【弁護士コラム】もうすぐ開始マイナンバー制度!

法務担当者が“法務”を語る新しいWEBメディアはコチラ
記事「【弁護士コラム】もうすぐ開始マイナンバー制度!」のイメージ

概要

マイナンバー制度の導入により、平成27年10月からマイナンバーの通知が開始され、平成28年1月からは、マイナンバーの利用が開始されます。具体的には、税務署に提出する法定調書や健康保険・雇用保 険・年金など社会保障に関する手続書類に、従業員や外部委託先の個人事業主等のマイナンバーを記載する必要が発生します。
そして、企業は、平成27年12月末まで に、マイナンバーに関する 社内制度の構築を完了させる必要がありますので、ご注意ください。

企業として対応すべき事項

企業として対応すべき事項は、主に以下の①から⑭ のとおりです。
①自社の従業員に対して、マイナンバー制度を周知
※特に、平成27年10月から配布される通知カー ドは、絶対なくさないように従業員に周知する必要があります。
②個人番号を利用・記載する必要のある事務の 洗い出し
③従業員等から個人番号を受領する際の本人確 認の方法の決定
④利用目的通知書(個人番号を受領する際に従 業員等に通知するもの)の作成
⑤従業員の扶養家族の個人番号を受領するにあ たり、従業員が扶養家族の代理人となって扶養家族の個人番号を提供するための委任状の作成
⑥個人情報利用事務等を外部委託する委託先の 選定
⑦個人情報利用事務等を外部委託をする場合の 委任契約書の作成
※委託契約書には、ⅰ秘密保持義務、ⅱ事業所内か らの特定個人情報の持出しの禁止、ⅲ特定個人情報の目的外利用の禁止、ⅳ再委託における条件、ⅴ漏えい事案等が発生した場合の委 託先の責任、ⅵ委託契約終了後の特定個人情報の返却又は廃棄、ⅶ従業者に対する監督・教育、ⅷ契約内容の遵守状況について報告を 求める規定、ⅸ特定個人情報を取り扱う従業者の明確化、ⅹ委託者が委託先に対して実地の調査を行うことができること、に関する規 定を盛り込まなければなりません。
⑧基本方針の策定
※基本方針に定める項目としては、ⅰ事業者の名 称、ⅱ関係法令・ガイドライン等の遵守、ⅲ安全管理措置に関する事項、ⅳ質問および苦情処理の窓口等が挙げられます。
⑨取扱規程等の策定
※事務の流れを整理し、特定個人情報等の具体的な 取扱いを定める必要があり、5つの管理段階ごと(ⅰ取得する段階、ⅱ利用を行う段階、ⅲ保存する段階、ⅳ提供を行う段階、ⅴ削 除・廃棄を行う段階)に、取扱方法、責任者・事務取扱担当者及びその任務等について定めることが考えられます。また、具体的に定 める事項については、下記⑪から⑭までの安全管理措置を織り込むことが重要であるとされています。
なお、取扱規程等の策定については、一定の要件を 満たす場合には作成義務はなくなります。
⑩マイナンバーに関する責任者、事務取扱担当者の選任
⑪組織的安全管理措置の導入
※事業者は、特定個人情報等の適正な取扱いのため に、次に掲げる組織安全管理措置を講じなければなりません。
ⅰ組織体制の整備、ⅱ取扱規程等に基づく運用、ⅲ 取扱状況を確認する手段の整備、ⅳ情報漏えい等事案に対応する体制の整備、ⅴ取扱状況の把握及び安  全管理措置の見直し
⑫人的安全管理措置の導入
※事業者は、特定個人情報等の適正な取扱いのため に、次に掲げる人的安全管理措置を講じなければなりません。
ⅰ事務取扱担当者の監督、ⅱ事務取扱担当者・従業 員の教育・周知
⑬物理的安全管理措置の導入
※事業者は、特定個人情報等の適正な取扱いのため に、次に掲げる物理的安全管理措置を講じなければなりません。
ⅰ特定個人情報等を取り扱う区域の管理、ⅱ機器及 び電子媒体等の盗難等の防止、ⅲ電子媒体等を持ち出す場合の漏えい等の防止、ⅳ個人番号の削除、機器及び電子媒体等の廃棄
⑭技術的安全管理措置の導入
※事業者は、特定個人情報等の適正な取扱いのため に、次に掲げる技術的安全管理措置を講じなければなりません。
ⅰアクセス制御、ⅱアクセス者の識別と認証、ⅲ外 部からの不正アクセス等の防止、ⅳ情報漏えい等の防止

弁護士 横木 雅俊(よこぎ まさとし)            
事務所名 横木増井法律事務所             
事務所URL http://ympartners-law.com/profile.html

企業法務ナビよりお知らせ
本記事は、約4年9ヶ月前に投稿された記事です。法律に関連する記事の特性上、法改正や特別法の施行、経過措置期間の経過、新たな条文解釈を示唆する判例の登場などにより、記事の内容と現在の法律運用・解釈との間に齟齬が生じている可能性もございます。何卒、ご注意ください。
関連業務タグ:
関連法律タグ:
 
[著者情報] mhayashi

詳細情報はありません。

日々の法務業務を効率化したい方はコチラ

このニュースに関連するセミナー

個人情報保護法
《東京会場》2020年の注目すべき法改正と法務トピック
2020年02月25日(火)
13:30 ~ 16:30
22,000円(税込)
東京都港区
講師情報
淵邊 善彦
ベンチャーラボ法律事務所 代表弁護士

1987年 東京大学法学部卒業
1989年 弁護士登録
1995年 ロンドン大学UCL(LL.M.)卒業
2000年よりTMI総合法律事務所にパートナーとして参画
2008年より中央大学ビジネススクール客員講師(13年より同客員教授)
2016年より2018年まで東京大学大学院法学政治学研究科教授
2019年ベンチャーラボ法律事務所開設

主にベンチャー・スタートアップ支援、M&A、国際取引、一般企業法務を取り扱う。

主著として、『業務委託契約書作成のポイント』(共著)、『契約書の見方・つくり方(第2版)』、『ビジネス法律力トレーニング』、『ビジネス常識としての法律(第2版)』(共著)、『シチュエーション別 提携契約の実務(第3版)』(共著)、『会社役員のための法務ハンドブック(第2版)』(共著)などがある。
2020年は改正民法、改正独禁法、働き方改革関連法など重要な法改正が施行され、個人情報保護法などの改正も予定されています。

本セミナーは、これらの法改正の概要とそれがビジネスにどのような影響を与えるかを具体的に解説します。

重要な法改正の動きを俯瞰的に把握するとともに、各法改正が実務に与えるインパクトを理解することにより、社内においてメリハリがついた対応策を検討したり、社内研修を行ったりするための参考にしていただきたいと思います。

また、今年特に話題になりそうな法務トピックを取り上げ、その最新の状況をご紹介し、自社の法務部門の今後を考えるきっかけとしてもご活用いただける内容になっています。
詳細はコチラ (申込は、終了しています。)
個人情報保護法
《東京会場》AI技術を踏まえたAI・データ戦略と、AI・データ関連契約の実務
2020年02月18日(火)
13:30 ~ 16:30
22,000円(税込)
東京都港区
講師情報
濱野 敏彦
西村あさひ法律事務所 弁護士・弁理士

2002年 東京大学工学部卒業
同年弁理士試験合格
2004年 東京大学大学院新領域創成科学研究科修了
2007年 早稲田大学法科大学院法務研究科修了
2008年 弁護士登録
2011-2013年 新日鐵住金株式会社知的財産部知的財産法務室出向

理系の大学・大学院の3年間、ニューラルネットワーク(今のディープラーニング)の研究室に所属し、プログラミング等を行っていたため、AI技術に詳しい。
知的財産・IT関連訴訟、及び、知的財産全般、IT、個人情報、危機管理、コーポレートガバナンス等の分野の法的助言を専門とする。
近時、AI技術の利用が進んでおります。
そして、本年春からの5G(第五世代移動通信システム)のサービス開始により、高速・大量のデータ通信が可能となり、AI技術の利用が加速することが予想されます。

また、AI技術に利用できるデータや、AI技術等を用いた分析結果のデータの価値が高まっております。
そのため、AI技術の理解に基づくAI・データ戦略が、競争力の維持・向上、働き方改革が進む中での業務効率化のためには不可欠です。

そこで、本セミナーでは、はじめに、AI技術に知見を有する講師が、AI技術を整理した上で、各技術の強みと弱み等について、具体例を用いてわかりやすく解説いたします。
次に、データを知的財産として保護するために創設された限定提供データ(2019年7月1日施行)を踏まえたデータの保護・管理方法について解説いたします。

そして、AI技術を踏まえたAIビジネスの動向と、価値が高まっているデータ類型を踏まえたデータビジネスの動向について解説をいたします。
さらに、AI・データ関連契約のポイントと、各立場における契約交渉戦略について解説いたします。
最後に、AI・データビジネスにおける個人情報保護に関する留意点と実務上の工夫について解説いたします。
詳細はコチラ (申込は、終了しています。)
※セミナー広告を掲載したい方は、コチラ