世界のたばこ大手4社 豪州で敗訴 パッケージ規制訴訟
2012/08/15 海外法務, 外国法, メーカー

概要
オーストラリア連邦最高裁は15日、国内で販売されるたばこのパッケージから宣伝色を一掃させるとした世界初の反喫煙法をめぐり、知的所有権の侵害などを主張して法律の無効確認を求めていた日本たばこ産業(JT)の海外子会社など世界の大手たばこメーカー4社の訴えを退け、違憲性はないとする判決を言い渡した。
オーストラリアでは、国民の喫煙率低下・健康増進を目的として、たばこのパッケージを規制する法律が昨年成立した。
同法律の規制によると、今年12月から、オーストラリア国内で販売されるたばこのパッケージはすべてオリーブグリーン色の無地とし、ロゴは一切入れず、たばこ会社は商品名と社名のみを、決まった色、書体、サイズの文字で決まった場所に入れなければならない。
また、パッケージ表の4分の3の面積と裏の全面には、病気になった歯茎や失明した目、入院する子どもなど、健康に対するたばこの害を訴える警告画像を印刷することが義務付けられる。
現在イギリス、フランス、ニュージーランドなども、オーストラリアに倣った規制を導入することを検討しており、各国に影響が広がることとなろう。
JTは判決を受け、「最高裁が合憲性を支持したことを遺憾に思う」とするコメントを出した。
コメント
このような会社と国の主張は対立するのが常である。
会社には経営の自由・表現の自由があり、対する国には国民全体の生命・健康を守る義務があるからである。
日本においても、たばこパッケージ規制の導入をめぐっては同様の論点が想起されており、そのような問題意識は、平成18年新司法試験論文式試験(公法系科目)にも出題された。
そもそもたばこを手に取る個人の健康意識に訴えかける以上に、国が乗り出してパッケージ規制までもを行う必要があるのか、またパッケージの警告文言による抑止効果はいかほどなのか、疑問視する声が上がっている。
少なくとも、そのような規制をする以上、会社に対する補償は必須であろう。
また、このような極めて厳格な規制を導入すると、規制の不正取引が横行し、かえって国民の健康増進に害をもたらすとの意見もある。
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