
リナ・カーン氏のFTC委員長就任と米国独禁法理論
本年(2021年)6月15日, バイデン大統領の指名により, 米国の独占禁止法(競争法)当局である連邦取引委員会(Federal Trade Commission)(FTC)の委員長に, 反トラスト法(独禁法)規制強化を唱える学者として知られるLina M. Khan氏(以下「カーン氏」という)が就任しました(日本経済新聞記事)[2]。同氏は, 同日, 上院の承認(69対28)によりFTC委員に選任されたばかりでした。同氏は, 若干32歳で, FTC史上, 委員としても委員長としても最年少での就任となります。