あなたの有給余っていませんか?法務担当者の有給取得実態とは!?
2014/11/05   労務法務, 労働法全般, その他

ハッピーマンデーがなくなる!?

4日の新聞各紙報道によれば、現在7月第3月曜日と定められている「海の日」を、制定当初と同じ7月20日に固定する祝日改正法案をめぐり、自民党内で議論が紛糾しているそうです。
土日を含めた3連休を増やす「ハッピーマンデー」制度は、平成12年から成人の日と体育の日を、平成15年からは海の日と敬老の日を特定の週の月曜日とし同日を休日とするもので、地域経済の発展や観光需要の喚起を目的として導入されました。
会社で日々業務に追われる皆さんも、このハッピーマンデーの3連休、とくに都内の小中学校は「海の日」の連休を夏休みの始まりとしているところも多いので、この「海の日」の連休に有給休暇をくっつけて、早めの夏休みをとられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。旅行会社大手JTBの調べによれば、今年の夏休み期間(7月15日~8月31日)に国内外宿泊を伴う旅行に出かけた人の数は7902万人で、2000年以降の調査で過去最高を更新したとのこと。それでも、オフィスで皆が汗を流して働く中、どうしても自分だけ”有給休暇”をとるのは忍びない・・・と思ってしまう読者の方もまだまだ多いのでは?ということで、今回は、日本における有給取得率の現状と、一般に日本よりもバケーション、バカンスの文化が根付いているとされる欧米諸国や、成長著しいアジア諸国の有給の現状について調べてみました。

有給消化率6年連続ワースト1位の国は、、、

そもそも、労働基準法第39条によれば、日本では、「6カ月以上継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、10日の年休が与えられる。その後1年経過ごとに付与日数は増え、6年6カ月以上継続して勤務したとき、合計20日の年休が与えられる。」というのが基本的なルールになっています。
そして、日本における有給休暇の実際の支給日数をみると、“18日”と意外にも“14”日のアメリカよりも多いことが分かりました(世界最大のオンライン旅行会社、Expedia Inc.の日本語サイトエクスペディアジャパンによる。24ヶ国の、18歳以上の有職者男女を対象とし、2013年8月~9月に調査)。
しかし、有給取得率を見てみると、バカンスの国フランス、ラテンの太陽がまぶしいブラジルが100%(いずれも有給支給日数30日)、アメリカが71%(支給日数14日に対し10日取得)、お隣韓国が70%(支給日数10日に対し7日取得)なのに対して、日本は39%(支給日数18日に対し7日取得)と、調査対象国中、6年連続でダントツの最下位ということがわかりました(次点は韓国)。また、有給消化数が0日の人の割合も、日本は17%でトップでした(2位はアメリカ13%、3位はカナダ5%)。
このように、日本の有給休暇は有給支給日が他国と比べそれほど低いわけではないことからわかるように、「制度」としては必ずしも酷なものとはいえないものの、やはり職場でその具体的に権利を行使するには、まだまだハードルが高いと言えそうです。

“法務担当者”の有給取得の実態は?

日本企業において有給を実際に取得するのは、他国に比べて容易ではないことが上記データからわかりましたが、同じ「日本企業」でも、働いている職種や部署により、その忙しさや有給取得に関する環境は違うもの。では、本サイトの読者の皆さんに多いと思われる「法務」部門の人々の、有給取得の実態を調べてみました。
転職サイトDODAが2012年に25歳から34歳までのビジネスパーソン5,000人を対象に行った休日に関するアンケート調査によれば、企業の法務部門(企画・管理系-法務)
で働く人の有給休暇の実取得日数は10.2日と、全56職種の平均10.1日をわずかに上回ることがわかりました。製造系、システム系等、いわゆる技術職従事者の多くの有給取得日数が11.5日以上と多いのに比べると法務部門従事者の有給取得日数は少ないものの、各業界とも営業職従事者の有給取得日数が平均で7~8日であることに比べれば、法務従事者の有給取得環境はまだ恵まれているといえるかもしれません。
なお、同調査によれば、夏期・年末年始休暇、有給休暇及び特別休暇を含む企業の法務部門従事者の年間休日数は平均で126.1日となっており、これは全56職種中、16番目に多い日数となっています。

仕事もプライベートも充実させるために

女性の産休の延長や男性の育休取得など、近年、日本でも働く人々の「休暇」について議論が活発になってきました。しかし、社会的に議論が加熱しても、実際「休暇」を取得するのは未だに躊躇してしまうという人が多いのもまた現実。とくに、「産休」や「育休」などとは異なり、休暇の取得に明確な大義がない「有給」に関してはなおさらでしょう。
しかし、ここに興味深いデータがあります。上記エクスペディアジャパンによれば、各国の有職者に現在の仕事への満足度を調査したところ、有給消化率ワースト1位と2位である日本と韓国が仕事の満足度においても調査対象国中ワースト1位と2位ということで、休暇を取ることを惜しんで長時間働くよりも、適度に休暇をとってプライベートを充実させる方が、結果的に仕事に対する満足度も高いことがわかりました。
人間は、心に不満を抱えながら悶々と日々仕事をこなすより、自らの仕事に満足し日々ポジティブな気持ちで働く方が、創造的な発想が生まれやすかったり、仕事の効率も上がるというもの。何より、ポジティブな人々の集まる職場ほど気持ちの良い職場はありません。
かのビル・ゲイツ氏は”Think Week”という南のビーチに寝そべって創造的になる時間を意欲的に作っているそうです。また、世界でも「勤勉」といわれるドイツでは、企業は「休暇の最低日数に関する法律」に基いて、社員に最低24日の有給休暇を与えなくてはならず、実際に2010年にドイツ人が取得した有給休暇の平均日数は30日でした(ドイツ経済研究所の調査による)。しかしながら、同年の国民1人辺りのGDPはドイツが日本を3%上回っており(世界銀行調べ)、さらに、2011年の労働生産性(1時間当たりの国内総生産)はドイツが日本を39%も上回りました。
これを見てもわかるように、有給休暇を効率的に使うことは、プライベートが充実するというだけでなく、従業員の仕事の効率性を上げ、創造的な発想を促し、集中力と労働意欲を高めるという企業側にも大きなメリットがあります。さらに、有給休暇の取得で社員を適度にリフレッシュさせて、ワークライフバランスの充実を図ることは、社員の離職率の低下や、心身の健康の維持といったポジティブな効果も予想されます。日本の企業も、部下や同僚のためはもちろん、会社のためにも、「皆が快く有給休暇が取得できる環境」作りをより積極的に進めてほしいものです。

関連サイト

年次有給休暇の与え方 jin-Jour
6年連続!有給消化率世界ワースト1位は日本 エクスペディア
最も休日が多い職種は?休日数ランキング DODA

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