ルネサス 再建なるか
2012/07/09 事業再生・倒産, 民法・商法, メーカー

事案の概要
経営改善を実現するためには、赤字が続くLSI(大規模集積回路)の生産工場である、主力鶴岡工場の売却が鍵となる。
しかし、これは難航しており、TSMC(台湾積体電路製造)のモリス・チャン会長は「ルネサスのどの工場も買う計画はまったくない」と断言している。
このLSIは、製品ごとに製作するもので、生産効率が悪い。またこのシステムは家電やデジタル機器に使われるが、国内の家電等の販売不振により、営業赤字が続いている。
鶴岡工場は売却を目指し、残る設計・開発部門は、富士通やパナソニックと統合を目指すが、富士通はリストラをすることが優先として、態度を保留している。
そこで、リストラの行方だが、約5000人の早期退職による人員減策が示された。
また、経営を健全化するには資金の準備も必要である。同社の大株主は、NEC・日立・三菱電の3社であるが、1000億の規模のうち半分の500億は株式増資でまかなわれる予定である。もっとも、3社の負担割合は決まっていない。
残りの500億は、銀行が既存の融資枠で融資する方向である。
ルネサスは、LSI事業に見切りをつけ、トップシェアを維持するマイコン事業に力を注いで再建する計画だ。しかし、そのマイコン事業は東日本大震災の影響により売り上げが伸びていない状況である。
コメント
ルネサスのLSI分野のシェアは世界1位であった。地上デジタル移行後、テレビの売れ行きが落ち、それに加え円高とルネサスには辛い状況が続いている。世界トップ企業として再建を願いたいと思う。再建には、まだまだ多くの課題が山積し、これからが正念場である。
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