最高裁 ハンナン元会長の一部無罪を認定 高裁に差し戻し
2012/04/03 訴訟対応, 刑事法, その他

【記事の概要】
最高裁は2日、食品卸大手「ハンナン」の食肉偽装事件に関連し、同社の元会長で詐欺罪や補助金適正化法違反、証拠隠滅教唆罪の罪で起訴されている浅田満被告(73)に一部無罪を言い渡し、大阪高裁に差し戻した。
浅田被告は、元取締役2人に指示して経理書類を破棄したとして、証拠隠滅教唆罪で起訴され、有罪の判決を言い渡されていたが、第1審判決後に経理書類と見られる書類が発見されていた。
最高裁は、2審判決について、「被告の指示で書類を破棄したとする元取締役らの供述は信用出来ない。重大な事実の誤認をした疑いが顕著であり,これを破棄しなければ著しく正義に反する」として、証拠隠滅教唆罪の成立を認めた高裁判決を破棄し、一部無罪を言い渡した。
一方、浅田被告は他の詐欺罪及び補助金適正化法違反についても無罪を主張していたが、最高裁は上記2罪については上告を棄却した。
差し戻し審では、証拠隠滅教唆罪については無罪が言い渡され、詐欺罪及び補助金適正化法違反について改めて量刑についての判断がされる見通しだ。
【雑感】
証拠隠滅教唆罪について、下級審と最高裁で真っ向から違う判断が出たのは注目すべきところであろう。
一部無罪が言い渡されたといっても、ハンナンに対する信用が回復するまではまだ時間がかかるのではないだろうか。
今後の訴訟の行方だけでなく、ハンナンの今後にも注目したい。
関連コンテンツ
新着情報

- 解説動画
岡 伸夫弁護士
- 【無料】監査等委員会設置会社への移行手続きの検討 (最近の法令・他社動向等を踏まえて)
- 終了
- 視聴時間57分
- セミナー
茂木 翔 弁護士(弁護士法人GVA法律事務所/第一東京弁護士会所属)
- 【オンライン】暗号資産ファンドの最前線:制度改正と実務対応
- 終了
- 2025/05/29
- 12:00~13:00

- 業務効率化
- Legaledge公式資料ダウンロード

- まとめ
- 11月1日施行、フリーランス新法をおさらい2024.11.11
- フリーランス・事業者間取引適正化等法、いわゆる「フリーランス新法」が11⽉1⽇に施⾏されました...

- 業務効率化
- 鈴与の契約書管理 公式資料ダウンロード
- 弁護士
- 福丸 智温弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号
- 弁護士
- 目瀬 健太弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号

- ニュース
- 万博ルーマニア館建設工事費をめぐり、元請け企業が債務不存在確認訴訟2025.9.8
- 大阪・関西万博のルーマニアパビリオンの施工を受注した外資系企業が下請け建設業者を相手取り、未払...

- 解説動画
江嵜 宗利弁護士
- 【無料】新たなステージに入ったNFTビジネス ~Web3.0の最新動向と法的論点の解説~
- 終了
- 視聴時間1時間15分