法務担当者にTOEICは必要?ビジネスパーソンに求められる英語力とは
2014/11/20   法務採用, 民法・商法, その他

英語学習ブームが再到来!?

2020年に東京オリンピックが開催されることが決まり、巷では、ボランティアとして海外からの観光客を“おもてなし”するために、英語の学習を始める人が増えているそうです。
また、自ら進んで英語を学習しようと思わずとも、ビジネスのグローバル化が著しい昨今においては、会社の海外マーケットへの進出や、海外取引の増加に伴って、英文契約書のチェックや外国企業の調査など、必要に駆られて英語を勉強している企業の法務担当者も多いのではないでしょうか。
そこで、英語の実力を測る物差しといえば“TOEIC”。以前より、新卒採用試験等で、応募者の英語の実力を測る指標として活用されてきましたが、2013年度には、全国336の大学が入学試験において、また、360の大学が現在単位認定に活用するなど、TOEICスコアは現在様々な場面で求められるものとなりつつあります。
ということで、今回は世の中のビジネスパーソンに求められている英語力、そして法務担当者に求められている英語力をTOEICスコアの観点から調べてみました。

TOEICとは?

TOEICとはTest of English for International Communication(国際コミュニケーション英語能力テスト)の略で、アメリカの非営利団体ETSが行う英語を母語としない者を対象とした、英語によるコミュニケーション能力を検定する試験です。リスニングとリーディングより構成されるTOEICテストの2013年度の受験者数は236.1万人で、2009年の受験者数168万人から5年間で約68万人も増加しており、日本におけるTOEICの浸透度が窺われます。
それでは、気になるスコアですが、日本でTOEICプログラムを実施・運営する、国際ビジネスコミュニケーション協会によれば、2013年における日本人の平均スコアは512点。これは年間の総受験者数が500名以上であった48カ国中、第40位という成績でした。他国と比較して義務教育体制が充実している言われる日本ですが、これは少々寂しい結果と言えるでしょう。

ビジネスパーソンに求められる英語力

では、企業はビジネスパーソンにどれくらいのTOEICスコアを期待しているのでしょうか。国際ビジネスコミュニケーション協会が行った「上場企業における英語活用実態調査 2013年」によれば、企業が全社員に期待するスコアとして500点~595点と回答した企業が全体の24.7%で一番多く、次いで600点~695点と回答した企業が20.9%で続きました。また、395点以下と、社員に英語力を求めない企業が15.8%あった一方で、800点以上というハイスコアを要求する会社も全体の約10%あり、やはり業種や企業規模により社員に英語力を期待するか否か、どの程度のレベルを要求するかはまちまちといった印象です。しかし、企業が全社員に期待するスコアの平均を算出すると600点ということで、日本人の現在の平均が512点ですから、一般的にはこれからのビジネスパーソンには今以上の英語力が求められていると言えるのかもしれません。ちなみに、海外出張者の選抜にTOEICテストを「利用している」もしくは「利用することもある」と回答した企業は全体の28.5%、海外赴任者の選抜については30.3%の企業がTOEICを利用もしくは利用することもあると回答。そしてそのスコアについては、海外出張者の期待スコアが675点、海外赴任者の期待スコアが695点となっており、海外業務を志望するビジネスパーソンはおおよそ700点のスコアが必要と言えそうです。

法務担当者にTOEICの高スコアは必要か

それでは、現在、企業は法務担当者にどれくらいの英語力を求めているのでしょうか。企業法務支援及び法務関連人材の紹介会社であるMore-Selectionsが運営する法務の転職活動支援サイト「Legal Map CAREER」に過去6か月の間に掲載された求人情報を調べてみると、応募条件としてTOEICのスコアを要求する企業は全体の約13%でした(平均スコアは約755点)。海外案件や英文契約書チェックなど企業法務担当者が英語を使用する割合が昨今増えていると言われているわりに、転職活動の際にTOEICスコアを要求する企業がわずか1割強というのは少し意外にも思います。しかしここで注意しなければならないのは、これは決して残り8割強の企業が転職者に英語力を求めていない、というわけではないということです。なぜなら、求人情報に具体的TOEICスコアは掲載せずとも、「(英文契約書を)読み・書きができるレベル」の英語力を必須もしくは歓迎と明記している企業が49%もあるからです。
すなわち、企業の法務担当者に英語力を求める企業は約半分にのぼりますが、企業はあくまでも企業法務においては、決してTOEICのスコアの高い低いが英語を扱う業務に直結するとは考えていないようです。
かといって、TOEICのスコアアップを早々にギブアップしてしまうのは時期尚早。なぜなら約52%の企業が、異動・昇進・昇格の要件にTOEICのスコアを求めています。たしかにTOEICのスコアがビジネスにおける英語力と直結するわけではないといっても、他に客観的に英語力を示す最適な指標がない以上、さらなるキャリアアップのためにTOEICのスコアをアップさせることは、決して無駄なこととは言えないでしょう。ちなみに、大手転職サイトDODAの調査によれば、TOEICスコア400点~600点の層は平均年収にほとんど差が見られないのに対し、この層と700点以上の層を比べると明らかな年収差がみられ、さらに、700点以上のスコア層では、スコアと年収に相関関係がみられるとしています。
「業務の必要に迫られて・・・」英語を勉強するのも悪くはないですが、せっかく勉強するのであれば、キャリアアップや年収アップ、東京オリンピックのボランティアなど、ポジティブなモチベーションで取り組んでみてはいかがでしょうか。

関連サイト

2013年度 TOEICプログラム総受験者数は過去最高の258.5万人に

日本人の平均スコアは512点、48カ国中40位にとどまる


企業が求めるTOEICスコア-2013


「上場企業における英語活用実態調査 2013年」報告書


スコアが高いほど、年収は高い?!TOEIC®テスト スコア別平均年収 DODA


Legal Map CAREER

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