違法ハウスが急増!暗躍する貧困ビジネスとは
2013/10/16 不動産法務, 民法・商法, 住宅・不動産
事案の概要
違法ハウスとは、法律や条例を無視した狭小の住居用の部屋をいう。いま、この違法ハウスが全国に急増している。社会的弱者を食い物にする貧困ビジネスとしてである。
それぞれの個室に窓はなく、室内は隣室の寝台部分が大きくせり出す構造で圧迫感がある。居室として使えるのは2畳ほどという狭さで、備え付けのテレビやエアコンが無ければ、住環境は独居房とさほど変わらない。建築基準法が定める居室の基準は無視され、火災時の避難経路も確保されていない。家賃は月4万~5万円。これに水道光熱費が加わる。キッチンとトイレは共同で、シャワーは有料である。
これが、一般によくみられる違法ハウスの概要だ。運営側はシェアハウス等と謳い運営していることが多い。 昨年、ある施設に東京消防庁の調査が入った。業者は「施設は24時間利用可能なレンタルオフィス」と主張したが、共同住宅に課せられた防火設備の不備で警告を受けた。その後、業者はこの施設を突如閉鎖した。
コメント
共同住宅の安全基準は、建築基準法や消防法、自治体の条例で厳しく定められているはずである。しかし、業者は共同住宅であることを認めず「レンタルオフィス」と言い張った。違法ハウスは、多くの安全基準や条例を無視しており劣悪な環境であるだけでなく、安全上も大きな問題を抱えている。
社会的弱者が犠牲になるような違法ハウスがなくなるよう、社会全体が違法業者の監視をしていく必要があるだろう。
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