裁判員制度の合憲性 最高裁、初判断へ
2011/10/12 訴訟対応, 刑事法, その他

概要
この裁判は、フィリピン人女性の45歳の被告が覚醒剤を密輸しようとした罪に問われているもので、1審の裁判員裁判では懲役9年の判決が言い渡された。弁護側は、2審で裁判員裁判は憲法違反だと主張したが、控訴を退けられ、上告している。
最高裁は、12日の今日、大法廷で弁論を開き、当事者双方の言い分を聞いた。弁護側は、裁判員が一般の人から抽せんで選ばれることについて、「最高裁以外の裁判官は内閣が任命すると定めた憲法に違反しており、被告は公平な裁判を受ける権利を
奪われている」などと主張した。これに対し検察側は、「裁判官以外の者が裁判に加わることを禁止する規定は憲法になく、裁判員裁判は合憲だ」と主張した。
最高裁が裁判員裁判の合憲性について判断を示すのは初めてで、判決は年内にも言い渡される見通しだ。
コメント
裁判員制度は2009年5月から始まっているが、刑訴法の在り方を大きく変える国家プロジェクトとしてスタートした。このような国家の威信をかけたプロジェクトに対し、最高裁がまさか違憲と判断することはないと思うが、裁判員制度に対する初判断だけに、どのような判断が下されるのか注目される。
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