日弁連、アフィリエイト広告に関する景表法及び特商法上の対策を求める意見書を公表
2022/06/28 広告法務, 特定商取引法, 景品表示法

はじめに
日本弁護士連合会は2022年6月16日、政府に対し、「アフィリエイト広告に関する景品表示法及び特定商取引法における対策を求める意見書」を提出しました。そこで本記事では、日弁連の意見書の内容を詳しく見ていきましょう。
意見の趣旨
日弁連は、景品表示法におけるアフィリエイト広告に関する取り組みとして、景品表示法26条2項に基づいたアフィリエイト広告の広告主が講ずべき表示の適正な管理上の措置の具体例を追加する改正を早急に行い、これを広告主及び関係事業者に対し周知徹底することを求めました。また、景品表示法上にアフィリエイト広告の広告主が不当表示をした際の法的責任を負うことを明記すべきとしました。その他、インターネット上の広告主の自主的な取組を支援すること、景品表示法27条に基づく指導・助言や同法28条による勧告及び公表を行うことなどが意見として出されています。
一方で、法令違反行為の未然防止を図るためとして、販売事業者は広告表示や申込画面表示の適正化等の法令遵守に必要な体制の整備その他の必要な措置を講じること、内閣総理大臣は事業者が講ずべき措置に関して必要な指針を定めることなどを特定商取引法の改正により実現すべきだとしています。
意見書提出の背景
アフィリエイト広告は、中小事業者や新規事業者に利用されやすく、市場規模は年々拡大傾向にあります。一方で、アフィリエイターは成果報酬を求めるため、アフィリエイト広告に誇張表現や虚偽の表示を含めてしまうことや、あたかも広告ではなく商品を使ったかのように見せること、「調査会社調べ」などとうたって商品や役務が「No.1」であるという表示をしたりするなど、多くの問題点が指摘されています。本意見書は、消費者庁が2022年2月にまとめた「アフィリエイト広告等に関する検討会報告書」を踏まえ、一層の消費者保護を図るため、特定商取引に関する法律においても通信販売業者の業務適正化の体制整備義務の規定を新設するよう提言するものです。
通信販売業者に対する業務適正化の体制整備義務の新設
今回の意見書では、特定商取引法における通信販売業者に対する業務適正化の体制整備義務の新設についても意見が出されています。意見書によれば、政府の検討会報告書提言では、景品表示法に基づくアフィリエイト広告の規制を求めていたものの、悪質なアフィリエイト広告の横行を防ぐためには、景品表示法のみならず特定商取引法により一層の消費者保護を図るべきであるとされています。特定商取引法には、通信販売を行う事業者に対して虚偽誇大広告の禁止を定めているほか、広告表示事項の義務を付与したり、承諾のない広告メール・FAXの送信禁止することを規定しています。また、申込確認画面の規制、解約返品ルールの規制事項についても定めており、これらを適用することで広範囲な法令遵守体制の在り方を指針として示せるとされています。
コメント
政府の「アフィリエイト広告等に関する検討会 報告書」によると、アフィリエイト広告の市場規模は年々増加しており、2020年見込みで3,250億円以上、2024年の予測では4,950億円いじょうになる見通しです。一方で、上述の通り、アフィリエイト広告は成果報酬制の報酬体系をとるため、多くのアフィリエイターが報酬を望み、広告の表示内容が過激になっていたり、虚偽の表示を行っているケースが問題として取り上げられることも多くなりました。消費者のインターネットを経由した消費が当たり前になっている中、今後は消費者に不利益が生じないよう、アフィリエイト広告のさまざまな規制が検討されるでしょう。
【関連リンク】
アフィリエイト広告に関する景品表示法及び特定商取引法における対策を求める意見書(日本弁護士連合会)
アフィリエイト広告等に関する検討会 報告書
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