自炊代行業者 差止め請求を認諾

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事案の概要

紙の本や漫画をスキャンして私的に電子書籍化することを「自炊」という。自炊行為の代行業は、私的複製に当たらず著作権侵害であるとして、浅田次郎さん、大沢在昌さん、永井豪さん、林真理子さん、東野圭吾さん、弘兼憲史さん、武論尊さんら7人の作家、漫画家が自炊代行業者に対し、代行の差止めを求めて訴訟を提起していた。訴えられていたのは、有限会社愛宕(神奈川県)とスキャン×BANK株式会社(東京都)。

愛宕は、著作権侵害ではないと主張。複製主体はあくまでサービス利用者で、利用者からネットで公開しないなどの誓約をとり、裁断した書籍や電子データもすべて破棄してきたという。しかしながら、本業のシステム開発に支障を及ぼすことや訴訟負担を理由として自炊行為代行業の停止を決定。原告らの請求を認諾した。

スキャン×BANKは認諾をしていないものの、すでに代行業を停止している。

コメント

個人が紙の本や漫画をスキャンし、個人で利用する分には、著作権侵害に当たらない。しかしながら、代行業者を利用した者が、スキャンして電子書籍化したものをネット上に公開するケースがある。同時に、代行業者が自炊代行した画像が、ネット上に公開されたか確認することも困難である。つまり、代行業者が実際に電子書籍をネット上への公開に関係しているか明確でない。スキャン×BANKについて、裁判所がどのような判断をするのか興味がある。

企業法務ナビよりお知らせ
本記事は、約7年9ヶ月前に投稿された記事です。法律を内容とする記事の特性上、その改正や他の特別法の施行、経過措置期間の経過、関連判例の出現などによって内容が古くなり、現在は誤りとなる可能性がありますので、ご注意下さい。
 
[著者情報] oto

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