厚生労働省が裁量労働制を拡大
2013/09/27 労務法務, 労働法全般, その他

事案の概要
厚生労働省は労働規制の緩和を進めるため、労働時間の管理を労働者に委ねる「裁量労働制」の適用対象を拡大し、手続も簡素化する方針だ。働く時間を労働者が柔軟に設定でき、余暇を充実させることができるというメリットはあるが、長時間労働による弊害も指摘されている。
コメント
裁量労働制は、実際の労働時間と関係なく、労使協定で定めた時間働いたとみなす制度である。この制度の対象者となった者には、原則として何時間会社で働いたとしても、残業代を支払う必要はない。
みなし労働時間以上働いたとしても、残業代は出ないため、仕事を早く終わらせるインセンティブになり、家庭生活や余暇に割ける時間が増えるなどのメリットが指摘されている。
しかし、大量の仕事を与えて、実質的には、毎日社員を長時間労働に従事させるという運用の仕方を企業がすることも考えられる。
近年では、いわゆるブラック企業が若者を酷使することによる過労死という事態も生じており、裁量労働制を拡大すれば、ブラック企業でなくとも過労死が増加するおそれもある。
長時間労働が常態化する日本においては、上記のような弊害に十分配慮する必要がある。
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