改正景表法で企業が取るべき具体策
2015/04/30   広告法務, 消費者取引関連法務, 景品表示法, その他

概要

 昨年6月に景品表示法(以下、景表法)が改正され、同年12月から事業者は、景品類の提供・表示に関する事項を適正に管理するための体制の整備等が必要になりました。具体的には、不当表示等を未然に防止するため、その規模・業態・取り扱う商品(サービス)の内容等に応じ、以下7つの事項に沿うような措置を講ずる必要があります。

①景表法の考え方について、表示等に関係している役員・従業員にその職務に応じた周知・啓発を行う。
ex)・景表法に関する都道府県、事業者団体、消費者団体等が主催する社外講習会等に参加する。
  ・景表法に関する勉強会を社内で定期的に開催する。

②景表法を含む法令遵守の方針や法令遵守のためにとるべき手順等を明確化する。
ex)・法令遵守の方針等を社内規程・行動規範等として定める。
   ・不当表示等が発生した場合の連絡体制、具体的な回収等の方法、関係行政機関への報告の手順等を、社内規定で定める。

③(1)景品類の提供を行う場合には、景品類の価額の最高額等(当選くじの最高額など)、(2)商品・サービスの長所や要点を一般消費者にPRするためにその内容等について積極的に表示を行う場合には、当該表示の根拠となる情報、を社内で確認する。
ex)・生産、製造、加工が仕様書・企画書と整合しているか確認する。
  ・企画、設計、調達、生産、製造、加工の各段階における確認事項を集約し、表示の根拠を確認して、最終的な表示を検証する。

④③で確認した情報を、当該表示等に関係する各組織部門が必要に応じて共有し確認可能な状態にする。
ex)・表示等に影響を与え得る商品・サービスの内容の変更を行う場合、担当部門が速やかに表示等担当部門に当該情報を伝達する。
  ・社内イントラネットや共有電子ファイル等を利用して、関係従業員等が表示等の根拠となる情報を閲覧できるようにしておく。
  
⑤表示等に関する事項を適正に管理するため、表示等を管理する担当者又は担当部門を予め定める。
ex)・代表者自身が表示等を管理している場合に、その代表者を表示等管理担当者と定め、代表者が表示等の内容を確認する。
  ・商品カテゴリ毎に異なる部門が表示等を策定している場合、各部門の長を表示等管理担当者と定め、部門長が表示等の内容を確認する。
  
⑥③(2)で確認した商品・サービスのPR表示に関する情報について、表示等の対象となる商品・サービスが一般消費者に供給され得ると合理的に考えられる期間内は、いつでも確認可能な措置を講じる。
ex)・表示等の根拠となる情報を記録・保存しておく。
   ・製造業者に問い合わせ可能な事項については、実際に問合せできる体制を構築しておく。
 
⑦特定の商品・サービスに景表法違反やそのおそれのある事案が発生した場合には、事実関係の迅速・正確な確認、迅速・適正な一般消費者の誤認排除、再発防止に向けた措置を行う。
ex)・一般消費者に対する誤認を取り除くために必要がある場合、速やかに一般消費者に対する周知(新聞、自社ウェブサイト、店頭での貼り紙など)及び回収を行う。
  ・関係する従業員に対して必要な教育・研修等を改めて行う。

コメント

 改正景表法では、違反事例について、行政庁の監督が強化され(①各都道府県知事に対して、新たにa措置命令権限及びb不実証広告規制に関し合理的根拠提出要求権限の付与、②緊急・重点的に対処する必要がある場合、事業所管大臣に調査権限を委任)、課徴金も導入されました。そのため、違反した場合に行政庁の措置に応じたり、課徴金を支払うことは企業にとって大きな負担になる可能性があります。
 従来から景表法や公正競争規約の遵守に必要な措置を講じていた事業者も、自社の制度が改正景表法に対応しているか、再度見直してみてはいかがでしょうか。

参考

景表法ガイドブック

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