バトルから協働へ???ソニー、LG電子と和解
2011/08/12 知財・ライセンス, 特許法, メーカー

事実概要
2011年8月11日、ソニーと韓国LG電子は、デジタルテレビを巡る特許訴訟で和解した。
両社は今後、特許を相互利用するクロスライセンス契約を結ぶ予定だ。
激化する特許訴訟合戦に影響?
両社は2010年10月から、デジタルテレビや携帯電話関連分野で、合計20件もの特許訴訟を起こし合ってきた。
今回両社が和解に至ったのは、これ以上裁判が長引くと、第三国から輸入停止措置をとられるおそれが高まったためと言われている。
つまり外からのマイナス要因を避けるための和解であって、両社が真に協力体制を築けるかどうかは、今後の動向次第だといえよう。
現在、国際的なIT業界では、特許戦争が本格化しつつある。
サムスンとアップルの訴訟などが例として挙げられる。
そのような状況で、今回のソニーとLG電子の件は、お互いの強みを利用しあうことでIT業界で生き残っていく道を示した先例になるかもしれない。
雑感
今回の訴訟は、これからの知財戦略展開で新たな選択肢を示したのではないだろうか。
企業からすれば、多額の開発費をかけた技術を他社に利用されるのは、必ずしも成功とは言えないかもしれない。
しかし、最終的にユーザーのニーズを満たすことができれば、企業の利益にも還元される。ユーザーの視点から考えれば、クロスライセンスを締結してより良い商品が生まれるのであれば、その商品を買いたいと思うにちがいないからだ。
とすれば、お互いにつぶし合うよりも、得策となる可能性もある。
今後は、特許紛争から、会社どうしがクロスライセンスで囲い込みを図る流れが加速化するのではないだろうか。
【関連リンク】
・中央日報 LGとソニー、激しい特許紛争から和解
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・ -ロイター ソニーとLG電子が特許訴訟で和解、クロスライセンスも合意へ
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