【法務NAVIまとめ】不正競争防止法の改正と留意点(平成28年1月1日施行予定)
2015/12/09   法改正対応, 不正競争防止法, 法改正, その他

1.不正競争防止法の改正

不正競争防止法とは、公正な競争を阻害する行為を禁止することで、適正な競争を確保し、公正な市場を確保しようとする法律です。
今年2015年の7月3日に改正法案が成立し、来年2016年1月1日から施行がなされようとしています。
 (改正版条文はこちら)
出典:経済産業省
改正内容と法務担当者が留意するポイントについてまとめたので参考にしてください。

2.改正の概要

近時の情報漏えい問題を受けて、主に営業秘密の保護を強化する目的で改正が行われました。
主に刑事罰による抑止効果を狙ったものです。その他民事面の改正も行われています。
具体的には以下のような改正内容となっています。

【刑事面】
法定刑の引き上げ・犯罪収益の没収
非親告罪化
営業秘密使用物品の譲渡・輸出入等の処罰化
未遂行為の処罰化
転得者の処罰化
国外犯の処罰化

【民事面】
立証責任の転換
除斥期間の延長
営業秘密使用物品の譲渡・輸出入等の禁止

詳しくはコチラ
平成27年不正競争防止法の改正概要
(出典:経済産業省)
2015年 不正競争防止法の改正(営業秘密保護の強化)
(出典:デジタル・フォレンジック研究会)

また、不正競争防止法に先立ち、2015年1月には経産省の営業秘密管理指針についても改正が行われています。これは不正競争防止法による保護を受けるために必要な最低限の水準の対策を示すものなので、併せて確認をする必要があります。
営業秘密管理指針(平成27年1月全部改訂版)
(出典:経済産業省)
経済産業省の「営業秘密管理指針」が全面改訂されました
(出典:川村・藤岡綜合法律事務所)
営業秘密管理指針の改訂
(出典:デルタエッジコンサルタント株式会社)

3.法務担当者の留意点

改正は、営業秘密情報の保護につながるため自社情報についてはメリットとなります。しかし一方で、営業秘密侵害の加害者となった場合のリスクが高まることになります。情報流出の加害者となることを防ぎ、かつ、万が一の情報流出に迅速に対応できる体制を作ることが望まれます。
経産省から秘密保護についてのマニュアルが複数出されており、参考となります。
「営業秘密管理の考え方」
「営業秘密管理(実践編)」
「営業秘密の不正な持ち出しは犯罪です!それ大丈夫?」
「営業秘密」を管理して会社を守り、強くしよう!
(出典:経済産業省)

また実際に流出が起きた事件を知り、参考とすることも有益な手段です。
ヤマザキマザック事件
(出典:STORIA法律事務所)

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