「つい言ったー」じゃ済まない!? 増加するSNSトラブルを未然に防ぐためには
2011/08/10   コンプライアンス, 民法・商法, その他

増えるSNSトラブル

 「嵐」の櫻井翔の宿泊したホテルの従業員や,ネットマイルの従業員などがツイッターやフェイスブック,グーグル+など昨今普及が著しい,いわゆるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)へ不適切な内容の投稿をすることにより,所属する企業の評価を下げるというトラブルが急増している。
このような状況の下,企業の法務担当者はこのようなトラブルを未然に防ぐためどのような対策をすることができるか考えてみたい。

ガイドラインの策定

 現在多くの企業がガイドラインを策定することによって,SNSを利用することについての企業のポリシー,姿勢などを表明したり,従業員,関連会社に対してSNSの利用についての注意を掲げていたりしているようだ。

ガイドライン以外の具体的な対策としては以下のようなものが考え得る。

・企業,従業員としての公式アカウントを定める
・SNS利用者に事前にトレーニングを行う
・投稿に際して,別の者が事前にチェックを加えるシステムを作る

もっとも,個人的な利用に歯止めをかけることは難しいであろう。所属企業名をプロフィール欄に掲げながら,一方で「個人的な見解であって,所属する企業とは一切関係はありません」というような注意書きを加えている場合も多く見られる。

具体的に書かないと誰も読まない!?

 ガイドラインはともすると就業規則や契約書のように法的,抽象的な表現になるおそれがある。しかし,SNSのトラブルは一度発生してしまうと急速に広まり企業の社会的評判を著しく低下させる可能性があり,未然に防ぐ必要が高いため,なるべく従業員に理解しやすく,伝わりやすいような具体的な状況を表記するなどの工夫が重要である。
また,策定したガイドラインを従業員がチェックすることを義務付ける方法として,e-ラーニングの中で,ガイドラインの内容を周知するよう工夫している企業が多いようである。

そもそもガイドラインの位置づけは

 ガイドラインは就業規則,契約書の様に法的手段の直接的根拠とすることは難しいが,ガイドラインで事前に注意していたという事実が,経営者の管理責任を問われた際にその責任を減ずる方向に作用することはありうるであろう。このように,事後的な法的な紛争が発生した場合にも,ガイドラインを予め定めておくことは重要であるといえよう。

具体的なガイドラインの参考として以下リンクを参照して頂きたい。自社の状況に合わせたガイドラインを策定してゆくことが今後必要となってゆくであろう。

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