音楽の"新しい"楽しみ方? -Appleも参入する?クラウド音楽サービス-
2011/05/25 知財・ライセンス, 著作権法, エンターテイメント
音楽の"新しい"楽しみ方?
クラウドベースの音楽サービスについては近年色々な企業が行うのではないかと報道されてきたが、今年になって大きく動いてきている。クラウドベースの音楽サービスとは携帯端末によってサーバーにアクセスし、端末にダウンロードすることなく聴けるサービスをいう。アマゾン(Amazon)が「Cloud Drive」を3月末に、またグーグル(Google)も今月に入って「Music beta by Google」を開始しており、ここにきてアップル(Apple)がクラウドベースの音楽サービス提供に向け、大手レコード会社3社との契約を締結させたと報道されている(ただし、実際に楽曲を使用するには音楽出版社との契約が別途必要となる)。しかし、前2社はアップルと違い音楽会社との交渉がまとまらないうちにいわば「見切り発車」の形でスタートさせている。
音楽の楽しみ方は10年前とは大きく変わっているが、ここから10年でも当然のことながら変わっていくと思われる。ネットサービスの主戦場がクラウドサービスになりつつある現在、音楽管理についてもそうなっていくのではと思わせるのが今回の事例である。しかし、音楽とネットについては著作権の問題が大きく関わってくる。Napster(※ファイル共有サービスとしてのもの。現Napster社とは異なる。)事件などの著名な事例に限らず、今でも違法配信等は後を絶たない。音楽会社との交渉がまとまらない背景には著作権をいかにして保護していくかということが関わっている。日本でのサービスも当然予想されるので、データ保護等のサービスの信頼性やどのようなプラットフォームで提供されていくのかといった利便性のみならず、日本の著作権者たちがいかなる対応を取るのかを含めて今後が注目される。今までの日本の著作権者との交渉を考えると日本では一筋縄でいきそうにないのではないかと思っていますが…。
【関連リンク】
・アップル、クラウド音楽サービス提供に向け、大手レコード会社3社と契約(Bloomberg報道)-WirelessWire News-
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