ユースエール認定制度の認定基準の変更まとめ
2017/07/19   労務法務, 民法・商法

ユースエール制度とは

 若者の採用・育成に積極的な企業で、雇用の管理状況などが優良な中小企業を構成労働大臣が認定する制度です。これにより、若者とのマッチングを図りながら、企業の人材採用を促進する効果があります。これは、若者だけにメリットがあるだけではなく、企業側においても、メリットがあります。認定されることにより、認定マークのついた商品が流通することで、企業の社会的責任を果たしていることをアピールすることができたり、助成金を受け取ることができるからです。
ユースエール認定(若者雇用促進法に基づく認定)制度とは

基準の変更点

 平成29年4月1日から、「ユースエール認定制度」の認定基準のうち、労働時間、離職率、有給休暇の認定基準が変更され、同日の認定申請から、変更後の基準が適用されます。すでに、認定を受けている事業主は、経過措置があるようです。

(PDF)平成29年4月1日から「ユースエール認定制度」の認定基準が変わります!

労働時間

 旧基準では、直近事業年度の、①正社員の所定外労働時間の月平均が20時間以下、または②正社員のうち、週平均の労働時間が60時間以上の者の割合が5%以下でした。
 変更後では、①かつ、②月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員ゼロという基準になりました。

新規学卒等離職率

 新規学卒等採用者の離職率については、旧基準では、直近3事業年度の正社員の新規学卒等採用者の離職率が20%以下でした。
 変更後では、上記に加え、採用者数が3人又は4人の場合は、離職者数が1人以下という例外要件が加わりました。

有給休暇取得

 旧基準では、直近事業年度の正社員の有給休暇の、①年平均取得率が70%以上、または②年平均取得日数が10日以上という者でした。
 変更後では、上記に加え、有給休暇に準ずる休暇として職業安定局長が定めるものを含み、その日数は労働者1人あたり5日が上限という要件が加わりました。当該休暇は、企業の就業規則等に規定し、有給であり、毎年全員に付与するという条件を充たす必要があるようです。

コメント

 今回の変更により、労働時間については基準が厳しく設定されました。これにより過労死の防止につながると考えられ、いっそう若者が安心して雇用先を探すことが促進されると思います。若者を積極的に雇用することで社会的責任を果たそうとする企業にっては、必ずしも不利な変更とは言えないでしょう。
 むしろ、中小企業にとって、ユースエール認定をうけることは、優秀な若者を確保するための有利な手段となると思われます。現在、就職状況が改善し、若者が売り手市場です。そのようななか、大手企業を志向する優秀な若者をつなぎとめるために、ユースエール認定を受けた優良企業というお墨付きは、中小企業にとって強力な武器となるのではないでしょうか。

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