任天堂とポケモン、人気ゲーム「パルワード」開発企業を特許権侵害で提訴
2024/10/09 知財・ライセンス, 訴訟対応, 特許法, エンターテイメント

はじめに
9月18日、任天堂株式会社と株式会社ポケモンは、株式会社ポケットペアを相手どり、特許権侵害の差し止めと損害賠償を求め東京地方裁判所に提訴したと発表しました。
“銃を持ったポケモン”ネットで類似性指摘の声
今回被告となったポケットペア社は、人気ゲーム「Palworld(パルワールド)」を開発した会社です。
Palworld(パルワールド)は今年1月に発売され、“パル”というモンスターを集めて育成したり、戦わせたり、プレイヤーたちの拠点で労働させたりするオープンワールドサバイバルクラフトゲームです。
発売後、わずか5日半で800万本を売り上げ、翌2月には総プレイヤー数2,500万人を突破したとされています。現在も高い人気を誇り、9月26日に開催されたゲーム展示会に出展した際には、ポケットペア社のブースに多くの来場者が訪れたということです。
一方で、2021年に開発が発表された直後から「銃を持ったポケモン」と一部のファンから揶揄されており、その類似性を指摘する声も上がっていました。
キャラクターのデザインがポケモンと似ているほか、パルを捕獲する方法がボールを投げて捕まえる形式となっているため、ポケモンボールを連想させることなどが理由だといいます。
ポケモン社が調査実施、訴訟提起へ
パルワールドが発売された直後、ポケモン社には「ポケモンに類似している他社ゲームがある」との問い合わせなどが相次いだといいます。
当時、ポケモン社は、「ポケモンのいかなる利用も許諾していない」とした上で、「ポケモンに関する知的財産権の侵害行為に対しては、調査を行った上で、適切な対応を取っていく」とホームページ上で表明していました。
そして、調査開始から約8ヶ月後の9月18日、東京地方裁判所に対し、特許権侵害行為の差し止めと損害賠償を求める訴訟を提起した旨を発表しました。
ちなみに、任天堂社とポケモン社が今回の訴訟の請求原因とした、特許権侵害の具体的な内容については現状明かされていません。
任天堂社は今回訴訟に至った理由について「長年の努力により築き上げてきた当社の大切な知的財産を保護するため」だと説明。“NINTENDO”のブランドを含む知的財産の侵害行為に対しては今後も必要な措置を取っていくとコメントしています。
一方のポケットペア社は、今回の訴訟提起によるパルワールドの運営中断・変更の予定はないとしたうえで、「インディーゲーム開発者が自由な発想を妨げられ萎縮することがないよう、最善を尽くす」と表明しています。
コメント
特許権侵害に毅然とした態度を示すポケモン社。パルワールドへの訴訟提起の5日前には、ポケモンのキャラクターを無断使用した中国企業に対する特許侵害訴訟に勝訴したと発表したばかりでした。
この訴訟では、中国の裁判所が被告会社に対し1億700万元(日本円 約23億4000万円)の支払いを命じたとされています。
株式会社ポケモン、中国企業との知的財産権侵害訴訟で勝訴 損害賠償額23億円に(企業法務ナビ)
一方の、ポケットペア社は今年7月に、知財ビジネスのノウハウを持つソニー・ミュージックエンタテインメントとアニメ制作会社・アニプレックスとの共同出資で、パルワールドのライセンス事業を国内外で展開するジョイントベンチャー「パルワールドエンタテインメント」を設立し、ライセンスビジネスの強化に乗り出しています。
今後、訴訟でパルワールドの特許権侵害が認められるのか、訴訟の影響を受けゲーム内容の修正は行われるのか、裁判の行方が注目されます。
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