震災に乗じた悪質犯罪が検挙!ネットの飲料水販売者逮捕される!
2011/05/31   業法対応, 食品衛生法, その他

概要

「売上金のすべてを義援金として被災地へ送る」などと宣伝し、無許可でペットボトル入り飲料水を販売目的で製造したとして、県警生活環境課などは30日、岩出市の夫婦を食品衛生法違反(清涼飲料水の無許可製造業)の容疑で逮捕しました。

2人は3月15日ごろ、東京都の男性ら4人にインターネット上で販売する目的で、知事の許可を受けずペットボトル入り飲料水約156リットルを製造した模様。
東日本大震災発生直後の3月13日ごろから、11都府県32人に、1セット12リットル(798円)の水を計約115セット販売し、約9万2000円を売り上げたとみられている。なお、義援金は実際には送っていなかったという。
3月ごろ、県に「和歌山の天然水を注文したら、使用済みペットボトルに入った水が送られてきた」と情報提供があり、県警が捜査していた。
2人は「県内のわき水から採水した」と供述しており、容疑を認めている。

解説

清涼飲料水販売は、営業施設内で販売する場合、食品衛生法や各地の条例により、保健所長の許可を受けた後、様々な細かい許可・規則にしたがって行うものとされている。(水道水は水道法等によっても規制される)
従来の食品衛生法は、施設販売を想定して規制を行っているが、ネットオークションでの加工品の出品について特別の規定等は設置されていない。
ただし、条例によって規制されていたり、保健所からの許可を要求される食品等も多く、オークション運営側も規約違反として自主削除する場合も多い。
今回の事案はインターネット経由でも清涼飲料水の無許可製造業に当たると県警は判断したようだ。
また、売上げも義援金として送られていなかったとのことなので、詐欺罪の余罪も追及されるものと思われる。

総評

震災の後、水道水がオークションに出品されたとして一時期大きな話題になったが、こんな落とし穴があったとは。
インターネットの発展に伴い、意外なところで意外な法律に引っかかってしまうことがある時代になったのだなあと思う一方、
震災を食い物にした容疑者達には厳然とした処分を求めたいと思った。

【関連リンク】
食品衛生法
東京都福祉保健局 食品衛生法ガイドライン

シェアする

  • はてなブックマークに追加
  • LINEで送る
  • 資質タイプ×業務フィールドチェック
  • TKC
  • 法務人材の紹介 経験者・法科大学院修了生
  • 法務人材の派遣 登録者多数/高い法的素養

新着情報

公式メールマガジン

企業法務ナビでは、不定期に法務に関する有益な情報(最新の法律情報、研修、交流会(MSサロン)の開催)をお届けするメールマガジンを配信しています。

申込は、こちらのボタンから。

メルマガ会員登録

公式SNS

企業法務ナビでは各種SNSでも
法務ニュースの新着情報をお届けしております。

企業法務ナビの課題別ソリューション

企業法務人手不足を解消したい!

2007年創業以来、法務経験者・法科大学院修了生など
企業法務に特化した人材紹介・派遣を行っております。

業務を効率化したい!

企業法務業務を効率化したい!

契約法務、翻訳等、法務部門に関連する業務を
効率化するリーガルテック商材や、
アウトソーシングサービス等をご紹介しています。

企業法務の業務を効率化

公式メールマガジン

企業法務ナビでは、不定期に法務に関する有益な情報(最新の法律情報、研修、交流会(MSサロン)の開催)をお届けするメールマガジンを配信しています。

申込は、こちらのボタンから。

メルマガ会員登録

公式SNS

企業法務ナビでは各種SNSでも
法務ニュースの新着情報をお届けしております。

企業法務ナビに興味を持たれた法人様へ

企業法務ナビを活用して顧客開拓をされたい企業、弁護士の方はこちらからお問い合わせください。