【イレッサ訴訟】原告敗訴は妥当だったのか?
2012/05/30 訴訟対応, 民法・商法, その他

イレッサ訴訟の概要
抗がん剤「イレッサ」の副作用として間質性肺炎を発症し、延べ800人以上の肺がん患者が死亡している。遺族らは国と輸入販売会社であるアストラゼネカを相手取り、東京と大阪それぞれで裁判を2004年に起こしたが、和解には至らなかった。2011年、東京では一審で国と会社の責任を認めたものの、二審で国と会社の責任は否定された。大阪に関しては2011年、一審で「薬の添付文書の不備」により、国と会社への責任を認めていた。
すれすれの敗訴
今月25日、大阪高裁は一審での判決を退け、国と会社の責任はないとした。高裁によれば、「添付文書の不備」はなく、「記載を読み取れなかった医師の問題」であるとした。(「」は筆者)この敗訴によって、国とア社から遺族二人への1760万円の賠償支払い判決は退けられた形になった。
抗議集会へ
原告と弁護団は29日、抗議集会を開いた。弱者への視点が欠けていること、行政そのものを変革するという意見が、国会議員らを巻き込んで交わされた。また全日本民医連や全国保険医団体連合会など各団体も今回の判決に対して抗議声明を出している。
コメント
添付文書の不備云々はすれすれの判断だ。原告は最高裁に持ち込む考えであり、裁判所側は高度な司法判断が問われる。800名以上の死者が出ている深刻な事件であり、歴史に残る裁判なのは間違いない。いずれにせよ、慎重を期した司法判断を望むところである。
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