フランス人タレント、入管法違反容疑で逮捕される。
2011/11/24   法務相談一般, 民法・商法, その他

フランス人タレント、入管法違反容疑で逮捕される。

22日、フランス国籍でタレントを自称する、ヤン・クレアリー容疑者が入管法違反容疑で逮捕された。同容疑者は、架空の通訳派遣会社に入社したように装い「人文知識・国際業務」の在留資格を取得。各種CM(サッカーくじtoto、自動車メーカーetc.)に出演するなどタレント活動を行う傍ら、英語講師や結婚式場の派遣牧師を務めるなど、付与された在留資格では認められない活動を行っていた。

■在留資格外活動 ■
入管法では、付与された在留資格で認められる活動以外の活動で収入を得るには、法務大臣の許可が必要であると定められている(入管法第19条2項)。また、その場合でも、もともと認められた活動の遂行を阻害しない範囲内でしか、これを行うことが出来ない。

■人文知識・国際業務の在留資格■
法律・経済等の人文知識を要する業務を行なう場合、 または、通訳・翻訳等の国際業務を行なう場合に該当する在留資格。

在留資格の不正取得の実態

今回の事件のように、架空会社で雇用する形にして在留資格を不正に取得するケースは後を絶たない。

クレアリー容疑者の逮捕に関連して、クレアリー容疑者が入社したとされた架空の通訳派遣会社を設立したルカ・マイエーロ容疑者も入管法違反ほう助の容疑で逮捕されているが、マイエーロ容疑者の会社には74名の社員がおり、手数料として入社時に10万円、更新料として毎月8000円を得ていたという。

また、過去に行政書士が架空会社の雇用書類を偽造する形で、約50人の中国人を入国させ、報酬約4000万円を受け取った事件も発生している。

日本国内の賃金がいまだ他国に比べ相対的に高いことから、日本国内での就労を希望する外国人は依然として多いのだが、そのような外国人を食い物にする斡旋業者もまた増加しているのである。

雑感

今回、不正取得の対象となった「通訳を行う場合に該当する在留資格」だが、他の人文知識・国際業務を行うことを理由とした申請よりも、比較的簡単に取得できる傾向にある。
通常は、(1)大学での専攻と日本で行う業務との関連性や(2)入国後に従事しようとする業務についての3年以上の実務経験が求められるのであるが、翻訳・通訳・語学指導については、日本語能力を証明する日本語能力検定1級又は2級等の資格があれば、上記の要件は求められない公算が高いからだ。

在留資格を不正取得した外国人の中には、真面目に就労するよりも効率的にお金を稼げるとして、来日後に犯罪に手を染める者、地縁や血縁等を頼りに国内で犯罪グループを形成する者、暴力団や外国マフィアと連携を図る者なども少なくない。

来日外国人による各種犯罪の温床の形成を未然に防ぐ意味でも、いま一度、在留資格付与の条件を、より厳格なものに見直す必要が出て来ているのではないだろうか。

上間法務行政書士事務所
行政書士 齊藤 源久(さいとう もとひさ)

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