主要2州、オーバーローン物件の元本一部免除に合意の見込み(海外法務事情)
2012/02/09 海外法務, 外国法, その他

主要2州、オーバーローン物件の元本一部免除に合意の見込み…海外法務事情
事案の概要
情報筋によれば、2月8日夜(現地時間)、ニューヨーク州とカリフォルニア州が、アメリカの主要銀行がオーバーローン(住宅ローン残高が元本を上回っている物件)物件所有者の救済のために提案している和解案に合意する見込みとなった。
昨今の金融危機の影響を受け、アメリカでは住宅ローンの支払いに苦しむ住宅所有者が増えている。
その中でも、とりわけ深刻なのがいわゆるオーバーローン物件に関する問題である。
オーバーローン物件とは、住宅ローンを担保するために住宅(土地・建物)が抵当に供されている物件で、住宅の担保価値が元金を越えている物件のことを言う。
オーバーローン物件で、住宅所有者が住宅ローンの支払いを滞ると、債権者(銀行など)は抵当権を実行(foreclosure)して、債権である住宅ローンをできるだけ回収しようとすることになる。
しかし、オーバーローン物件で抵当権が実行されると、住宅所有者は住宅を失うのみならず、多額の残債務の支払いに追われることとなり、住宅を確保できなくなるなど生活が破綻してしまうことが多い。
にもかかわらず、金融機関はロボット署名(Robo-signing)と呼ばれる、適切な審査をしないままの差し押さえを行っており、社会問題となっている。
これまでにも、オーバーローン物件の問題を解消するため関係者は1年以上に亘って和解案を検討してきた。
その結果、2月8日の夜までにに少なくとも42の州が、和解案に合意している。
今回、主要2州が和解案に合意すれば、最大で約100万人の住宅所有者が元本免除の対象となり、一人あたり最大2万米ドルの元本免除が受けられることになろう。元本免除の総額は、最大250億米ドルに達することになる。
所感
いわゆるリーマンショックを引き金とする金融危機により、アメリカでもバブル経済後の日本と同様に、住宅ローンの支払いができず生活破綻に陥る債務者が多い。
今回取り上げた和解案の対象は最大100万人におよび、問題の深刻さを浮き彫りにしている。
住宅の購入価格が一般に高額であることを考えると、2万米ドル程度でどの程度の実効性があるのかは疑問視せざるを得ない。
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1.New York and California join mortgage settlement deal - Feb. 8, 2012
2.「オーバーローン」とは
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