歌舞伎町から客引き、客待ちがなくなる?-新宿区、条例案を区議会に提出-
2013/06/28   法務相談一般, 民法・商法, その他

新宿区が条例案を区議会に提出

 これまで新宿区の商店街組合には、客引きや客待ちに対する苦情が、特に女性や家族連れから跡を絶たなかった。そこで、今月10日、新宿区が「客引きの防止に関する条例案」(以下、本条例という)を区議会に提出した。区としては、9月施行を目指す模様である。本条例は風俗店のみならず、居酒屋やカラオケ店も規制対象となっている。
 新宿区といえば、居酒屋やホストクラブといった飲食店やカラオケ店が多く存在する地域である。同地域に店舗を構える企業、またはこれから新店舗を構えようとする企業は必見である。

条例の注目ポイント、概説

 本条例で注目すべきは、風俗店のみならず、居酒屋やカラオケ店においても、特定の通行客を呼び止めて勧誘する「客引き」行為や街中での「客待ち」を全面的に禁止している点である。
 これに対し、東京都公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(以下、迷惑防止条例という)では、「風俗店」については客引きそのものが規制され(迷惑防止条例7条1項3号)、「飲食店」については、客引きそのものは禁止されておらず、身体や衣服をつかむ、所持品を取り上げる、進路をふさぐ、身辺につきまとうつきまとうなど「執拗な客引き」を禁じている(同7条1項4号)。

 このように都の迷惑防止条例に比してより厳格な規制が施される本条例ではあるが、チラシ配りやティッシュ配布、看板をもって立つなど、不特定多数への呼びかけは対象外とする。通常の営業行為との線引きが難しいためとのことである。
 対象となる地区は、今後区が指定するが、歌舞伎町地区や新宿駅東口、西口などが含まれる見通しである。
 本条例に違反した場合の罰則規定は、今のところ設けられていない。地元商店街の担当者らが「指導員」としてパトロールを行い、違反者に中止を指示する。

コメント

 罰則規定が設けられていないところは気になるところではあるが、何れにしろ違反者に対する指導の法的根拠ができたのだから、本条例施行後は区の指導にも熱が入るだろう。しかし、区による指導以前に、訪れる者が不快な気持ちにならぬよう、対象区域に店を構える企業に対する本条例の周知の徹底が必要である。
 また、繁華街の代名詞的存在として知られる新宿区がこのような規制に乗り出したことにより、今後客引き、客待ちに対する厳格な規制の流れは全国に加速するものと思われる。今回の条例制定を機に、居酒屋やカラオケ店を営む企業や経営者としては、今後の客の勧誘方法を見直す必要がある。

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