個人情報保護新法、国外企業にも適用か…シンガポール法務事情
2012/03/22 海外法務, 海外進出, 外国法, その他

個人情報保護新法、国外企業にも適用か…シンガポール法務事情
事案の概要
シンガポールの情報芸術省(Ministry of Information, Communications and the Arts :MICA)は、3月19日、個人情報保護新法の第3次パブリックコメントを開始した。
これまで、シンガポールには個人情報保護法(Personal Data Protection Bill)は存在しておらず、個別法の情報に関する規定やコモン=ローによる処理が行われてきたところである(関連リンク1参照)。
だが、他の先進諸国がすでに個人情報保護に関する法制を整備していること(たとえばわが国では平成15年に制定された「個人情報の保護に関する法律」)を受け、シンガポールにおいても今年7月から9月における立法化に向け、準備が急がれている。
今回、パブリックコメントの段階であえて取り上げるのは、第3次草案は外国の法人や個人も対象とするものとなっており、シンガポールで活動するわが国企業への影響が懸念されるからである。
第3次草案の概要は、以下のとおりである(関連リンク2、3参照)。
・個人情報取扱者(Organisation)は、当該個人の同意なくして個人情報を収集・使用・開示してはならない。
・個人は個人情報取扱者に対する同意を撤回し、個人情報の収集・使用・開示の停止を請求することができる。
・個人は、Do-Not-Call (DNC) リストに登録することにより、マーケティング企業からのセールスを目的とする電話を拒絶することができる。
・個人情報取扱者(Organisation)には、外国に所在するものも含む。
・公示から施行までは、18ヶ月の猶予期間(Sunrise Period)を設ける。
・違反者には、最高で100万シンガポール・ドルの罰金が課される。
所感
外国に所在する企業にも規制が及ぶとなれば、その影響はかなりの広範囲におよび、シンガポールでのビジネス・コストの増大も懸念される。
いずれにせよ、各企業法務担当者においては今後の動向に注視すべきと思われる。
関連リンク
- Privacy&Data Protection:Singapore(リンク切れ)
- S'pore data protection bill to be tabled by Q3
- PUBLIC CONSULTATION ISSUED BY MINISTRY OF INFORMATION, COMMUNICATIONS AND THE ARTS PROPOSED PERSONAL DATA PROTECTION BILL 19 MARCH 2012(リンク切れ)→アーカイブ
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