増加の一方! クレジットカード現金化トラブル
2011/06/28 消費者取引関連法務, 民法・商法, その他

相談件数
「クレジットカード現金化」に関する相談件数は2005年度から2009年度の約 5年間で 696件であるのに対し、2007年度606件(国民生活センター)とほぼ 同数である。2011 年度は5月末時点45件と着実に増え続けているのが現状 である。
クレジットカード現金化とはいったい何か?
ケース1
買取屋が利用者と販売店に行き、ショッピング枠いっぱいまで商品を購入させる。 そして、100万円で購入した商品を、買取屋が70万円で買い取り現金が渡すという方法がある。
ケース2
具体的には、価値のないブレスレットを1個10万円で購入させ、7万円をキャシュバックする方法がある。
いずれのケースも、一時的に現金を手に入れることができても、その金額よりも高額なクレジットカードの支払いに追われるため、大変大きなリスクの伴う行為である。
クレジットカード現金化の増えた背景
クレジットカード利用に2010年改正6月の貸金業法のにより施行により、総量規制が設けられたことによる (13条)
具体的には、
1貸金業者からの個人の借金の総額は、原則として、年収等の3分の1までになり、それ以上借りられなくなたこと
2専業主婦(夫)の方は、総量規制の例外としての配偶者貸付けにより、配偶者と合わせた年収等の3分の1以下の借入れが認めらるが、配偶者 の同意書、夫婦関係証明書面(住民票)等の提出が求められるので個人 で借りにくくなったこと
3ショッピング取引の場合には、総量規制の対象にならないことによる。
本当に合法?
クレジットカード契約違反になるため、クレジットカード会社から退会手 続きをとらされる可能性もある。 さらに不正な利用方法であることを知りながら「クレジットード現金化」を利用することは消費者も詐欺罪(刑法第 246 条)等が適用される可能性がある。
対策
クレジットカード業者は安全、安心、合法などとネットをはじめ、広告でうたっているが、カード契約違反なので、信用してはならない。
万が一トラブルに陥った場合には、信用できる機関(消費者生活センターの多重債務窓口、弁護士の無料相談会など)に相談することが有効である。
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