適合性原則さえ守ればよいのか。
2011/03/31 金融法務, 金融商品取引法, 金融・証券・保険

この事件は、2005年に金融商品の取引が始まっており、現在の実務の下では、起こりえない事件かもしれない。原告が旅行中に無断で取引するのは論外で、担当者の資質の問題に帰着すると思われるので、その点の議論は別にするが、現在では担当者は顧客の要望に見合った金融商品を勧めるという適合性原則が厳格に適用されている。きちんと説明をし顧客にサインをしてもらえれば、違法性を指摘されることもない。
現在ではこの説明さえすれば、堂々と投資信託などのリスクの高い商品を高齢者に売ることができる。サインをさせているので、顧客が納得して商品を購入したということになる。
しかし、その勧誘方法には多々問題がある。高金利の定期預金をえさに、投資信託を勧めたり、別の用事で来た顧客にリスクの高い商品を勧めたりするケースがまま見受けられる。
顧客にとっては本来投資信託をするつもりで来たわけではなく、相談コーナーのブースに通されて、長時間説明されると正常な判断力を失い契約してしまうのだ。このような勧誘方法がまかり通り、金融機関担当者は優秀な営業成績を納めるだろうが金融機関及びその担当者は、信頼を失っていることに気がついていないのである。少なくとも、自ら金融商品に興味を示してきた顧客以外には、リスクの高い金融商品をすすめ、その場で契約させるなどということはやめたほうがいい。
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