不適切サイトへの広告出稿によるブランド力毀損を防ぐために
2014/08/20 広告法務, 民法・商法, その他

Webサイト広告が抱える問題
インターネットの普及により、ネットにおける広告の影響力は大きくなり企業も積極的に会社案内や商品の広告を出している。また「アドネットワーク」(広告媒体のWebサイトを多数集めて「広告配信ネットワーク」を形成し、多数のWebサイト上で広告を配信する広告配信手法)により、容易に広告を出すことも可能になった。しかし、広告配信先サイトによっては企業の広告を出すには不適切なものもあり、逆に企業のブランドを損なうことになるおそれもある。
アドネットワークのメリット、デメリット
そもそも広告出稿には、今までは広告主が1つ1つのWebサイトに広告掲載依頼をしなくてはいけないことや、良い広告媒体(Webサイト)を自分で探さないといけないこと、媒体から提供されるデータもそれぞれ違い媒体間の比較が難しい、といった問題があった。
「アドネットワーク」が出来たことにより、入札するだけでネットワーク加盟サイトに一括して広告配信でき、サイトのジャンルを絞ることで広告とある程度関連性のあるサイトに配信でき、また効果測定データは第三者(アドネットワーク事業者)が集計したものなので信憑性がある情報を得ることができるようになったというメリットが生じた。
一方で「アドネットワーク」などのネットワークを使った広告配信は、数千万もの媒体の情報すべてチェックし広告主に全て開示することは難しく、デメリットとして不適切なサイトに配信される可能性もある。
デメリットに対する対抗策
上述のデメリットに対して「アドベリフィケーション」のサービスを利用することで、自動的に公序良俗に反するサイト等不適切なサイトへの広告を表示させないようすることができる。
「アドベリフィケーション機能」とは、配信した広告が、広告主のイメージ低下を招くようなサイトに配信されていないか、ユーザーが認識できる場所にちゃんと掲載されているかなどを確認して配信をコントロールするためのツールのことをいう。
コメント
現在インターネット上には多種多様なWebサイトが存在し、どのWebサイトにも広告が出されているのが通常である。このような状況において企業がWebサイトに広告を出すことは多数の人間の目に入る重要な広告手段だろう。影響力がある広告手段であるからこそ、企業としては不適切なサイトへの広告掲載は自社のブランド力の低下にもつながる問題である。
広告主の指定する不適切サイトを判別し広告出稿を抑制することは、Webサイトを厳選しすぎ広告の対象が狭まらないかといった懸念もあるが、「アドベリフィケーション機能」は不適切なサイトを排除し、適切なサイトに対し広告を出すうえで有効な機能となるだろう。
参考サイト
はてな、フリークアウトとアドベリフィケーション機能「BrandSafe はてな」を共同開発。
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