パシフィックコンサルタンツにおける残業シェアの取組み
2015/11/25 労務法務, 労働法全般, その他

1、無駄の削減について
現在企業では、就業規則等の整備と並行し残業申請ルールや長時間労働へのアラームなど社内ルール作りを行い無駄な残業を削減していくなど労務管理の観点から広く業務効率化を目指していくことが求められている。
残業シェアを試みることで業務効率化を図る企業の姿を11月24日付け日本経済新聞夕刊は報じている。
2、残業シェアについて
残業シェアとは、抱えている仕事が多い社員の作業を分担して残業を減らす取組みをいう。以下主なその手順です。
(1)残業をゼロにするために残業した社員を毎月会議で発表して上司が何故残業をしたのかを聞く。
(2)翌月も続く場合には、残業しなければならない理由を洗い出す。
(3)場合によっては仕事を他の社員に振り分けたりアウトソーシングをする。
このように上司部下のコミュニケーションを増やすことによって本当に残業が必要なのかを管理職が判断しやすくなり無駄な残業を避け作業効率を上げることができます。
3、残業シェアの一例
11月24日付け日本経済新聞夕刊は、残業シェアにつきパシフィックコンサルタンツの例を挙げている。これによると、一番初めに取り組んだのは、残業削減の可視化であると報じている。以下、パシフィックコンサルタンツの具体的な取組みです。
(1)退社時間を机の上に大きく示すボードを作る。
(2)仕事が多い社員がHELLPマークを掲げる。
(3)忙しい人に声をかけやすくし残業を減らす意識を高める
(4)残業を減らして業績をあげた部署に報奨金を出す制度を設立する。
4、残業タイプ別の対処法
(1)上司や同僚に付き合う残業の場合
その対策につき上司が率先して早く帰るようにして残業が後ろめたくない空気を作り出す。
(2)個人の思い込みや抱え込みで増える残業や計画性がないための締め切り前の残業の場合
■業務の計画前に最終目標を立てることが必要である。
■締め切りや目標を細かく設定する。
■報告と相談を密にし部下にどうするかを提案させることが重要である。
(3)ダラダラ仕事での残業や完璧を求めすぎた残業の場合
優先順位をつけ時間を決めて取り組むことが必要である。
5、残業シェアのメリット
残業シェアをすることによって残業を減らす意識が企業内におこり残業を無くすことにもつながり、その結果、作業効率の向上につながる。このような企業のメリットだけではなく社員も余暇を楽しみ私生活の充実をはかるメリットがある。
6、まとめ
労務コンプライアンスの重要なポイントの一つは労働時間の管理である。そして、残業シェアは、労働時間管理につながる制度といえる。ところが、残業シェアによる残業削減の取組みは、売上減少のリスクにつながると考える経営者は多いのが現状である。もっとも、常態化した長時間労働により生産性も低下を招いていることも否めない事実である。
生産性の向上を図るためには、残業削減を図ることを試みるべきであろう。そして、残業削減の取組みには、経営者と社員が同じ方向性を向くとともに残業削減を前向きにとらえていくことが重要となると思われる。それには、経営者が率先して残業シェアの取組みを行っていく必要があるといえる。
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