EUと日本の外国人の労働状況の比較について

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はじめに

先日イギリスがEUから離脱することが確定的になりましたが、
その大きな要因の一つとして移民問題が挙げられています。
外国人に関する労働の問題が最近世間をにぎわせています。
わが国では、移民ではありませんが外国人の就労問題が少なからず
存在しています。

外国人の不法就労の現状について

平成28年6月3日警察・法務・厚生労働の三省庁によって構成される
不法外国人対策協議会が主要経営団体に対し、外国人の不法就労防止
を呼び掛けています。平成27年から平成28年にかけて2年連続で外国人の
不法在留者が増加しています。不法就労が発生する背景の一つとして,
稼働先をあっせんする悪質なブローカーや雇用主が存在することが挙げられます。
不法残留者は現在わが国では約6万人3千人存在しているといわれています。
参照(http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri09_00025.html)

企業側に求められる措置

企業法務の観点からこの問題をみると、はじめに企業が外国人
(特別永住者及び在留資格「外交」・「公用」の者を除く)を
雇用する場合には厚生労働省へ当該外国人の労働者の氏名、在留資格、
在留期間等について確認しハローワークへ届け出ることが義務付けられて
います。この義務に反した場合には、300万円以下の罰金に処せられること
があります。
そして、不法就労外国人を故意または過失によって雇用した場合には
入管法によって罰金または罰則が適用される余地があります。
企業側の事前の予防策としては、不法就労外国人かどうかの確認を行うこと
が挙げられます。不法就労外国人かどうかの判断は、パスポートまたは在留カードの
「在留資格」、「在留期間」、「在留期限」を確認するで対処できます。
参照:(http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/yokuaru_goshitsumon/gaikokujinkoyou.html)
外国人の不法就労を未然に防ぐことが仮にできなかった場合には、
企業側としては当該外国人の雇用について過失がなかったと証明する必要
があります。事前に行った外国人のパスポートを確認した記録を保存する
ことで注意義務を果たしたという事情になります。
また、企業側としては事前に就業規則に違法就労者について
解雇条項を定めておくことで事後の対応がスムーズになるといえます。

コメント

法務省は、少なくとも平成23年から繰り返し外国人の不法就労の通知を
出すことによって企業側に、この問題を周知徹底させているといえます。
そうすると、年々企業側が外国人が不法就労者かどうかの確認をすべき
要請が高まっているといえます。この機会に、外国人の採用制度に関する
見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

企業法務ナビよりお知らせ
本記事は、約3年8ヶ月前に投稿された記事です。法律を内容とする記事の特性上、その改正や他の特別法の施行、経過措置期間の経過、関連判例の出現などによって内容が古くなり、現在は誤りとなる可能性がありますので、ご注意下さい。
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[著者情報] Nabetatu

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2008年より中央大学ビジネススクール客員講師(13年より同客員教授)
2016年より2018年まで東京大学大学院法学政治学研究科教授
2019年ベンチャーラボ法律事務所開設

主にベンチャー・スタートアップ支援、M&A、国際取引、一般企業法務を取り扱う。

主著として、『業務委託契約書作成のポイント』(共著)、『契約書の見方・つくり方(第2版)』、『ビジネス法律力トレーニング』、『ビジネス常識としての法律(第2版)』(共著)、『シチュエーション別 提携契約の実務(第3版)』(共著)、『会社役員のための法務ハンドブック(第2版)』(共著)などがある。
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