コンプガチャの景品表示法上の問題点
2012/05/31 広告法務, 景品表示法, エンターテイメント

コンプガチャとは、カードなどが当たるガチャ(くじ引き)を引いた際、指定されたカードがそろった時、報酬のカードをもらえるというもの。ガチャが有料の場合、揃うまでに多額のお金を費やすこともあり、いわゆるカードバトル型ソーシャルゲームで多く採用されている。
ガチャでカードを取得すること自体は消費者と事業者の取引であるため、そのカードが景品に当たるというわけではない。ただ、カードの特定の組み合わせによってレアカードを得る、事業者からするとレアカードを提供するということは、「カードの取引に消費者を誘引するための経費」ととらえられることとなる。そうなると、カード合わせの方法を使って、懸賞による景品を提供するということは景品表示法が禁止をしている事項に当たることとなるので、一般論として景品表示法上の問題点があると消費者庁は考えている。消費者庁は来週にも公式見解を表明する予定だ。
コメント
コンプガチャに規制をするのは、産業への影響から見て過剰反応ではないかというような声もある。しかし、コンプガチャについて、消費者庁には2010年度から65件の相談が寄せられており、子どもたちがレアカードを得ようとして月何十万円もの請求が来てしまったという事例があることから、少なくともそういった事態は避けなければいけないだろう。
規制の要否はともかく、少なくとも必要な事業者への注意喚起をしていくことは必要だろう。
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