前払い金集めるだけ集めて倒産?‥‥一昨年破綻の有名注文住宅会社の元会長ら4人逮捕
2011/01/04 消費者取引関連法務, 民法・商法, 住宅・不動産

「アーバン、アーバン、アーバンエステート~♪」
独特のメロディーに乗せたテレビCMは数年前頻繁に流れていた。聞き覚えがある方も多いのでは。
注文住宅建築会社アーバンエステート(埼玉県川口市、破産手続き中)は2009年に経営破綻。元会長らは同社が経営破綻状態にあったことを認識しつつ、破綻直前に顧客と新規契約を結び、前払いで顧客から工事代金を騙し取っていた疑いが持たれている。埼玉県警は4日に詐欺容疑で元会長らの取調べを開始し、詐欺容疑で同日逮捕した。すでに新築工事が不能と認識しながら、「前払いならば値引きする」「オプションが無料になる」等もちかけていたとされている。およそ500人から計35億円が支払われたとみられるが、家は完成しなかった。
住宅ということで個々の消費者の高額な被害は当然、老後の終の棲家のために家を建てる予定だった人等の精神的ショックの大きさは察するに余りある。この問題は4日の事情聴取に至る前から、マスコミで取り上げられていた。
極めて高額な買い物である以上、消費者自身も、CM等で有名な会社だからといって安易に信用することない用心深さが必要だ。会社の状態や評判、既に建築した人からのヒアリングをするなどの事前調査は必須の自衛手段といえるだろう。会社が破綻してしまえば、泣き寝入りとなることは必至。
今回の事件は会社側の手口の悪質さが窺える。注文住宅の場合、建築途中で住宅メーカーが倒産したらお金は返ってこない。こういったトラブルに備えて「完成保証制度」というものがあるが、全額は戻らない。破綻可能性の高いとみられる業者と消費者が契約してしまうことのないよう、行政による事前のケア等の対策も必要ではないか。
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