数学科の「女性枠」取りやめ、議論噴出
2011/05/20 法務相談一般, 民法・商法, その他

「旧帝大」で起きた「女性優遇」
九州大学は19日、2012年後期入試から理学部数学科で導入予定だった「女性枠」を取りやめると発表した。
女性枠は一般枠の1.25倍の定員が割り当てられ、残りの一般枠は性別に関係なく出願可能となっていた。数学の女性研究者を増やす目的があったが、法の下の平等に反する恐れがあると批判が起きていた。
各界から批判と議論
法的な側面のみならず、各界から議論が巻き起こっている。知識人から掲示板の住人まで様々な意見が出ているが、概して賛成する論調ではない。男性からは「逆差別」、女性からも「入学後に肩身が狭い」等々の意見が見られる。
筆者の昔話
アファーマティブ・アクションはとても古い論点でもある。賛否双方の論拠は出つくした感もあり、なのに折に触れて何度も蒸し返されてきた。
問題はどこにあるのか?
ここで、筆者の体験談を少し。筆者は女子大付属の、まったく進学校ではない女子高出身だった。国立大理系に進学した同級生はごく少数存在したが、皆の反応は「え、なんで理系?」「大変だねー(人ごとのように言う)」だった。
選択の自由が真に存在するのは、多様な選択肢が「実際に選べるもの」として意識されたときだけである。知らない選択肢は選べない、ゆえに知識と常識が自由を制約している。
女子学生が少ないのは、そもそもそうした進路がある、という意識がないところに原因のひとつがあるような気がしてならない。
すると、九州大学の「女性枠」は、問題の本質に影響できるものではないと、言いうるのかもしれない。
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