中国の知財訴訟が急増!ーその背景と日本企業の対応
2013/07/01 知財・ライセンス, 特許法, その他

事案の概要
中国において、知的財産に関する訴訟の件数が急増している。2011年において7819件と2006年と比較して約2、4倍である。特許出願数も2011年において、52万件を超え世界一となり、2012年には70万件を突破しておいる。また、商標出願数も150万件を超えており、米国を上回るペースで増加している。
中国の知的財産に関する訴訟といえばイメージするのは、日本のアニメ、ゲームの海賊版を中国側が作成するなど、中国の企業が日本の知的財産権を侵害するという方も多いだろう。しかし、このようなイメージに反して、実は日本企業が中国企業の知的財産権を侵害したり、国内の中国企業同士の知的財産に関する争いが増えているなど、紛争は多様化している。
このように中国は今や知的財産権の訴訟件数について世界トップの水準である。このような訴訟の急増の原因は3つほどある。1つ目は中国における経済活動が以前より活発化していることである。アメリカ、日本などここ数年で企業が急成長を続ける中国に進出したために、以前と比べて知的財産をめぐって紛争が起きやすい環境となった。2つ目は、中国における訴訟制度の利便性の高さである。中国においては、他の国と比較し弁護士費用が安く、かつ、判決がでるまでの期間は極めて短い。加えて、国内びいきとなりやすい知的財産権の訴訟において比較的公平な判断がくだされやすいという。3つ目は、中国企業における知的財産権に関する関心が高まっていることである。中国の企業において研究開発が盛んとなった結果、知的財産権を行使する企業が増加した。
コメント
2009年中国での特許訴訟において、富士化水に対して約6億円の賠償を命ずる判決が下された。日本企業でも、中国での知的財産に関する紛争に対して十分な備えが必要である。備えとは、端的にいえば、調査と準備である。中国の企業がどのような知的財産権を有しているか、日本の知的財産制度とどのような違いがあるかを十分に調査する必要がある。また、知的財産権の侵害が訴訟に先立って通知することを明記する、中国企業に先立って特許権、商標権を登録しておくなどの準備しておかなけらばならない。
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