【2014年上半期】倒産件数は前年同期比で9.7%減
2014/08/05 事業再生・倒産, 倒産法, 破産法, その他

事案の概要
2014年上半期(1~6月)の企業倒産件数は5,073件と、前年同期比9.7%減少しており1991年以来の低水準に落ち着いた。このうち「放漫経営」による企業倒産件数は263件と前年同期比べ約5%増加していることが東京商工リサーチの調べで分かった。
放漫経営とは、経済環境の悪化に起因する経営難とは異なり経営者個人の能力や会社の私物化によって企業経営を混乱させることをいう。放漫経営による倒産は好況時に増加傾向にあると言われる。
近年の企業の倒産件数の減少傾向により好況の波は近づいてきているように感じられる。
コメント
放漫経営による企業の経営破綻と言えば日本航空のそれが記憶に新しい。旅行シーズンオフには搭乗率が低くなってしまう大型の航空機を大量に保有してしまったことや、関連事業を展開し総合的なサービスを提供するも採算の見通しの甘さにより収益を上げることが出来なかったこと、長年の為替差損も日本航空の放漫経営の象徴とされた。
日本航空の経営破綻の直接のきっかけとなったのは2008年のリーマン・ショックであると言われており好況の兆しを迎えていると言われる現在と状況は違う。
企業の倒産件数の減少、放漫経営による倒産数の増加は好況の指標になると言われている。
もっとも、隠れ倒産とも言われている休廃業・解散件数は2013年に2万8,943件と過去10年で最多を記録している。休廃業・解散とは将来の見通しが悪く、自主的に会社を廃業せざるを得ない状況を言い実質的な倒産である。景気の動向として注目されやすい倒産件数のみならず、景気の影響を受けやすい中小企業の動向である休廃業・解散件数にも注目したい。
新たな指標を加えることによって現在の景気状況をより確かに把握できるであろう。
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