改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法まとめ
2017/08/09 コンプライアンス, 法改正

イクメンと育児支援制度
イクメンプロジェクトをご存知ですか。
イクメンプロジェクトとは、厚生労働省が推進している男性の子育て参加や育児休業取得の促進等を目的としたプロジェクトです。従来、女性が家事・子育てに従事していましたが、2009年、男性も子育てしやすい社会の実現に向けて育児・介護休業法が改正されたことをきっかけに男性も育児休業がとれるようになるなど、イクメンが注目されるようになりました。平成27年6月に閣議決定された「日本再興戦略2015」において、2020年に男性の育児休業取得率13%を目標と掲げられています。
イクメンプロジェクトは、積極的に子育てをしたいと考える男性の希望の実現に資するだけでなく、パートナーである女性の育児の負担を分かちあうことで、女性の就業促進につながるものです。
以下では、育児支援制度についてまとめます。
仕事と育児の両立支援制度の見直し
平成29年1月1日施行の、改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法は、子の育成期に、男女ともに離職することなく働き続けることができるよう、仕事と家庭が両立できる社会の実現を目指し、雇用環境を整備することを目的として、制定されています。
① 子の看護休暇(年5日)の取得単位の柔軟化
小学校就学前までの子が1人であれば年5日、2人以上であれば年10日を限度として看護休暇の取得が可能となります。半日単位での取得も可能です。
② 有期契約労働者の育児休業の取得要件の緩和
従来では、当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること、1歳以降も雇用継続の見込みがあること(2歳までの間に更新されないことが明らかである者を除く)という条件でした。
改正後は、当該事業主に引き続き雇用された期間が過去1年以上であること、子が1歳6か月になるまでの間に、その労働契約が満了することが明らかでないものという緩和された条件で、取得が可能になりました。
③ 妊娠・出産・育児休業・介護休業をしながら継続就業しようとする男女労働者の就業環境の整備
従来、事業主による不利益取扱を禁止だけが規定されていました。
改正後は、育児休業を理由とする上司・同僚による就業環境を害する行為を防止するため、雇用管理上必要な措置を事業主に義務付けることができるようになりました。
(PDF)改正育児・介護休業及び改正男女雇用機会均等法の概要
イクメンプロジェクトの内容
上記で紹介したイクメンプロジェクトは、男性の育児休暇取得や、男性の育児に必要な職場環境について啓発セミナーを開催したり、以下のような表彰を行っています。
①イクメン企業アワード
働きながら安心して子どもを生み育てることができる労働環境の整備を推進するため、男性の仕事と育児の両立を積極的に促進し、業務改善を図る企業を表彰するものです。
②イクスボスアワード
部下が仕事と育児を両立できるよう配慮し、育休取得や短時間勤務等を行っても業務を滞りなく進めるために効率的に仕事をして仕事も私生活も充実している管理職を「イクボス」と呼び、イクボスの表彰も行っています。
コメント
以上のような支援制度利用することで、育児をしながら男女が社会で活躍できる環境が促進されることが期待されます。また、企業にとっても、イクメンを応援することで社会的意義が高まったり、イクメンアワードを受けることで、男性も安心して家族サービスをしながら働いていける環境があるため応募者獲得に寄与すると考えられます。
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