「すき家」が防犯体制強化へ
2011/10/14 コンプライアンス, 危機管理, 民法・商法, その他

概要
牛丼チェーン最大手「すき家」の運営会社「ゼンショー」(東京)は、来年3月までに通常1人の夜間勤務を複数に改めると発表した。警察庁の要請を受け、店舗の防犯体制強化を決断したことになる。
牛丼チェーン店をめぐっては近年強盗事件が相次いでおり、今年1~9月に全国で起きた未遂を含む71件のうち、約9割にあたる63件がすき家で発生していたことが判明。また、5月までに襲われたすき家38店を調査した結果、35店が夜間は1人勤務だったため、警察庁がゼンショーに対し、防犯体制の強化を要請していた。
当初、ゼンショーの広報担当者は防犯への取り組みに否定的であったが、その後一転して真剣に防犯に取り組みたい旨を話しているという。
雑感
ここ数年、すき家をはじめ、松屋や吉野家などの牛丼チェーン店は牛丼を300円以下にするなど低価格競争を繰り広げている。確かに、牛丼一杯を250円といった安い値段で食べられることは、一消費者として大変魅力的である。
しかし、今回の強盗事件の件数の増加は低価格競争と無関係ではないだろう。経営や利益を重視するあまりに人件費を削減し、従業員の雇用環境の悪化を招いたのでは本末転倒である。とりわけ、夜間の営業では来客数は少ないものの、犯罪も起きやすいため、防犯体制の強化はごく当然である。今回のゼンショーの経営判断は妥当なものとして評価できる。
景気悪化の影響からか、今やアルバイトですらも1週間の勤務日数が2,3日程度では雇ってもらえないとの話を聞くことがある。ただ、牛丼チェーン店の魅力は低価格だけではないはずである。
すき家は牛丼の種類に加え、カレーライスやまぐろたたき丼など、他に比べてメニューも豊富であるという特徴を有している。これを機に各牛丼チェーン店は過剰な価格競争を見直し、他の独自の特徴を打ち出すべきであると考える。
関連コンテンツ
新着情報

- 業務効率化
- Legaledge公式資料ダウンロード

- 解説動画
斎藤 誠(三井住友信託銀行株式会社 ガバナンスコンサルティング部 部長(法務管掌))
斉藤 航(株式会社ブイキューブ バーチャル株主総会プロダクトマーケティングマネージャー)
- 【オンライン】電子提供制度下の株主総会振返りとバーチャル株主総会の挑戦 ~インタラクティブなバーチャル株主総会とは~
- 終了
- 視聴時間1時間8分
- 弁護士
- 水守 真由弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号

- ニュース
- 豊田自動織機が12月にTOBを予定、株式非公開化のスキームについて2025.7.9
- 豊田自動織機が株式非公開化に向け、12月にTOBを開始する予定であることがわかりました。 ...

- 解説動画
岡 伸夫弁護士
- 【無料】監査等委員会設置会社への移行手続きの検討 (最近の法令・他社動向等を踏まえて)
- 終了
- 視聴時間57分
- 弁護士
- 目瀬 健太弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号

- 業務効率化
- 法務の業務効率化
- セミナー
松永 倫明 セールスマネージャー(株式会社Cyberzeal、Viettel Cyber Security所属)
阿久津 透 弁護士(弁護士法人GVA法律事務所/東京弁護士会所属)
- 【オンライン】経営と法務が備えるべきサイバーリスク~サイバー攻撃被害の現実と予防策〜
- 終了
- 2025/05/29
- 17:30~18:30

- まとめ
- 経済安全保障法務:中国の改正国家秘密保護法の概要2024.3.15
- 2024年2月27日, 中国では国家秘密保護法(原文:中华人民共和国保守国家秘密法)の改正が成...