清武氏、読売グループなど提訴
2012/06/07 コンプライアンス, 民法・商法, その他

事案の概要
読売新聞は5月27日付朝刊記事で、清武英利氏(プロ野球・読売巨人軍の前球団代表)が巨人の高額契約金問題(朝日新聞3月15日付朝刊)を報じた朝日新聞社に対し、内部資料を持ち出したとしたうえで、朝日新聞社記者の実名を挙げ、同氏の代表解任(昨年11月)の直前までの6日間に記者に7回電話をかけたと指摘。読売新聞は、巨人軍が設置した調査委員会の調査結果として「清武氏は、朝日新聞等に持ち込む意図で巨人軍の資料を持ち出した可能性がある」と報じた。
これに対し、清武英利氏は6月5日、球団の資料流出に関する巨人軍の内部調査に基づき、読売新聞が「『清武氏が流出』裏付け」と報じた5月27日付朝刊記事などにより名誉を傷つけられたとして、読売新聞グループ本社などに1千万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴えを東京地裁に起こした。
ほかの被告は、清武氏を中傷する発言をしたとされる渡辺恒雄同社会長と、内部調査を公表した巨人軍。
記者会見した清武氏の代理人弁護士は「裁判所に保全された資料は私物に意図せず紛れ込んでいたにすぎない。清武氏が内部資料を朝日新聞に流出させたかのような発表や記事は事実無根だ」との声明を出した。
清武氏は「重大なコンプライアンス違反の問題(高額契約金問題)を、内部資料流出の犯人捜しにすり替えようとする悪質なまやかしだ」と述べた。
読売巨人軍広報部は「球団所有の内部資料を適法に保全したもので、何ら問題ないと考えます。また、名誉毀損(きそん)にもあたらず適切に対処していきます」とのコメントを出した。
コメント
清武氏の主張のように、読売新聞側はコンプライアンス違反の問題を内部資料流出の犯人捜しにすり替えようとしているというきらいはある。しかし、清武氏の代理人弁護士の言うように、私物に意図せず紛れ込んだというのも不自然である。真実はどのようなものなのか、裁判に注目したい。
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