スズキのインド子会社暴動問題、広がる波紋
2012/07/26 海外進出, 民法・商法, メーカー

概要
今月18日、スズキのインド子会社マルチ・スズキのマネサール工場で暴動が起きた。従業員が班長に暴力をふるって停職処分を受けたことに組合側が反発し、経営者側に暴行。インド人幹部1人が死亡し、日本人2人を含む90人以上が負傷、97人が逮捕される事態となった。この事件を巡っては、そもそも何故このような事態が生じたのか、というレベルですら見方が定まっていない。「労働組合の面子が関わっている」「共産党組織が関与している」といった疑惑が飛び交い、事態の真相は未だ把握されていないのが現状である。
ともあれ、この問題がスズキに与える影響が甚大であることは間違いない。マネサール工場はこの暴動を受けて当面の操業を停止しており、生産再開の目処は立っていない。2012年3月期におけるスズキの世界生産台数280万台に対してインドでの生産は113万台であり、マネサール工場の生産能力は55万台を誇っていた。生産拠点を一時的に失ったことで経営へのダメージは避けられないものと思われる。
コメント
スズキは元々インドへの進出に関して先駆け的存在であっただけに他の日本企業にとっても衝撃は大きく、カントリーリスクが高まったとの共通認識を持たせるに充分である。しかし、この一件のみを以て日本企業のインドへの投資拡大の流れが停滞すると考えるのは拙速であろう。インドが日本企業にとって戦略的拠点であることに変わりはない。日本企業に求められるのは、(今回の事件に関しては原因に不透明なところはあるものの)社会情勢の変化に適切に対応しつつ相手国のやり方や文化に適合していくことであると考えられる。
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