外国人就業規制を強化-シンガポール

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事案の概要

シンガポール政府は今月1日新たな規則として、シンガポールに拠点を置く企業が専門(銀行、エンジニアリング、科学等)技能を持つ労働者を採用する場合、事前に労働開発庁が管理する「人材銀行(Jobs Bank)」に、シンガポール国民のみが応募できる求人広告を14日間以上掲載することを義務付けるという規則を導入した。

またシンガポールの現地法人、支店、駐在員事務所などに就労する場合や、シンガポール国内でビジネスを行う一定の外国人労働者については、雇用許可証を取得する必要があるが、企業等が雇用許可証を申請できるのは、上記期間を過ぎてからとなる。

その他、シンガポールでは外国人の人件費が安という理由でシンガポール国民が不利益を被らないよう、雇用許可証の条件として、発給基準給与額(月給固定額)を断続的に引き上げている。今年1月からは2500シンガポールドルから3300シンガポールドルに下限額が増額されており、外国人就業規制が強化されつつある。

コメント

シンガポールは特に2000年代に入ると、労働力不足を補うため、政府は積極的に外国人労働者を受け入れてきた。しかし、外国人受け入れによってシンガポール人の就業の機会が、人件費の安価な外国人労働者に奪われているという不満が高まっており、外国人の就業規制の強化はこれを受けての措置となる。

世界屈指のビジネス環境を備えるシンガポールへの進出を考える日系企業は多い。しかし、雇用許可証の発給制限強化によって、雇用許可証の保持者は年々減少しており、日本人の駐在員についても新規申請や更新が却下されるケースや、審査が長期化するケースが生じているという。

シンガポールに新規に日本人駐在員等を置く企業はもちろん、すでに駐在員を置く企業においても、日頃からの就業規制に関する情報収集と、早めの申請、早めの更新が必要とされよう。

企業法務ナビよりお知らせ
本記事は、約5年6ヶ月前に投稿された記事です。法律を内容とする記事の特性上、その改正や他の特別法の施行、経過措置期間の経過、関連判例の出現などによって内容が古くなり、現在は誤りとなる可能性がありますので、ご注意下さい。
 
[著者情報] KC

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