【シンガポール】来年から電話勧誘に対する規制強化!
2013/10/10 海外法務, 海外進出, 外国法, その他

事案の概要
シンガポールで12月2日より、不要なテレマーケティングを拒否する為に、個人の電話番号を国のデータベースに登録する制度-DNC(Do-Not-Call )Registryの番号登録受付が開始される。
登録希望者は、WEB、SMS、電話のいずれかの方法で電話番号をDNC のデータベースに登録することとなる。登録料は無料で、登録有効期限も設けられていない。
また、電話、FAX、SMSのいずれを拒否するのか選択することが出来る。(もちろん組み合わせての拒否設定も可能である)
この制度上では事業者が、電話、FAX、SMSなどで営業を行うには、事前に拒否登録がなされていないかどうか確認を行う必要がある。
そのために、DNCのデータベースにアカウントを作成し、保有する電話番号と拒否登録されている番号を照合することになる。
組織に属していない個人であっても、営利を目的として電話等の方法により消費者に接触する場合には、本制度が適用されることとなる。
アカウントの作成費用は、シンガポール法人及び個人が30シンガポールドル、外国法人が60シンガポールドルとなる。
データベースと照合して利用可能と判断された電話番号であっても、その利用期間は30日間(制度が施行される2014年1月2日から7月1日までは60日間)となっている。期間が過ぎた場合は再度、利用可能かを照合する必要がある。
本制度の運用自体は2014年1月2日より開始される予定である。
※1シンガポールドル=77.875円(10月9日終値)
コメント
上記制度は、個人情報保法を根拠としている。個人情報の保護が強化されること自体は歓迎されるべきことではあるが、一方で企業活動にとってはマイナスの要因となる。
違反者には最高で100万シンガポールドルの罰金が科せられる可能性があり、抑止効果は大きいと言える。
今回の制度設計にあたっては、多くの企業がSMSなどのテキストメッセージを規制対象から除外するよう求めていたが、結局テキスト規制も含まれることとなった。また外国企業も規制の対象になっていることから、現地に進出している日系企業も社内体制を整備する必要がある。
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