抗がん剤副作用被害、救済制度見送りへ
2012/07/11 薬事法務, 薬機法, その他

事案の概要
厚生労働省の検討会は、13日、抗がん剤の副作用被害を受けた患者の救済制度の創設につき、近時の創設は困難であるとの意見をまとめる見通しだ。
2004年に提起された薬害イレッサ事件(肺がん治療薬イレッサの副作用によって多くの患者が間質性肺炎を発症し死亡した事件)をめぐる訴訟において、薬害被害者は抗がん剤被害についての救済制度の創設を要望していた。
それに対し、国は昨年1月に裁判所の和解勧告を拒んだ際、制度創設の検討を表明していただけに、今回の見送りは薬害被害者に大きな失望を与えることになりそうだ。
現在、医薬品の副作用による障害や死亡に対しては、医療費などが支払われる公的制度があるが、抗がん剤は対象外となっている。もともと重い副作用が高確率で起こることをわかったうえで使用する特性があるのがその理由だ。
薬害イレッサ弁護団は、イレッサ事件の教訓をがん治療体制の整備や薬害防止に活かすため、抗がん剤の副作用による死亡を対象とする救済制度創設のための署名活動を続けている。
コメント
確かに、抗がん剤は他の薬に比べ、副作用が重いということが知られている。
しかし、がん患者達は、少しでも長く生きたいという懸命な思いで副作用に耐えながら抗がん剤を使用するのであり、「副作用が重いから死ぬのもやむをえない」といった考えは乱暴である。
一刻も早く制度が創設されることが求められる。
関連コンテンツ
新着情報

- 解説動画
奥村友宏 氏(LegalOn Technologies 執行役員、法務開発責任者、弁護士)
登島和弘 氏(新企業法務倶楽部 代表取締役…企業法務歴33年)
潮崎明憲 氏(株式会社パソナ 法務専門キャリアアドバイザー)
- [アーカイブ]”法務キャリア”の明暗を分ける!5年後に向けて必要なスキル・マインド・経験
- 終了
- 視聴時間1時間27分

- ニュース
- 1000円着服で懲戒免職に退職金1,200万円不支給、最高裁は「適法」と判断2025.4.22
- 運賃1,000円を着服したなどとして懲戒免職となった京都市営バスの元運転手の男性。男性は退職金...

- 解説動画
浅田 一樹弁護士
- 【無料】国際契約における準拠法と紛争解決条項
- 終了
- 視聴時間1時間

- 業務効率化
- クラウドリーガル公式資料ダウンロード

- まとめ
- 改正障害者差別解消法が施行、事業者に合理的配慮の提供義務2024.4.3
- 障害者差別解消法が改正され、4月1日に施行されました。これにより、事業者による障害のある人への...

- 業務効率化
- ContractS CLM公式資料ダウンロード
- 弁護士
- 水守 真由弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号
- 弁護士
- 片山 優弁護士
- オリンピア法律事務所
- 〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内一丁目17番19号 キリックス丸の内ビル5階

- セミナー
板谷 隆平(MNTSQ株式会社 代表取締役/ 長島・大野・常松法律事務所 弁護士)
- 【オンライン】新サービス「MNTSQ AI契約アシスタント」紹介セミナー
- 終了
- 2025/04/22
- 14:00~14:30