三菱東京UFJ 米経済制裁国への違法送金で和解金7億の支払い
2012/12/13 金融法務, 民法・商法, 金融・証券・保険

事案の概要
三菱東京UFJ銀行は、13日、米国財務省外国資産管理局との間で、米国の経済制裁規制に対する違反と疑われる行為があったとして、和解金857万ドル(約7億1300万円)を支払うことで合意したと発表した。
違反行為とされたのは、同行が、2006年から2007年の間に、イランやキューバ、スーダン、ミャンマーなどにドルを送金したとする97件の取引である。米国では、安全保障を脅かすとして経済制裁の対象としている国へのドル送金を禁じており、イランなどは米国の経済制裁対象国であった。同行は、ニューヨーク支店などを通じて、これらの国々の法人や個人にむけて計590万ドルを送金していた。
三菱東京UFJ銀行は2007年の社内調査で違法送金を発見し、2008年に当局に自主的に報告していた。同行は、事務管理態勢等の徹底的な見直しを実施しており、「引き続き、法令等遵守態勢及び内部管理態勢等について、不断の改善に努めたい」としている。
コメント
米国は、制裁対象国との金融取引に厳しく対応しており、欧州銀行などの巨額の罰金支払いが相次いでいる。米国財務省外国資産管理局に対しては、英大手銀行スタンダードチャータードがイランとの不正取引で3億2700万ドル(約270億円)、英大手銀行HSBCがマネーロンダリング(資金洗浄)対策の不備で19億ドル(約1560億円)を支払うことで合意したと既に報じられている。
三菱東京UFJ銀行の件は、同行の米国の規制に対する理解不足から生じており、企業には、適正な業務運営、内部管理・コンプライアンス管理の徹底が求められているといえよう。
関連コンテンツ
新着情報

- 業務効率化
- 法務の業務効率化
- 弁護士
- 大谷 拓己弁護士
- 弁護士法人咲くやこの花法律事務所
- 〒550-0011
大阪府大阪市西区阿波座1丁目6−1 JMFビル西本町01 9階
- 弁護士
- 横田 真穂弁護士
- 弁護士法人咲くやこの花法律事務所
- 〒550-0011
大阪府大阪市西区阿波座1丁目6−1 JMFビル西本町01 9階

- 解説動画
岡 伸夫弁護士
- 【無料】監査等委員会設置会社への移行手続きの検討 (最近の法令・他社動向等を踏まえて)
- 終了
- 視聴時間57分

- 解説動画
加藤 賢弁護士
- 【無料】上場企業・IPO準備企業の会社法務部門・総務部門・経理部門の担当者が知っておきたい金融商品取引法の開示規制の基礎
- 終了
- 視聴時間1時間

- まとめ
- 独占禁止法で禁止される「不当な取引制限」 まとめ2024.5.8
- 企業同士が連絡を取り合い、本来それぞれの企業が決めるべき商品の価格や生産量を共同で取り決める行...

- 業務効率化
- Hubble公式資料ダウンロード

- セミナー
登島和弘 氏(新企業法務倶楽部 代表取締役…企業法務歴33年)
- 登島さんとぶっちゃけトーク!法務懇談会 ~第16回~
- 終了
- 2025/06/04
- 19:00~21:00

- ニュース
- 韓国美容系YouTuberのイベント不参加を巡る訴訟、日本企業の請求をソウル地裁が却下2025.10.15
- NEW
- 韓国の美容系ユーチューバーに出演を委託していた日本企業が不参加による違約金支払いを求めていた訴...