神奈川キャンプ場死亡事故 運営会社、違法工事で県から少なくとも6回行政指導
2014/08/04 法務相談一般, 民法・商法, その他

事案の概要
神奈川県山北町のキャンプ場で1日夜、同県藤沢市の一家4人が乗った車が増水した川に流され、母子3人が死亡した事故で、キャンプ場の運営会社は一家がテントを張っていた中州の形を無許可で変える工事を繰り返していたことが判明した。
河川を管理する県西土木事務所によれば、運営会社は中州を広げるためとみられる土砂を許可なく運び入れ盛り土をしていた。県は、川の流れを変える行為で河川法違反に当たるとして、2011年8月までに少なくとも6回行政指導していた。また、2012年3月には、河川区域内にトイレや浄化槽、洗い場など違法な工作物があるとして、県は撤去を命じていた。運営会社は取り消しを求め同8月に横浜地裁に提訴するも、請求は棄却され、さらに控訴審では東京高裁が今年7月30日、控訴を棄却している。
県は、判決が確定すれば、強制的に撤去する行政代執行も視野に対応を検討するとしている。
コメント
河川法では河川区域内で川の流れを変える工事には県の許可が必要と定められている。しかし、運営会社は無許可で土砂を搬入して盛り土し、中州の形を変えていた。
県により少なくとも6回、運営会社に対して土砂を撤去するよう行政指導がなされ、いずれも指導の直後には是正されたということであるが、結果として今回死亡事故が発生しており、運営会社による安全管理が不十分であり今回の死亡事故と因果関係があった可能性もうかがえる。
今後、遺族が民事裁判を提起した場合、運営会社の違法工事及び安全管理と死亡事故との因果関係が争点になると考えられる。
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