「折り返し乗車やめて!」みなとみらい線でキャンペーン
2014/10/22 法務相談一般, 刑事法, その他
折り返し乗車とは
折り返し乗車とは、いったん目的地とは反対方向の電車に乗り適当な駅で下車した後、
改札を出ずに、そのまま目的地方面の電車に乗る行為をいう。朝の通勤ラッシュ時などで、
座席を確保するために、最寄りの駅からいったん電車の始発駅、もしくはまだ比較的座席に空席が目立つ駅で折り返し乗車をする乗客がいることがこれまでも指摘されてきた。
折り返し乗車は、特例等で認められている場合を除き、折り返す区間の乗車賃を支払わなければ不正乗車となる。不正乗車が発覚した場合、鉄道事業者各社の旅客営業規則等による処分により、正規運賃のほかに追徴金を徴収されることがある。さらに、鉄道営業法違反、刑法の詐欺罪にあたるとして処分される可能性もある。
横浜高速鉄道株式会社のキャンペーン
みなとみらい線を運行する横浜高速鉄道株式会社は、これまでも月に2回程度、駅員らにより折り返し乗車防止の啓蒙活動、取締りを行ってきたが、同社は、今月20日(月)より不正乗車防止集中キャンペーンを開始した。
キャンペーンでは、とくに折り返し客の目立つ神奈川県横浜市のみなとみらい駅で、午前7時から9時までの2時間、同社社員および警備員約30人体制で、下り方面から乗り換える乗客に対する声かけや、取締りを実施する。さらに、ポスターや車内放送強化により不正乗車の防止を呼びかける。上記キャンペーンは今月24日まで行われる。
コメント
横浜高速鉄道では、これまでも月に2回程度、駅員らによる折り返し乗車の取締りを行ったり、2012年にも大規模なキャンペーンを行い、このような折り返し乗車の防止や啓蒙活動に努めてきた。
ラッシュを避けて通勤時間を早めたり、2本、3本と電車を見送ってから乗車する、ルールの範囲内で座席確保のために様々な努力をしている利用者も大勢いる。しかし一方で、それでも折り返し乗車を行う者が減らないのは、「これくらいの違反ならバレない」「不正乗車をしてでも座りたい」といった不正利用者の甘えに加え、取締りの方法が、駅員らによる直接の声かけや乗車券チェックに頼らざるを得ないことが大きいと思われる。
折り返し乗車を撲滅するためには、引き続き鉄道利用者の一人一人に乗車マナーの遵守を呼びかけることはもちろん、鉄道事業者は個別の声かけによる摘発だけではなく、改札にかざさずとも鉄道利用者がどこの駅まで行ったかをICカードに記録できるシステムなど、不正利用者を一律・一括して取り締まるシステムの開発が必要なのかもしれない。
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