の支払、事後開示書類備え置きとなっています。

株式交換は歴とした組織再編行為であることからやや手続きは重いものとなっていますが、議決権の３分の２の賛成で全ての株式を取得できるというメリットがあります。  
また、株式交付は株式会社と株式会社でしか利用できませんが、株式交換は親会社側が合同会社でも利用できるという特徴があります。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>
本件で株式会社ジュビロの臨時株主総会で承認された第三者割当により新株発行でヤマハ発動機が株式を取得するという手法で親子会社関係が成立することとなりました。  
親子会社関係を構築する方法としては非常にわかりやすい手法といえます。

親子会社となる手法は多岐にわたり、上で触れた手法以外にも市場で買い集めたり、また他の株主から譲り受けるといった場合も考えられます。  

従来は子会社となる会社から株式発行を受けても、それに対して自社の株式を提供することは現物出資規制や税制上の問題から難しく断念することもあったといわれていますが、現行会社法では株式交付といった手法も用意されています。

自社や相手会社がどのような関係を構築したいと考えているのか、また資金やそれぞれのステークホルダーの意向など様々な要素を加味して、もっとも適切な手法を選択していくことが重要といえるでしょう。

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      </content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>採用困難職種“企業法務” — 管理部門採用で求職者に“選ばれる”採用の工夫</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/seminars/6210</link>
      <pubDate>Wed, 04 Feb 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
      <category>セミナー</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/seminars/6210</guid>
      <description>
        <![CDATA[近年、企業法務人材の不足が深刻化し、採用市場はかつてないほどの“売り手市場”へと加速しています。専門性の高い法務職はキャリアの多様化により他業界へ流動しやすく、従来の採用手法だけでは母集団形成が難しくなっています。

本セミナーでは、最新の転職市場動向や法務人材のキャリア潮流をひも解きながら、「求職者に選ばれる企業」になるための採用戦略 を1時間で徹底解説。

・応募可否を左右する情報提供のポイント
・面接辞退を防ぐための“選ばれる面接”とは
・スピードと関係構築で勝てる採用体制の作り方

など、明日からすぐに実践できるTipsをお届けします。
法務採用に課題を感じている企業様に、ぜひご参加いただきたい内容です。
日時 2026年03月10日 (火) 13:00～2026年03月11日 (火) 14:00
会場 ]]>
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        <![CDATA[近年、企業法務人材の不足が深刻化し、採用市場はかつてないほどの“売り手市場”へと加速しています。専門性の高い法務職はキャリアの多様化により他業界へ流動しやすく、従来の採用手法だけでは母集団形成が難しくなっています。

本セミナーでは、最新の転職市場動向や法務人材のキャリア潮流をひも解きながら、「求職者に選ばれる企業」になるための採用戦略 を1時間で徹底解説。

・応募可否を左右する情報提供のポイント
・面接辞退を防ぐための“選ばれる面接”とは
・スピードと関係構築で勝てる採用体制の作り方

など、明日からすぐに実践できるTipsをお届けします。
法務採用に課題を感じている企業様に、ぜひご参加いただきたい内容です。
日時 2026年03月10日 (火) 13:00～2026年03月11日 (火) 14:00
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    <item>
      <title>ニデックのTOBを巡り三田証券元取締役を逮捕、インサイダー取引について</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6209</link>
      <pubDate>Wed, 04 Feb 2026 09:03:05 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
      <guid isPermaLink="false">https://www.corporate-legal.jp/news/6209</guid>
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        <![CDATA[モーター大手「ニデック」（旧日本電産）の株式公開買付をめぐり、インサイダー取引に関わったとして東京地検特捜部が「三田証券」の元取締役ら３人を逮捕していたことがわかりました。  
取引に顧客の口座が使用された疑いがあるとのことです。]]>
      </description>
      <content:encoded>
        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>
モーター大手「ニデック」（旧日本電産）の株式公開買付をめぐり、インサイダー取引に関わったとして東京地検特捜部が「三田証券」の元取締役ら３人を逮捕していたことがわかりました。  
取引に顧客の口座が使用された疑いがあるとのことです。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
報道などによりますと、ニデックは２０２４年８月頃、工作機械メーカー「牧野フライス製作所」に対するTOBをめぐり代理人業務契約の交渉を三田証券と行っていたとされます。

これを知った三田証券の元取締役らは共謀し、TOB公表前に牧野フライス製作所の株式約３３万株を計約２３億５０００万円で買い付けていた疑いがもたれているとのことです。  
元取締役らは買付の際に同人らの名義を含め１６人分の名義を使用していたとされ、顧客の口座を使っていた疑いがあるとされています。

なお、ニデックは２５年４月にTOBを開始したものの、牧野フライス製作所側の対抗策により翌月TOBを撤回しています。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">インサイダー取引とは</h3>
インサイダー取引とは、会社の未公開情報を知る立場にある者が、情報を利用して株式などの売買をする行為をいいます（金融商品取引法１６６条、１６７条等）。

たとえば、上場会社が合併や業績の上方修正、TOBなどを行うといった情報を知った者が公表前に株式を買付、公表後株価が上昇したタイミングで売却すると、他の一般投資家よりも簡単に利益を得ることができます。  
このような行為は証券市場の公正性や公平性が損なわれ、市場取引に対する一般投資家の信頼を損なうこととなります。  
そこで、昭和６３年の証券取引法改正時にインサイダー取引規制が導入されました。

以下、インサイダー取引の要件を具体的に見ていきます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">インサイダー取引の要件</h3>
金商法１６６条では、上場会社の会社関係者が、その職務等に関連して知った未公表の重要事実を利用して、当該会社の株式等の売買等を行うことをインサイダー取引として禁止しています。

ここで対象となる会社関係者とは、上場会社の役員、従業員、当該会社の子会社の役員や従業員、会計監査人、顧問弁護士やコンサルタント等の外部専門家、業務委託先や取引先で内部情報に触れる立場にある者、会社と１年以内に契約関係があった元従業員や元役員など多岐にわたり、業務上の立場から未公表の重要事実を知り得る者とされています。

また、これらの会社関係者ではなくとも、会社関係者から未公表の重要事実を伝達された者も情報受領者としてインサイダー取引の規制の対象となっています。  
なお、情報受領者は会社関係者から直接情報を伝達された者に限られ、さらに情報受領者から伝達された者は含まれません。

そして、規制の対象となる重要な事実とは、投資家の投資判断に著しい影響を及ぼす未公表事実を指すとされています。  
具体的には合併や増資減資、業務提携などの決定事実、災害による損害や重要な株主の異動などの発生事実、業績関連の決算情報などが該当し、さらにこれら以外でも株価に重要な影響を及ぼす可能性がある事実（バスケット条項）も含まれます。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">インサイダー取引に該当する行為とペナルティ</h3>
上記の者が未公表の重要事実を知った上で当該会社の株式等を買付けたり売却する行為だけでなく、利益を得させたり損失を回避させる目的で第三者に情報を伝達する行為も規制の対象となっています。  
さらに、利益を得させ、また損失を回避させる目的で売買を勧める行為である取引推奨も同様とされています。

インサイダー取引規制に違反した場合は、刑事罰として５年以下の拘禁刑、５００万円以下の罰金またはそれらの併科が規定されています（１９７条の２第１３号～１５号）。  
また、法人に対しても両罰規定として５億円以下の罰金が課されます（２０７条１項２号）。  
これらに加えて、インサイダー取引で得た利益も没収や追徴となっています（１９８条の２第１項、２項）。

これらの罰則の他に、インサイダー取引には課徴金も規定されており、重要事実公表後２週間の最高値から買付価格を控除し、買付数を乗じた額、つまり利益相当額の納付が命じられます（１７５条１項２号）。  
なお、課徴金には５年の除斥期間が設けられています（１７８条２７項～２９項）。

<div>&nbsp;</div>

<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>
本件で三田証券の元取締役らは、ニデックによる牧野フライス製作所へのTOBの情報を聞きつけ、公表前に共謀して約３３万株を買い付けた疑いが持たれています。  
TOBに関する情報は重要事実に該当することから、これらが事実であった場合はインサイダー取引に該当する可能性が高いといえます。  
ちなみに、現時点で認否は明らかになっていないとのことです。

以上のように、金商法が規制するインサイダー取引はその対象となる人間や対象事実が一般に知られるよりも広範囲となっており、第三者に伝達したり売買を勧める行為も該当します。  また、罰則も非常に重く、課徴金が課されることもあり得ます。

どのような場合に違法となるかなどを社内で周知し、重要事実が発生する際には関係者に注意を促していくことが重要といえるでしょう。

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      <title>大阪高裁が森永ヒ素ミルク事件での賠償請求を棄却、除斥期間とは</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6208</link>
      <pubDate>Mon, 02 Feb 2026 11:29:57 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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        <![CDATA[森永ヒ素ミルク事件で脳性まひになった大阪市の女性（７１）が製造元の森永乳業（東京）に５５００万円の損害賠償を求めていた訴訟で２９日、大阪高裁が原告の請求を棄却していたことがわかりました。  
請求期限が過ぎているとのことです。今回は民法の除斥期間について見直していきます。]]>
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        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>
森永ヒ素ミルク事件で脳性まひになった大阪市の女性（７１）が製造元の森永乳業（東京）に５５００万円の損害賠償を求めていた訴訟で２９日、大阪高裁が原告の請求を棄却していたことがわかりました。  
賠償請求期限が過ぎているとのことです。今回は民法の除斥期間について見直していきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
１９５５年に森永乳業徳島工場が製造した缶入り粉ミルク「森永ドライミルク」の製造過程で用いられていた第二燐酸ソーダに多量のヒ素が含まれていたことから、これを飲んだ１万３０００名もの乳児がヒ素中毒となったとされる、森永ヒ素ミルク中毒事件。

本件原告の女性（７１）は同事件で脳性まひになったものの製造元の森永乳業から十分な補償を受けられていないとして、同社に対し５５００万円の損害賠償を求め大阪地裁に提訴していました。

本件での主な争点は、不法行為から２０年で賠償請求権が消滅する「除斥期間が適用されるのか」であったとされ、一審の大阪地裁は賠償請求ができる期限が過ぎているとして請求を棄却していました。

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<h3 class="news＿column＿title">除斥期間とは</h3>
除斥期間とは、権利関係の速やかな確定のために権利行使について一定の期間が定められ、その期間経過後は権利行使ができなくなるという期間をいいます。

平成２９年改正以前の民法７２４条では、「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から３年行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から２０年を経過したときも、同様とする」と規定されていました。前半の３年については消滅時効であることが明らかですが、後半の２０年については消滅時効なのか除斥期間なのかで争いがありました。

現在の民法７２４条は、
「不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。」
１、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から３年間行使しないとき
２、不法行為の時から２０年間行使しないとき

と定められており、いずれも除斥期間ではなく消滅時効であることが明文で明らかにされました。

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<h3 class="news＿column＿title">消滅時効と除斥期間の違い</h3>
一定の期間経過によって権利行使ができなくなるという点で、消滅時効と除斥期間は同じと言えますが、両者には多くの相違点が存在します。

まず、除斥期間には消滅時効のように中断（完成猶予・更新）がないとされます。  
消滅時効の場合は訴え提起などで権利行使をした場合、その時点で中断効がありますが、除斥期間の進行を止めることは原則できないということです。  
同様に、停止も存在しません。

消滅時効は訴訟では当事者が援用しなければ裁判所はそれを基礎として判断することはできませんが、除斥期間は当事者の援用がなくてもそれを基礎とすることができるとされています。

消滅時効は権利者が権利行使可能となった時点から期間が進行しますが、除斥期間は権利が発生した時点から期間が進行すると言われています。  
つまり、権利者が権利を行使できることを知らなくても期間が進行し、知らない間に権利が消滅してしまうということです。  
また、除斥期間には遡及効もないとされます。

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<h3 class="news＿column＿title">除斥期間に関する判例</h3>
除斥期間に関する判例として、旧優生保護法の下で不妊手術を強制されたのは憲法違反だとして障害者らが国に損害賠償を求めていた事例があります。

この事例でも除斥期間の適用の有無が争点となりましたが、最高裁は旧優生保護法を立法目的のために生殖能力を失わせるという重大な犠牲を強制し、また障害者だけを手術の対象としていたことから憲法１３条、１４条に反するとした上で、国が除斥期間を主張することは正義・公平の理念に反し信義則違反であり権利濫用としました（最判令和６年７月３日）。

これ以外でも、加害者によって死体が隠匿され、それによって被害者遺族の賠償請求が遅れたという事例で、最高裁は加害者が殊更に作り出した状況によって被害者相続人が被害を知ることができなかったなどの場合は民法１６０条の法意に照らして除斥期間の効果を排除しています（最判平成２１年４月２８日）。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>
本件で大阪高裁は、原告女性が医師から症状悪化の見通しや手術の必要性を伝えられた９５年が除斥期間の起算点となると判断、「２０２２年５月の提訴時点で賠償請求権は消滅した」として請求を棄却しました。  
本件では、原則通りに除斥期間が適用され請求が棄却された形となります。

以上のように、不法行為による損害賠償請求権などの権利は一定期間の経過によって消滅することがありますが、その期間が経過していても信義則や権利濫用などの法理によって消滅時効や除斥期間の適用が排除されることがあります。  
本件でも上告審でどのような判断が下されるかに注目されます。

権利の消滅期間が近づいている場合や、既に経過している場合でも、これらを踏まえて適切に処理していくことが重要といえるでしょう。

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      <title>太平洋工業でTOBが成立、MBOのスキームについて</title>
      <link>https://www.corporate-legal.jp/news/6207</link>
      <pubDate>Thu, 29 Jan 2026 10:35:39 +0900</pubDate>
      <category>法務ニュース</category>
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        <![CDATA[自動車部品メーカーの太平洋工業（大垣市）は２７日、経営陣によるMBOに向けて進めていた株式公開買付（TOB）が成立したと発表しました。  
東証および名証で上場廃止となる見通しとのことです。今回はMBOのスキームについて見直していきます。]]>
      </description>
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        <![CDATA[<h3 class="news＿column＿title">はじめに</h3>
自動車部品メーカーの太平洋工業（大垣市）は２７日、経営陣によるMBOに向けて進めていた株式公開買付（TOB）が成立したと発表しました。  
東証および名証で上場廃止となる見通しとのことです。今回はMBOのスキームについて見直していきます。

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<h3 class="news＿column＿title">事案の概要</h3>
報道などによりますと、太平洋工業は非公開化を目的とするMBOの一環として昨年７月にTOBを発表していたとされます。  
当初の買付価格は２０５０円であったが１０月に２９１９円に引き上げ、最終的に３０３６円となっていました。

今回のTOB成立によって、同社社長が株式を１００％保有する「CORE」の議決権比率が５５.２６％となったとのことです。  
これまで同社の筆頭株主であったアクティビストの「エフィシモ・キャピタル・マネージメント」は今回のTOBに応募しなかったものの、TOBが成立した場合にはその後の株式併合に関連する議案には賛成する意向を示していたとされます。

同社は今後臨時株主総会を招集し、株式併合後に上場廃止となる見通しです。

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<h3 class="news＿column＿title">MBOとは</h3>
MBOとは「Management Buyout」の略で、企業の経営陣が自社株を買取り、経営権を取得する手法を言います。  
その目的は経営体制の見直しや事業承継、上場廃止、敵対的買収の回避など様々で、迅速で安定した経営が実現できるとされています。

MBOのメリットとしては、既存株主やアクティビストの意向に左右されず自由度の高い経営が可能になることや、迅速な意思決定と後継者への事業承継の手段として利用できることなどが挙げられます。

一方で、株式が非公開となることによる経営監督機能の低下や資金調達が困難になることといったデメリットも指摘されています。  
また、MBOに際して株式を買い取るための多額の資金が必要となるなど一定のリスクも存在しています。

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<h3 class="news＿column＿title">MBOの流れ</h3>
MBOを実施する際の流れとしては、まず、自社の資産価値を算定し、自社株の受け皿となるSPC（特別目的会社）を設立することとなります。  
SPCは通常、MBOの対象となる会社の経営陣が全株式を保有します。

次に、金融機関などから株式取得の資金を調達します。  
これも通常はSPCが金融機関などから借り入れることとなります。  
そして、既存の株主から株式の買取を実施することとなります。  
上場会社の場合は、ここでTOBが利用されることが多いといえます。

ここでTOB（株式公開買付）とは、不特定多数の株主に対し買付価格や期間などを公告し、その保有する株式を売ってくれるよう勧誘し取引所外で株式を買い取る行為を言います。  
TOBはあらかじめ定めた金額で買い付けることができ、市場の株価変動リスクを回避できることや、短期間で大量の株式を集められること、予定取得数に満たない場合は不成立として中途半端な株式を保有するリスクを回避できることなどのメリットがあるといわれています。

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<h3 class="news＿column＿title">TOB後の手続き</h3>
MBOを目的とするTOBが成立した後は、スクイーズアウトをすることによって残りの少数株主が保有する株式を取得し、既存株式の１００％を確保することとなります。  
スクイーズアウトの手法としては、一般的に（１）特別支配株主による株式売渡請求、（２）株式併合、（３）全部取得条項付種類株式の取得などが挙げられます。

まず、総株主の議決権の９０％以上を取得することができた場合は特別支配株主として既存株主に売渡請求をすることができます（会社法１７９条１項）。  
特別支配株主は会社の承認を得て、取得日の２０日前までに既存株主に通知をし、取得日が到来すると取得が完了します（１７９条の９）。

次に、株式併合とは数個の株式を１つの株式に併合し、発行済株式数を減少させる手続きです。  
スクイーズアウトで用いられる場合は、既存株主の株式がいずれも１株未満となる割合で併合することとなります。  
ちなみに、株式併合を行うには株主総会の特別決議による承認が必要となります（３０９条２項）。

そして最後に、株主総会の特別決議によって定款変更を行い、発行済の全ての株式を全部取得条項付種類株式に変更した上で、同時に同株式を取得するといった手法も存在します。  
こちらの場合も、やはり株主総会の特別決議を要するという点で株式併合と同様です。

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<h3 class="news＿column＿title">コメント</h3>
本件でTOBの成立により、太平洋工業の社長が出資するSPCが約５５％の株式の取得に成功したことになります。  
買付総額は約１７００億円に上るとされています。今後は臨時株主総会の承認を得て、株式併合により残存株式をスクイーズアウトする見通しとなっています。

以上のように、経営体制の変更や敵対的買収の回避、事業承継などを目的にMBOを利用することができます。  
これにより長中期的な経営や迅速な意思決定が可能となり、経営の自由度が増すこととなります。  
しかし、財務状況の悪化や外的な監視体制の欠如といったリスクも存在しています。

これらを踏まえて、自社やステークホルダーの現況や今後の経営戦略上最も適切な事業再編スキームを選択し、実施していくことが重要といえるでしょう。

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