【コラム】法務の鉄人(7)『法務としての成果の見せ方』
2021/12/10   コンプライアンス, 法務相談一般

私が現職に入社した当時メンターから教わったことで、これまで全く盲点だったのは、『成果の見せ方』だった。

会社で仕事を頑張るのは勿論大事だが、自分の努力が認められるには、自分の頑張りが成果となって表れていることをどう見せられるかが重要であるという観点である。

これは、会社が大きくなるほど重要である。これは、法務・コンプライアンス分野に限られない。

 

まず1つ目のポイントは、

◇完結させること

プロジェクトでも何でも、時間に終われ、終盤まで至ったのにきっちり完結しないということがある。これは非常に勿体ない。プロジェクトが思ったような成果をあげられなかったとしても、やりきったことが成果となる。

 

2つ目は、

◇小さな成功から始めよう

新しい組織に入って、大きなことから始めるのは簡単ではない。だから、まずは小さな成功を成し遂げよう。それを少しずつスケールアップしていくのである。この方法では、会社や組織にあった進め方がわかり、実績ができることで周りのサポートが得られやすくなる。

 

3つ目は、

◇ビフォー/アフター、次への課題を明示すること

成果の捏造は許されないが、自分たちの頑張りが会社の課題をどのように改善させたのか、次はどうするのかを見せることが重要。このときに変化を数字で見せられるとなお良いが、法務・コンプライアンス領域では難しい場合もある。評価をA、B、Cなどに置き換えるのも良いかもしれない。

 

4つ目は、

◇成果をあげたら、なるべく早くにそれを報告・発表すること

鮮度が落ちるとインパクトも落ちる。

 

5つ目は、

◇発表や報告をしたら、そのフィードバックをもらい、次に分かりやすく反映させること

 

この5点ができれば、あなたの作業はより評価されやすくなると考える。

また、例えばいつかあなたが転職を考えるときには、あなたの実績としてまとめやすいという副産物もあるといえよう。

 

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本コラムは著者の経験にもとづく私見を含むものです。本コラム内容を業務判断のために使用し発生する一切の損害等については責任を追いかねます。事業課題をご検討の際は、自己責任の下、業務内容に則して適宜弁護士のアドバイスを仰ぐなどしてご対応ください。

 

 

【筆者プロフィール】


Harbinger(ハービンジャー)


法学部、法科大学院卒。
司法試験引退後、株式会社More-Selectionsでインターンを経験。


その後、稀に見る超ブラック企業での1人法務を経て、スタートアップ準備(出資集め、許認可等、会社法手続き、事業計画等)を経験。転職した後、東証一部上場企業の法務部で、クロスボーダーM&Aを50社ほどを担う。また、グローバルコンプライアンス体制の構築に従事。


現職はIT企業のコンプライアンス担当。大学において、ビジネス法の講師も行う。


 
 

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