都議会議員がまたセクハラ発言 性差別の根強さが窺われる
2014/09/24 労務法務, 労働法全般, その他
問題の発言
2014年9月17日野島善司東京都議会議員(65)が「(プライベートな場であれば)『結婚したらどうだ』と僕も言う」との発言をした。発言は「議会での性差別をなくすには」と題した集会で行われ、野島都議は前日の9月16日に男女参画議連会長に就任したばかりであった。
6月の野次問題
2014年6月18日にみんなの党の塩村文夏都議が質問を行っていた最中に、鈴木章浩都議が「自分が早く結婚したほうがいいんじゃないか」と野次を飛ばした。当初は鈴木都議は野次を否定、所属政党の都議会自民党も発言者を特定しない意向であった。しかし世論の高まりや党本部の批判を受けたことや、みんなの党が声紋分析を行う構えを見せたことから、鈴木都議は自らの野次を認め、塩村都議に謝罪した。
野次問題の影響
鈴木都議は自民党を離党したものの議員辞職は拒否、都議会も同時に飛ばされた他の野次(「産めないのか」との内容)については発言者が不明ということで追及を行わないことにした。
この問題は大きく取り上げられ、都議会には抗議が殺到し、海外にも発信された。
また2014年9月6日には第3回ブラック企業大賞では企業ではないものの「特別賞」に選定された。セクハラ野次の横行や自浄能力の無さなどが原因とみられる。
対策
都議会は6月の野次問題を受けて再発防止を誓ったが、その成果が出ているとは言い難い。。議会での性差別を扱った集会で、男女参画議連会長がそのように発言をしたことは、都議会の女性蔑視が根強いことが窺える。
都議会の会派の中では民主党が野次を全面禁止に、塩村都議が所属するみんなの党は野次だけでなく拍手も禁止する方針である。一方鈴木都議が所属していた自民党と公明党、共産党などは野次を禁止する措置をとらない方針である。
野次の必要性はともかく規制として押し付ける性質のものではない。
議員は一般の職場でもこのようなセクハラは許されないこと、議員は住民の模範となるべきであることなどを自覚すべきである。
そして有権者はセクハラ発言をするなど問題のある議員には投票をしないことが求められる。セクハラ発言をしたら次の選挙に落選するという認識が広まれば、議員は容易にセクハラ発言をすることができなくなり性差別の防止に繋がる。
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