日清製粉グループ、オセアニアへ進出
2012/12/10 戦略法務, M&A, 会社法, メーカー

事案の概要
日清製粉グループ本社は、子会社の日清製粉と共に、オーストラリアの食品大手グッドマン・フィールダーから、ニュージーランドの製粉子会社チャンピオン製粉を買収する。日系の製粉会社としてオセアニア市場に進出するのは初めてである。
日清製粉が2012年12月中に現地で設立する新会社が事業を引き継ぐ。持株比率は日清製粉グループ本社が25%、日清製粉が75%である。日清製粉は少子高齢化による国内市場の低迷を背景に新規の海外事業の拡大を目指しており、今月3月にも米国の製粉会社ミラー・ミリング社を買収したばかりだ。チャンピオン製粉は、ニュージーランドの小麦粉などの製粉市場でシェア約55%を占める最大手であり、3月の買収と合わせて、日清製粉の海外生産比率は現在の2割強から3割にまで高まる。
グッドマンとはニュージーランドにおける同社への小麦粉の長期供給契約を締結している。小麦粉の供給に限らず、新製品の共同開発や新規需要の開拓を行うことも視野に入れている。
コメント
食品メーカーの海外進出が著しい。日本国内で「胃袋が小さくなっている」以上、海外事業の拡大は避けられまい。オセアニア地域においても、製品の性質上、小麦粉などのニーズは高いと思われるので、今回の買収をきっかけに、シェアを拡大することは可能であろう。
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